前回「LinuxにインストールしたMicrosoft EdgeでOffice for Web」をやっていてちょっと気づいたのですが、Office for WebでVisioが提供されていたのでご報告です。
前回の<LinuxにインストールしたMicrosoft EdgeでOffice for Web - treedown’s Report>はMicrosoftアカウントの作成だけで無償で実施可能なのですが、今回のVisioはOfficeの有償サブスクリプションが必要になります。
Visio=マイナーだけど作図に便利
Microsoft Visioとは、元々Microsoftじゃない会社が開発して販売していた作図ツールです。Microsoftが開発元を買収し、Officeシリーズの一製品として仲間入り、現在に至ります。
インフラエンジニアとしては、主にネットワーク構成図やフローチャート、レイアウト図などを作成するのに便利に使えます。
例えば、ネットワーク構成図、
とか、フローチャート、
と言った具合に。
これが今回、Office for Webの仲間入りを果たし、Microsoft365(旧Office365)契約者に展開された、ということで試してみることにしました。
さっそく開いてみる
Microsoft365契約者なら、Office for WebでVisioの使用を開始することができます。
他のWeb版Officeと同様にメニューから開きます。
最初のメニューには表示されませんが、ここで「すべてのアプリ →」とある箇所をクリックして、
スクロールしていくと「Visio」の存在を確認できます。
これをクリックすると、ブラウザ上でVisioが起動してきます。
最初の画面で早速「新しい空白の図面」をクリックして、図を新規作成してみます。
すると、
真っ白な画面が表示、ここに作図していきます。ただ最初は基本図形と線(罫線や矢印など)しか使えませんので、画面左端の「+」をクリックしてステンシルを追加しておきます。
図はいろいろあるのですが、さしあたって使いそうなものを追加するため、画面中の「追加」をクリックすることでアイコンが増えます。
こんな感じです。
実際に作図してみる
簡単に図を構成してみます。
ステンシルからドラッグアンドドロップして、作図領域に次々配置していきます。
基本的なネットワーク構成図ならある程度これで簡単に作図できそうです。
ただ、インターネットを示す雲形囲みがステンシルにない(Visio Plan1のようなサブスクリプションのプランならあるらしい)ので四角で代用としています。
検索すると、
こういう表示になるステンシルの図は標準のVisio for Webでは使えないということのようです。
ちなみに保存はOneDriveに自動保存です。作図すると勝手にOneDriveの所定の場所に保存されていました。
フローチャート作ってみる
前述のフローチャートのサンプルも作図してみます。
トップページのテンプレートを使ってみます。
「フローチャート テンプレート」をクリックして作図を開始してみます。
Visio標準では横置きのキャンバスになるのですが、フローチャートの場合は縦置きになるようです。
ステンシルは最初から「基本フローチャート用図形」がロードされた状態で新規作成が開始しました。なかなかよさげ。
一つ配置したら、
画面が変わって、図形がOffice標準のような青塗りつぶしの図形に文字白抜きに変化しました。
気にせず続けていきます。
VisioがPower PointやWordなどよりも作図に向いている一つの機能が、このドラッグアンドドロップして配置するときに自動的に左揃えや中心揃えができる点です。(上図は中心揃え)
この他にも、図と図を同じ間隔となるようVisioが自動調整してくれる機能もあります。
上図では左揃えしつつ、一番上と二番目の図の間隔(余白)と同じ余白を二番目の四角形と三番目の四角形となるよう(矢印が表示されて)Visioが調整してくれています。
ちなみに矢印を引くのも簡単。
図をポイントすると、
このようになるので、矢印のマーク(赤囲みの箇所)をクリックすると、
このように矢印線を引いてくれます。便利。
このように簡単に作図していくことができます。
完成。
初心者向けに使えるVisioのWeb版
簡単な作図なら月に何百円もするVisioの有償プランを契約しなくてもMicrosoft365の標準料金内で利用可能なブラウザ版のVisioで作成可能なことが分かりました。(もちろん、有償プランはデスクトップアプリケーションが用意されている分、より一層使いやすいのですが。)
ブラウザ版のVisioですが操作はそれほど違和感もなく、WordやPower Pointで作図するより簡単便利に作成・編集ができました。
昔Visio使っていたけど、サポート切れとなったので使わなくなった、というユーザにとっては、Visio for Webはなかなか魅力的な選択肢になりそうです。