ThinkStation P340をセットアップすることになったので、確認したことや感想をご報告です。
ThinkStation P340とは
今回のThinkStation P340はTinyモデルで小型軽量なデスクトップながらワークステーションモデルとなっており、カスタマイズによってはかなりの高性能を省スペースで実現できるデスクトップPCです。

ThinkStation P340 Tinyの仕様ページ
https://www.lenovojp.com/business/rentalmodel/30DES2UC00.html
対象PCでは外部グラフィックボードの搭載はありませんでしたのでCPU内蔵のインテル UHD グラフィックス 630となりますが、第10世代のCore プロセッサにメモリ16GB搭載でNVMe M.2.SSDですぐに使えそうな即戦力。ThinkCentre Tinyと比べてUSBポートの数も多くて筐体サイズは同様のサイズを実現しています。良い感じ。
中身を確認してみる
メモリ増設という目的もあったので、まずは中を確認してみることにします。
ThinkCentre同様にネジ一本を外すだけで内部にアクセス可能です。Tinyの良いところです。

裏面のポート列の上中央にあるネジを取り外して開きました。
開くとこんな感じです。

左半分がCPUなどのクーラーが見えます。右半分には(おそらく)2.5インチベイを搭載してSATA接続の2.5インチ内蔵ドライブを搭載するスペースだと思います。

このPCでは2.5インチベイが付属していないので搭載できないようですが、スペースはそれを物語っています。
※追記:
よくよく確認してみるとPCIeに接続する外部グラフィックカードを装填するスペースのようでした。裏面にminiDisplayPortの端子を出すところもあるので、恐らくグラフィックカードのNVIDIA Quadroとなるとそれなりにスペースが必要になることもあり、これだけの場所を用意されているんだと思います。
よく見ると、仕様書にあるPCIe(PCI Express x8)搭載用のスロットも見えます。※PCI Express x8は出荷後増設不可、おそらく外部グラフィック搭載専用に用意されているのでライザーカードのようなものが必要と思われます。
メモリやSSDの格納箇所がないなと思っていたら、裏面にそれらしい箇所があることに気づきました。
SSDとメモリ搭載箇所を確認
カバーを外した状態で裏面の蓋をあけることができます。

この箇所を(画像で言う)上にスライドすると裏蓋が外れます。
するとメモリとM.2.SSDが姿を現しました。

M.2.SSDはPCIe/NVMeタイプのSSDが1枚搭載済、メモリはSKhynix製の16GBメモリ(PC4-23400/DDR4/SDRAM/SODIMM)が1枚搭載済となっていました。
今回は、メモリを換装するため、以下を購入しました。
■Patriot Memory Viper Steel DDR4 2666MHz PC4-21300 32GB SODIMM ノートパソコン用 メモリ PVS432G266C8S
<https://amzn.to/4gXGz5l>

これを×2枚搭載します。

向きに注意して装着しました。
最初の起動で(たぶんUEFIでメモリの確認をしている分)ちょっと時間が掛かりましたが、無事にOS(Windows11アップグレード済)が起動し、メモリが認識していることは確認しました。

無事メモリも認識して完了です。
vPro仕様を確認してみる
vProはリモートKVM非対応のCPUでした。
搭載されているCPUの型番「Core i5-10400」で調べた結果、「インテル vPro Eligibility」の箇所がvProのフル機能に対応していないことを示しています。
Core i5-10400のページでは

例えば、vProフル機能をサポートしたCore i5-10400Hだと、

「インテル vPro Eligibility」の箇所に「Intel vPro Platform」の表記があり、vProフル機能のサポートがされていることを示しています。
ThinkStation P340 Tinyの仕様ページ<https://www.lenovojp.com/business/rentalmodel/30DES2UC00.html>には
「インテルAMT対応」の欄に「インテル AMT12.0対応」と記載があったので、てっきりvProフル機能のサポートがされていると思っていました。ちょっとここは誤算でした。
設定してみると、

上のような「Intel Active Management Technology」でなく、下の「Intel Standard Manageability」表記になりましたが、ブラウザ経由での電源コントロールは使用可能ですし、MeshCommander(※参考:<(1/2)MeshCommanderでIntel AMT経由のリモート管理> / <(2/2)MeshCommanderでIntel AMT経由のリモート管理>)でもAMT管理は可能です。第12世代でいうところのvPro Essentialsのような感じで、KVMリモートコントロールはMeshCommander画面にも表示されませんでした。

ここはちょっと残念でしたが、性能や1.2Lの省スペースな小型筐体、豊富なUSBポート数などは非常に良い感じです。
所感
ThinkPadの拡張性や換装可能な箇所が少なくなってきている最近、昔のThinkPadのようにメモリやSSDの増設や換装の余地が残されていて、小さい筐体に好きな部品を追加する余地があるという点でThinkStationやThinkCentreのTinyモデルは使い勝手が良いモデルだと思います。