treedown’s Report

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Linux MintでEdgeなしでOffice Web版を使う

Linux MintでWeb版のOfficeを使う時に、Microsoft Edgeで使っていたような「ブラウザ経由のWebアプリをローカルアプリのように使える」機能がOS標準で備わっていたため、今回それをやってみました。
手順とかやってみた感じをご報告です。

Linux MintはWebサービスをアプリケーションっぽく使える

以前に<LinuxにインストールしたMicrosoft EdgeでOffice for Web - treedown’s Report>にて、LinuxにインストールしたMicrosoft Edgeを使って、Office無料版(Web版/Office for Web/Office Online/Office Web Apps)を使えることを確認しました。

今回は、ちょっと違ったアプローチで、Linux Mintに標準で備わっている機能「ウェブアプリ」を使って、Microsoftアカウントだけで利用可能なOffice無料版(Web版/Office for Web/Office Online/Office Web Apps)をローカルにインストールされたアプリのようにセットアップしてみます。

※以下ブラウザ経由で使うOffice無料版の呼称を「Office for Web」で統一します。

Linux Mintの標準機能である「ウェブアプリ」ないし「Webapp Manager」という機能はブラウザで開いたWebページをアプリケーションの画面のように独立したウインドウで開いて使うことができるようになる機能で、Webサービス画面をアプリケーション画面のように表示することができます。今回それをやってみることにします。

手順:事前準備

ウェブアプリで使うアイコンを</home/%USERNAME%/.icons>に保存しておきます。以前テーマ設定<LXDEのテーマやアイコンを変更してみる - treedown’s Report>の時に、アイコンセットを保存していた保存先です。

今回はここにOfficeのアイコンを置いておきました。

手順:ウェブアプリ追加

追加はスタートメニューから「インターネット」⇒「ウェブアプリ」と選択して設定を実施します。

起動すると、以下のような「ウェブアプリ」ウインドウが起動してきます。

この画面で画面下「+」をクリックして次の画面へ。

ここでアプリケーションとして追加したいWebサイトのURLとその名前を入力していきます。

今回は、Office for WebのうちWordのURL<https://www.microsoft365.com/launch/word?auth=2>を入力して、名前にWord for Webと入力します。

次にアイコンの箇所にある画像をクリックして、

「アイコンを選択」画面を表示します。選択のために画面中の「参照」をクリックします。


ファイルを指定するために先ほど事前準備で保存した</home/%USERNAME%/.icons>を開きます。

開いたアイコンファイル一覧から今回指定するアイコンファイルの「Word.png」を選択して、「開く」をクリックします。

設定できました。


今回はカテゴリやその他の設定は変更せず、このまま追加してみるようにします。

するとウェブアプリ画面に先ほど指定した名前「Word for Web」がFirefoxで開くURLとして追加されました。

あとはこれを繰り返して、Excel<https://www.microsoft365.com/launch/excel?auth=2>やPowerPoint<https://www.microsoft365.com/launch/powerpoint?auth=2>を追加していってみます。

さらに、OneNoteとかOneDrive、Outlook Web Access何かも追加してみました。

OneNoteはノートブック別になってしまいますが、ノートブック内のノートのURL(トップページを模したノートのURLなど)を入れるとそれっぽく使えます。

OneDriveは今回は有償版のMicrosoft365を契約しているのでSharePointのURL<https://%テナント名%-my.sharepoint.com/>を追加して使用することにします。

OWA(Outlook Web Access)は<https://outlook.office.com/mail/>でサインインしているユーザのメール環境をWeb経由で利用できます。

ここまでで、Webサービスのアプリケーション化が完了してます。「ウェブアプリ」画面はこれで閉じても大丈夫です。

起動してみる

さっそくWebサービスのアプリケーション化を確認してみます。起動はスタートメニューから可能です。アプリケーションっぽいですね。

スタートメニューに「ウェブ」という項目が増えています。

この中に、先ほど設定したWebサイトが一覧で格納されていました。それぞれ起動してみます。

※初回起動時にはアカウントへのサインインが要求されます。通常ブラウザでMicrosoft 365を使用するときのように要求されたサインイン処理を完了させます。(アプリケーション化した項目それぞれは独立しているようなので、それぞれに初回サインインの処理が必要になります。)

Wordの起動をしてみました。

タスクバーのアイコンも指定したWordアイコンが表示されていて良い感じです。

Excelの場合

ブックを開くと、

このようにExcelっぽく使えます。Linux MintでこれだけExcelがスムーズに使えるというのは結構いいように思えます。画面表示が狭いようならリボンの設定を調整すれば広く使えます。

PowerPointは

リボン領域少なめで画面を開いてみました。良い感じです。

OneNoteも通常通り開くことができます。

ノート別なので、ノートを選別するかノートを複数登録するかといった工夫が必要になります。

OneDriveは、

なんかエラーになってしまいました。設定間違えたかなぁ。ちょっと保留します。

Outlook(OWA)は特に問題なく表示できました。

メールはこれで十分使えそうです。

追記:

OneDriveはトップページ<https://%テナント名%.sharepoint.com/my>を指定したらいけました。

追加したURLのメモ

今回ウェブアプリ画面で追加したOffice for WebのURLを記載しておきます。

現在のURLと以前のURLがありますが、記事現在ではどちらのURLでも利用可能でした。

※Word
https://www.microsoft365.com/launch/word?auth=2
※Excel
https://www.microsoft365.com/launch/excel?auth=2
※PowerPoint
https://www.microsoft365.com/launch/powerpoint?auth=2

※Word(以前のURL)
https://office.live.com/start/Word.aspx
※Excel(以前のURL)
https://office.live.com/start/Excel.aspx
※PowerPoint(以前のURL)
https://office.live.com/start/PowerPoint.aspx

※OWA(Outlook Web Access)
https://outlook.office.com/mail/

なお、追加すると便利かもしれないURLとして「Wordで白紙のドキュメントを作成」なんかも良いかもと思いました。

※Wordで白紙のドキュメントを作成
https://res.cdn.office.net/midgard/versionless/apphome/app-home_v1_e365d2bcf6decfa26e80342ad8df9c51.webp

やってみた感じ

URLを調べたり、多少OneNoteなんかは使い方に工夫が必要なものの、Linuxで変にエミュレーション処理を入れることなくMicrosoft Office環境が利用できるというのはそれだけで価値があると思います。
今回OneDriveは失敗してしまいましたが、URLを変更すれば行けそうな気がします。今回のようにちょっと使ってみた感じではLinux MintにMicrosoftアカウントを組み合わせて使うというのはアリな気がしました。