Linux Mint 19が去る2018年6月29日リリース。
インストールしてちょっと触ってみたのでご報告します。
ちなみに、当方はあまり豪勢なマシンに入れる予定でないので、エディション(デスクトップ環境)はMATEの32ビット版OSを選択しています。
Linux Mint 19をちょっと触ってみて、ちょっとした感想文。
Linux Mint 19
Ubuntu 18.04 LTSをパッケージベースとしたディストリビューションLinux Mintのバージョン19がLinux Mint 19です。
Debian好きとしてはDebianベースのLMDEという選択肢もありますが、Debian Stretch(バージョン9)ベースのLMDE 3はまだリリースしていないため、先にUbuntu 18.04 LTSベースのLinux Mint 19を試しておこうと思った感じです。
以前にもちょくちょく使って、感触を見ていました。(LMDEですけど)
Ubuntuは32ビット版OSがない
あと、Ubuntuでは去年(LTSじゃないバージョン17くらい)くらいから32bit版の提供が停止し、最新のUbuntu 18.04 LTSでも32ビット版のOSは提供されていないようです。Linux Mintは最新バージョン19でも32ビット版のOSイメージは提供されています。
新しいOSを結構古いハードウェアで利用する、この用途に合致し、なおかつ扱いやすいOSという点を考慮すると、現状Linux Mintが自分にとっては一番最適なのかなぁという結論に達しました。
Ubuntuは最新を追いかけているのでハードウェアスペックに余裕があれば最適
Debianは(保守的と言われる)安定性を重視しているので、構成変更が少ないサーバOSとして最適
デスクトップ(いわゆるPC)として使おうと思ったら…
Ubuntuは古いハードウェアでは満足に動作しない(こともある)
Debianはデスクトップ環境を使うにあたり何をするにもちょっとした手間が多く作業がタイへン(個人的に)
Linux Mintだと古いハードウェアでもそれなりに動作するし、Debianほど手間を掛けなくても比較的容易に環境を作ることができる、という両方のバランスが取れているように感じました。
デスクトップ環境が…
UbuntuはUnityだったのを廃止し、以前採用していたGNOMEに戻しました。DebianもGNOMEを(選べるけど)採用しています。
以前のUbuntuがUnityを採用した際、何割かのユーザがUbuntuを諦めてLinux Mintに移行したそうです。(cinnamonかMATEかは知りませんけども)
GNOMEもその昔、GNOME2まではLinuxのディストリビューションでは標準のデスクトップ環境という扱いを受けていましたが、GNOME3でLinuxカーネル開発者からも酷評されるという評判の悪さで脱落者続出だった(はずな)んです。
ちなみにGNOME3で私も脱落。なんか使い方が全然分からなくなっていた。
それでもDebianはほとんどCUIで操作するからデスクトップ環境はそれほど重要じゃないんだけど、Ubuntuに期待するのは使いやすいデスクトップ環境、てのが個人的な使い分けです。
(じゃあ他のディストリビューションを…、という考え方もあるんですが、やっぱ時間とリソースってのは有限なので、いろいろ試すってのができません。)
ちょうどMicrosoft製品で言えば、Hyper-V ServerのようなServer Core環境で安定してサーバが動作してくれればいいってのがDebianの立ち位置で、通常のGUIで動作するWindows全般がUbuntuという立ち位置になっています。※あくまで個人的にはです。
古いPCで利用できる32ビット版のOSを、とっつきやすいGUIで利用できる、この両方をかなえてくれるのが、現状はLinux Mintという結論に達しました。
決め手
好感触と感じた動機を箇条書き
- 32ビットOSが存在し、ほどほどに古い(XP世代の)PCなら動作する。
- 古いPCにインストールするLinuxでの一番の目的であるRemminaが標準リポジトリに用意されているので、他より容易にインストールし設定可能。
- OSの基本設定がGUI=MintToolから(だいたいのやりたいことは)設定可能
- スタートメニューが他より使いやすそう(に見える)
- アップデートの仕組みで独自のレベル分けによる適用の可否を制御できるので、不安なパッケージのアップデートを順延することができる。
Linux MintはUbuntuから派生して独自の進化を遂げているだけあって、ユーザによっては独自に用意された部分が使い勝手よいかもしれません。