treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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Ubuntu Proが気になっている

最近Ubuntu Proが気になっています。Ubuntuメインのユーザにとっては今更な話題ではあるのですが、改めてUbuntu Proと自身のPC環境について考えたことを文字にしてみましたのでご報告です。

WindowsじゃなくてUbuntuでいいこともある

Windows10のサポート終了でWindows11へ移行できない脱落PCが手持ちのPCでさらに増えています。

ただ、全てのPCがフル機能必要というわけでもなく、一部のPCはメモ、テキスト、VLCプレイヤーとブラウザで十分なPCもあるので、Windows11にフル機能を詰め込んで、別PCに分割したい機能に絞ったPCをUbuntuで用意する、というのはありかもと思いました。

いままでは、上記の文中のUbuntuの部分がDebianだったりLinux Mintだったり、その他の試してみたいディストリビューションが担っていた部分になります。

Ubuntu以外のディストリビューション

元々Debianメインで使っていたこととやLinux Mint(Cinnamon/MATE)のほうがGUIが好みということもあり、Ubuntuはそれほど積極的に選択していなかったのですが、RDPホストという視点で比較した結果、Ubuntuは他のディストリビューションより一歩先んじている印象があります。

Ubuntu 24.04 LTSで新しい標準RDP接続を試してみる - treedown’s Report

他のUbuntuベースのディストリビューションでRDPを試してみる - treedown’s Report

好みは他のディストリビューションではあるものの、単機能をホストしてその単機能をWindowsからもRDP経由で使うと考えた時、UbuntuはよくできたOSだという結論に至りました。

単機能を長く使いたい

それほど革新的な機能でなく、このPCに任せた単機能(といってもいくつかの種類がある単機能ですが)を現状のままできるだけ長く使いたいと考えた時に、LTSが長期サポートであることもさることながら、そのLTSがどこまで使えるかを考えたときに、他のディストリビューションよりUbuntuのLTSサポートが長いということは一つの大きな選択の動機になった、ということもあります。

Linux全般に言えることですが、数年でメジャーバージョンアップが発生して、アップグレードが必要になりますが、Windowsとまた違った感じでアップグレードで不具合が出たりアップグレード自体が上手くいかないこともあります。Windowsと同様にOS標準環境に近い状態であればそれほど不具合も発生しないのですが、アレコレと盛り込んでカスタマイズした環境ではそれだけ不具合が出る要素も増えてきます。(結局LinuxでもWindowsでも不具合は出るときは出るし、出ない環境では出ないという感じ)

年毎に大型アップデートがあるとは言え、メジャーバージョンを10年程度継続するWindows(Windows10まではリリースから10年くらいはセキュリティアップデートの提供がされていましたけどWindows11はどうなるかまだ分かりません)に対して、Linuxの各ディストリビューションではさすがに10年とはいかず、長くても5年程度でメジャーバージョンアップが必要になっていました。

ただ、これがUbuntuではこのWindowsでいう延長サポートのフェーズを含めて10年になる方法が2年前から提供されました。

Ubuntu Proで長期サポートの提供

前述のセキュリティアップデートを長期的に提供するサポートがCanonicalの提供する「Ubuntu Pro」というサブスクリプションサービスです。これが個人や小規模なビジネス向けには5台までの上限があるものの無償で提供されます。

■Canonical、最大5台で使用できるUbuntu Proの個人向け無料サブスクリプションを発表
https://jp.ubuntu.com/blog/ubuntu-pro-release-2022

この無料の個人向けUbuntu Proサブスクリプションを申し込むと、Ubuntu LTSバージョンには10年のセキュリティアップデートが提供されるようになり、Windows同様にあるメジャーバージョンのリリースから10年をバージョン固定されたOSでPCを稼働させることが可能になる、ということです。

個人用PCのUbuntu Proは大きいかも

10年サポートになると前述の「単機能を長く使いたい」という目的のPCにUbuntuを選択するという選択肢に説得力が出てきます。ディストリビューション選びはLinuxユーザの中ではいろいろなユーザの考え方があるので一概にこれ、というものがないのは定説です。とはいえ10年サポートがディストリビューション選択の主な動機になるユーザもいそうな感じはしています。