treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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VNCの本家RealVNCのいま

今日はちょっとした雑学。
PCのリモート操作と言えば、リモートデスクトップ接続が実質スタンダートな昨今ですが、一昔前は「VNC」=Virtual Network Computing(バーチャルネットワークコンピューティング)の略、が唯一の選択肢でした。

VNCとは?

VNCは簡単に言えばリモートデスクトップ接続でできるリモート操作を「相手に操作画面を表示しながら操作する」タイプのリモート操作です。リモートデスクトップ接続では接続相手(操作される側)の画面は操作されている内容を見ることはできませんが、VNCは操作内容が相手画面にそのまま表示されるところがポイントです。これによって、電話(やチャットなど)で同じ画面を見ながらこちらから操作をすることで、説明に一役買ってくれる、というリモート操作を提供してくれます。

最近では使うシーンも減りましたが、昔はこういうリモート操作の選択肢はなかったので貴重な(手放せない)ソフトウェアでした。

ちなみにMicrosoftはリモートアシスタンスという名称で同様の機能を提供していましたが、いつの間にかMicrosoftがTeamViewerを担いでしまって自社開発のリモートアシスタンスの提供を徐々に縮小しているのが気に掛かるところです。
※リモートデスクトップ接続とリモートアシスタンスは機能としては別機能です。

VNCと言えば、RealVNC

最近ではVNCと言ってもRealVNCが話題になることは見掛けなくなりましたが、VNCといえば本家VNC=RealVNCは気になるところです。

元々はVNCと言えばオリジナルのVNC(当時はWindowsの存在しか知らなかったのでWinVNCがメインでした)を利用していました。白地に緑とオレンジでVNCって記載されたアイコンのVNC。
そこから開発元だったAT&Tの研究所閉鎖に伴い開発停止となります。この時はまだ他に現実的に利用可能なリモート操作ソフトがなかったのですごく残念に思った記憶があります。そんな残念な状況もつかの間、正当な後継ソフトであるRealVNCが世の中に送り出され、開発が継続していることを知り再びRealVNCを使い始めました。

そういや、この記事を書いているときに、その昔、OCNエコノミーってな128kbpsのインターネット回線しかないような時代に、全国の拠点のPCにRAS経由の接続でパッケージソフトウェアを全社展開するように指示されて、ひたすら128kbpsのWAN回線を経由してVNCで次々拠点のPCを操作してインストールしたって修行のような作業をしていた自分を思い出しました。あの頃から比べると、もう最近ときたら便利になったもんです。

その後VNCといえば様々な派生形のVNCが誕生しましたが、やはりあの時から使っているVNCユーザにとってはRealVNCこそオリジナル、という感覚がどうしても抜けないところがあります。

※とか言いながら、UltraVNC(Ultr@VNC)の多機能さが気になってしばらくUltraVNCを使っていた時期もあります。

ダウンロード

UltraVNCをはじめとした派生形のVNCはかなり日本語の情報も多く、さまざまなところでその情報を目にするのですが、RealVNCのことを目にすることはあまりありませんでした。

VNC Viewer Plus(RealVNC高機能版)をわざわざ購入して使っている一ユーザとしましては、本家RealVNCの状況が気になって探してみました。また知らない間に開発終了になっていたら悲しい、というのもあります。(有償ソフトのユーザですから)

ページを見てみたら、しっかり開発は継続していました。最新版のダウンロードも可能な状況でした。

このサイトからダウンロード可能

https://www.realvnc.com/download/viewer/

この記事現在の最新版は、ビューアが「VNC-Viewer-6.19.107」でサーバが「VNC-Server-6.4.0」となっています。

使ってみましたが、以前と同様の使い勝手、日本語化の部分は他の派生形のVNCに譲るとしても、だいたいのプロパティが分かっていれば設定は可能です。
Viewerソフトは単一のEXEファイルをダブルクリックして起動するだけでOKですし、気楽な使い勝手は昔から変わっていません。

ちなみに、最近のRaspberryPi(Raspbian)では、VNC Serverが初期導入されており、VNC Viewerからのリモート操作を標準サポートしているというのもポイントですね。(※確か記憶では本家のRealVNCが導入されていたと記憶しています。)

突然VNCが気になったきっかけ

きっかけは実はAndroidのRealVNCが「知らない間に無料アプリ化していた」という事が発端。

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このソフト、実は結構昔にVNC Viewer Plusを購入したときに、勢いでAndroid版のRealVNC Viewerも1000円(当時の価格)でわざわざ購入してAndroid環境に導入していました。

時は流れて早数年、知らないうちに無料化されていたRealVNC。1000円×2アカウント分=2000円出してRealVNCをAndroidに導入しちゃった私は、どうかしていたんだろうか…、となんか遠い目をしながら昔を思い出して、浸っていました。

以前インテルの中の人と話をする機会があったときに聞いたのですが、
「vProの一機能であるIntel AMTのリモートKVNを活用するためのソフトは、インテルから働きかけて、RealVNCにソフトを作らせたんですよね~」
 ※たぶん作らせたソフトがVNC Viewer Plus
雑学まで。

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インテル Coreプロセッサの搭載機能vProテクノロジーの有用な機能である、Intel AMTのリモートKVM機能を(フル活用って意味で)利用するためには、RealVNCが開発したVNC Viewer Plusがベストプラクティスです。