treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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vPro(Intel AMT)のリモートKVMのお供にダミープラグ

Intel vProを活用するときに、最近買ってよかったものをご報告します。
そんなに高いものではありませんが、一見すると何に使うか分からない"ダミープラグ"というものです。

vPro(Intel AMT)でリモート操作=ヘッドレス運用

Raspberry Piでよくある運用方法に、普段はディスプレイやキーボード・マウスを接続せずに、ネットワーク経由でSSH接続して設定や運用操作を実施する、という形で稼働させることがよくあります。
直接本体の画面を見ながらキーボードで操作する必要が生じた場合に、改めてディスプレイやキーボード・マウスを接続して操作するものの、普段はそれらを取り外して本体だけで稼働させるという設置方法です。ヘッドレス運用と言われています。

WindowsPCでも、普段使いのPCとは別にHyper-V環境や検証環境などの用途で「普段は直接PCのディスプレイとキーボードで操作せず、リモートデスクトップ接続で操作する」というコンピュータもあります。

そんなIntel PCではvPro(Intel AMT)対応なら、ディスプレイやキーボードを接続する前段階として、ネットワークが正常であれば、あたかも目の前にコンピュータがあるかのように操作可能なリモート操作ができる、というメリットがあるので、これを便利に使いたいということがありました。

vPro(Intel AMT)リモート操作はディスプレイ信号が必要

vPro搭載のノートPCでIntel AMTによるKVM機能を利用しようとしたら、PCの天板を開けておかないといけない、ということが制限としてありました。
つまり、ディスプレイが描画されている状態じゃないと、AMT(リモートKVM)経由で画面を開いたとしても、黒い画面で操作できないという。

デスクトップPCだと、KVMスイッチ(CPU切替器とかパソコン切替器などという)に接続しておくと、実際のディスプレイが表示されていなくても信号が流れているので操作は可能なのですが、ノートPCの場合にはどうしても天板が閉じている状態では画面表示が出来ないという制限があります。

もうちょっと詳しく

ノートPCに内蔵の外部ディスプレイ出力(VGAでもDポートでも)をしていたとしても、その外部ディスプレイ出力の先となるディスプレイが画面表示をしていなければ、ノートPCでは天板を閉じると真っ暗画面となってしまい、リモートKVM操作はできません。

それならと、外部ディスプレイ出力をいったんCPU切替器に接続して、ディスプレイ出力の信号をCPU切替器が受け取るような形なら"信号自体は出力されているので"いけるかと思ったのですが、"実際のディスプレイに出力されていないといけない"ということのようで、vPro(AMT)のリモートKVMでは真っ暗画面で表示されてしまいました。

そこでダミープラグの出番となります。

買ってみました

購入したのは、以下。(※以下はAmazonへのリンクです。)

Evanlak Vga ダミープラグ 
https://www.amazon.co.jp/dp/B08JCJNC6D/?coliid=I21P2V0SZJZTJV&colid=1LQ4AGAW7PN6Q&psc=1&ref_=lv_ov_lig_dp_it

実際に購入したのは三個セットを購入しました。

 

■Evanlak Vga ダミープラグ ヘッドレスゴースト ヘッドレス RGBディスプレイ エミュレーター-3パック
https://amzn.to/3u7henr

 

HDMIのもある

EVanlak HDMI ダミープラグ ヘッドレス ゴーストディスプレイ エミュレーター プレミアムアルミニウム PC (ヘッドレス-3840x2160@60H 3RDに適合)-1パック

他にもDVI端子で使えるものもありました。

   

ちょっと前に購入してさっそく複数のThinkPad用に購入してみました。

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こんな感じ。

ヘッドレス運用をしているノートには一通り接続。リモートKVMで接続したときにモニタが真っ暗の状態でリモートKVM操作不能ということはなくなりました。

ソフトウェアは

以前にご紹介したIntel Manageability Commanderが代表格ですが、

(1/2)Intel Manageability Commanderバージョン2.2をインストール - treedown’s Report

(2/2)Intel Manageability Commanderを使ってみる - treedown’s Report

これ以外にもオープンソースのMesh Commanderという選択肢もあります。

(1/2)MeshCommanderでIntel AMT経由のリモート管理 - treedown’s Report

(2/2)MeshCommanderでIntel AMT経由のリモート管理 - treedown’s Report

これらの管理ソフトウェアからvPro(Intel AMT)経由でコンピュータを(OSに依存しない形で)直接リモート操作するには、上記のようなソフトウェアに備え付けのリモートKVM機能(ソフトウェアでは「Remote Desktop」という名称になっていますが)に接続することで、必須となるディスプレイ出力を疑似的に出してくれるため、リモート操作が可能になります。