treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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ThinkPad T60たまにフリーズの症状を調べてみる

古いPCですが、手持ちのThinkPad T60で発生する問題について記録しておくメモ、というご報告です。
そのThinkPadではフリーズがたまに発生しており、強制終了を要求されるような状況でした。

フリーズするThinkPad T60

以前にT61という機種で
ThinkPad T61でプチフリーズな症状が - treedown’s Report
とか
ThinkPadプチフリな症状の原因 - treedown’s Report
などで、ドライバに起因するプチフリーズの症状が発生したことがありましたが、今回はそれより古いT60<2007-4AJ>という機種。

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しかも、プチフリーズなんて甘い症状でなく、Windowsでは伝統的なフリーズです。OSの起動までは特に問題がないのですが、いざWindowsの起動が完了して使い始めて何かのタイミングで、すべての動作がストップしてしまい、電源ボタン長押しで強制終了を余儀なくされてしまう、という症状。

フリーズの原因は様々なので、一つ一つ実施して切り分けをやってみることにしました。

切り分け:周辺機器を外してみる

USBで接続した外付けHDDやNIC二枚にするためのUSB NICとかUSBカードリーダーといった外付けの機器を外してPC単体で動作を確認してみることにしました。

⇒結果:最初は好調に見えたものの、フリーズは発生してしまいました。

切り分け:セキュリティソフト?

このPCではNorton Internet Securityを利用していました。これかな…。
セキュリティソフトで問題が起きるというケースもあります。いったんアンインストールをしてMicrosoft謹製セキュリティソフトでしばらく運用してみることにしました。

⇒結果:やはりフリーズは起こる、でも起動直後に多かったのが減ったような…。

切り分け:SSDを交換してクリーンインストールしてみる

SSDを交換、さらにOSをクリーンインストールして、問題を切り分けてみることにします。
SSDは年代物の「Intel SSD 335 Series」を使っているため、そろそろ劣化の可能性も感じる頃合いです。
SSDの問題なのであれば、SSD交換でフリーズは収まるだろうという狙い、さらに交換したSSDにOSをクリーンインストールしてみることで、OSの問題だったらクリーンインストールしたOSでは症状は起きないはず。

⇒結果:フリーズは頻度が減ったもののやはり発生してしまいました。

ここで思ったのが、
「OSの入れ替え(クリーンインストール)でも発生するのなら、WindowsというOS内のドライバやアプリと言ったソフトウェア側の問題じゃないな。」
ということ。
ソフトウェア側の問題であればmsconfigで起動するプロセスを制限したり、ドライバを一つ一つ確認したり、レジストリを云々したり、と言った具合に細かな検証が必要になってしまうのですが、新しいSSDを用意してクリーンインストールし直した環境でも同じフリーズが発生するのなら、OSやソフトウェアをいくらいじっても同じことだな、と思いました。

結論:

熱による高負荷状態でのフリーズ

CPUファン周辺が非常に熱くなることから、この結論に達しました。もう夏だし。

ファンは回っているようですし、ファンエラーも出ていないことから、機械的に故障という状況ではないと見受けられますが、ファンで排熱しきれない熱がこもっての熱暴走=フリーズという可能性はありそうです。

ただ、総じて何かの処理を忙しくこなしているとき、(バックグラウンドかフォアグラウンドでの処理かは関係なく)フリーズが起きる傾向があります。大抵内蔵ドライブのLEDが点滅しているとかWindows Update処理やウィルス対策ソフトのアップデートなどでCPUの使用率が上がっているとか。

加えて、やはり、XP時代のThinkPadということもあってCoreDuo T2400(1.83GHz)というCPUがリソースを次々要求し処理を矢継ぎ早に要求してくるような新しいソフトウェア環境に忙しく動作させられている、という要因も一端としてありそうな気がします。

忙しくPCが動作するとき、という意味では、性能が不足してきていると言う点も関係しているのかも。
CPU性能低い=ちょっとの処理でも忙しい=発熱量上昇=発熱量大な時間が長い、という具合に。

あ、あと、この機種はGPUを搭載している関係から、消費電力が最大90Wという仕様になっており、ACアダプタも90Wタイプの大きなACアダプタが必要なのですが、壊れてしまったため現在T61で利用している65WタイプのACアダプタを利用している、ということも、もしかしたら関係しているのかも…。

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※左がT60で利用している代替品的な65WのACアダプタで右がT420s用の90WACアダプタ、いまさらT60専用に90W型の旧式ACアダプタを購入するのもなぁ…。

よくよく考えたら2006年2月発売のThinkPad T60、処理性能の問題があるとはいえ、2020年の現在でもまだまだ現役で動作するというのは改めてThinkPadの堅牢性を実感。

追記:

別の機種でACアダプタの違いから動作への影響を確認した記事(↓)

blog.treedown.net

この記事を踏まえて、バッテリ寿命に伴ってACアダプタ65Wの不足分電力をまかなえず、上手く動作を制御できずフリーズが発生する?という説の可能性がかなり高くなってきました。バッテリ寿命後T60がフリーズするという情報も巷には多いようです。