treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

※https化しました。その影響でしばらくリンク切れなどがあるかもしれませんが徐々に修正していきます。 リンク切れなどのお気づきの点がございましたらコメントなどでご指摘いただけますと助かります。

もうLinuxがいいよっていうユーザが増えてきそうな気がした

最近ちょっと思ったことを思うままにツラツラと書いてしまった日記のようなご報告です。

きっかけとなった出来事

「PCどうしています?」

ふとした空き時間に聞かれたこの質問。

「Windows10の大型アップデートも徐々に足切りされているでしょ。今の(以前の)無料アップグレードでWindows10にしたPCもいつ足切りに合うか悩ましいもんですよ。」

なるほど…。
ただ、この方のお悩みのPCは、初期型のCore iシリーズのCPUを搭載したPCなので、まだ大丈夫だろうな、という感じがしていました。
Core DuoとかCore 2 Duoのほうが先に足切られるだろうし。

「うーん、メールとWebサイト閲覧だけのために使っているWindows10の月例更新とか大型アップデートに時間を取られるのも、なんだかね。」

って直後、

「なんかメールとブラウザしか使わないんだったら、Linuxでもいいかなって気がしてきたんだよね。」

意外な発言。
しかし、

「でもさぁ、CUI環境はまあまあ使ってるんだけど、GUI環境ってあんま使ってないんだよね。そこが課題。」

どうも踏み切れないようです。CUIとGUIの話はなるほどと思いました。

思ったこと

最近思うのが
メール(メーラー)とブラウザがPCで使えればそれでいい
っていうユーザはムリにWindows10使わなくてもいいんじゃないか?と思えてきた昨今。
というのも、Windows Update疲れってのがその主な要因です。

もちろん企業ではWindows依存なサービスやデバイスが中心で、Microsoft Officeが使えないと仕事にならない、だいたいActive Directoryだし、という環境なので、Windowsを排除するってのは難しいのは間違いがないところだと思っています。

でも家のPCは環境としては違っていて、
写真とかメディアファイルの保管場所⇒NAS
コミュニケーションツールの基本環境⇒スマートフォン
じゃ、PCは何やってる?というと、簡単な文書作成とかある程度の長文を要するメール作成と送信とかブラウザでの情報収集とか何かしらの手続き関連での利用ってのが中心で、メインであまりPCは使ってないなぁ…、というライトな家PCユーザの場合、Windows Updateの不具合で時間を潰されるより、Linuxで軽く利用するほうがいいんじゃないか?って思いました。
お好きなLinuxディストリビューションでFirefoxかChromium系ブラウザを使いつつ、メールはThunderbirdで簡単な文書作成ならLibreOffice、という具合に十分に使用に耐えうるユーザも多いような感じがします。

※私は仕事でガッツリPCを使っているため、Windows離れは当分できそうにありませんけど。

大型アップデートがキツい

現行メインストリームのOSであるWindows10では、全ユーザが大型アップデートに追従しなければならない、という縛りがあります。三世代サポートなので年に一回くらいやればなんとかなるとはいえ、これがキツい要因の一つです。
Debian系のLinuxだと通常のaptのupdate/upgradeがWindowsでいう月例更新なら、大型アップデートはdist-upgradeに該当します。でもdist-upgradeはDebianだと2年に一回ですし、LTSで粘るともうちょっと長いこと旧バージョンを利用できます。
他のディストリビューションだとまちまちだけどLTSサポートのバージョンだとだいたいはDebianと同様に2年くらいのサイクルになります。
これがWindowsだと4倍のdist-upgradeが要求される、労力も4倍です。参ります。

じゃあLTSB(現LTSC)だ、と思って導入してみましたが、いろいろとMS側からLTSB(LTSC)はコレ対象外ね、って制限を課せられている不遇のLTSB(LTSC)です。
※とはいえ、進化に追いつかないバージョン固定を選択した、と言う意思表示がLTSB(LTSC)なのである程度は仕方ない=覚悟していましたが。

そうなると、もう、何がベストなのかがちと難しい昨今です。ユーザは皆PCをある程度使えるってわけじゃないし、小規模企業だとなおさら専任を置けるような状況じゃないから、どのWindowsがベストなのかは分からなくなってきます。
※現状では、一番お金が掛かるけど、Microsoft365のWindows10 Enterpriseという選択肢が一番無難かつコントロール可能なように思えます。でもなぁ…、中小にWindows10 Enterprise?サーバよりPCに依存する機能が多いからこそ小規模企業ほどWindowsというクライアントOSにお金を掛けなければならない?という。

最後に、なんとなくインストールしてRemminaが使えるかどうか確認したDebian10のLXDEの画面。RemminaがDebianで使えるようになってちょっと嬉しい。

f:id:treedown:20191128004923p:plain

LibreOfficeである程度の文書は取り扱える(それでもビジネス利用はキツい)ことだし、リモートデスクトップもRemminaで使い勝手は悪くないですし、情報収集に重要なブラウザはFirefox(個人的にはVivaldiがメインブラウザですが)で必要十分で、画像もGIMPという優秀なソフトウェアが使えるとなると、パソコン利用にはLinuxのほうがいいよって感じるユーザが増えてくるのかも。

しかもMicrosoftがOSSの世界にPowerShellやSQL Serverといった自社のテクノロジを提供している現状も追い風に思えます。今よりもっとWindowsライクにLinuxを使えるようになる時代がくるのかも。

とはいえ、これはコンシューマーの話で、企業利用ではまだまだWindowsとActive Directoryの組み合わせは盤石でLinuxをここに加えるのは向かない話と思いますが。

と、いう、自分で勝手に思ったある日の夕方のことでした。

追記:

ここまでLinuxでいいや的な内容でしたが、一つ大きな課題があることを思い出しました。

Linuxだとプリンタが使えない(Linuxで利用可能なプリンタってかなり制限される)という点が結構問題になりそうですね。家のPCだと年賀状印刷できないとダメよ、って需要がありそうだし。ここは大きな壁になりそうです。