treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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「Microsoft Office LTSC 2024」のプレビュー版を試してみる

Windows 11 IoT Enterprise LTSC 2024の試用版を試してみたので、Office LTSCバージョンも試してみました。
Microsoft Office LTSC 2024は2024年の上半期(たぶん4月18日)にプレビュー版が公開されています。これを試してみます。

インストール環境としては前回で試した評価版のWindows 11 IoT Enterprise LTSC 2024をせっかくなので使ってインストールしてみることにしました。

インストーラをダウンロード

インストールは旧来のISOファイルではなく、Office展開ツール(ODT)を使ってC2Rのsetup.exeをダウンロードし、応答ファイルの.xmlファイルを用意する必要があります。
早速ダウンロードしました。

※(インストールに必要な)Office Deployment Toolダウンロード
https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=49117

※Microsoft ダウンロードセンターからダウンロードする「officedeploymenttool_17830-20162.exe」が必要になります。

この後の手順や、インストール前にインストール環境を(インストール可能かどうか)確認する情報源として、以下のページが役に立ちます。

※Office LTSC プレビューをインストールする
https://learn.microsoft.com/ja-jp/office/ltsc/preview/install-ltsc-preview

インストール準備

ダウンロードしたODT「officedeploymenttool_17830-20162.exe」を使ってインストール準備を進めていきます。前述のようにMicrosoft Office LTSC 2024はISOやインストール.msiではないため、ODT(展開ツール)から生成されるsetup.exeを使うことになります。

実際のインストールは、

※Office LTSC 2021 を展開する
https://learn.microsoft.com/ja-jp/office/ltsc/2021/deploy

も確認しながら、インストールに必要な「configuration.xml」の作成から実施していきます。

ODTが使用する.xmlファイルでインストールするOffice(今回はMicrosoft Office LTSC 2024)を指定したり、インストールに使うプロダクトキーやインストーラが要求する手動入力の情報を用意しておくことになります。以前は応答ファイルと呼ばれていたファイルと同じだと思います。

<Office LTSC プレビューをインストールする - Office | Microsoft Learn>に掲載されていたサンプルconfiguration.xmlファイル

--------------------------------------------------------------

<Configuration>
  <Add OfficeClientEdition="64"  Channel="PerpetualVL2024">
     <Product ID="ProPlus2024Volume" PIDKEY="#####-#####-#####-#####-#####" >
         <Language ID="en-us" />
    </Product>
    <Product ID="VisioPro2024Volume" PIDKEY="#####-#####-#####-#####-#####">
        <Language ID="en-us" />
    </Product>
    <Product ID="ProjectPro2024Volume" PIDKEY="#####-#####-#####-#####-#####" >
        <Language ID="en-us" />
    </Product>
  </Add>
  <RemoveMSI />
  <Property Name="AUTOACTIVATE" Value="1" />
</Configuration>

--------------------------------------------------------------

これを修正していきます。
まず、インストール対象はOfficeだけなので「Product ID="VisioPro2024Volume"」と「Product ID="ProjectPro2024Volume"」行は削除します。
インストール対象の「Product ID="ProPlus2024Volume"」行は<https://learn.microsoft.com/ja-jp/office/ltsc/preview/install-ltsc-preview>に記載のある、「MAK を使用してアクティブ化する」のプロダクトキーを記載しておきます。
<Language ID="en-us" />は<Language ID="ja-JP"/>に書き換えました。日本語版を希望。

カスタマイズ後のサンプルconfiguration.xmlファイル

--------------------------------------------------------------

<Configuration>
  <Add OfficeClientEdition="64" Channel="PerpetualVL2024">
    <Product ID="ProPlus2024Volume" PIDKEY="Y63J7-9RNDJ-GD3BV-BDKBP-HH966">
      <Language ID="ja-JP"/>
    </Product>
  </Add>
  <RemoveMSI/>
  <Property Name="AUTOACTIVATE" Value="1"/>
</Configuration>
--------------------------------------------------------------

PIDKEYの箇所に入力したプロダクトキーは「Office LTSC プレビューをインストールする<Office LTSC プレビューをインストールする - Office | Microsoft Learn>」に記載のある「MAK を使用してアクティブ化する」箇所で提示されている「商用プレビュー用 Office LTSC 2024」のMAKライセンス認証のプロダクトキー「Y63J7-9RNDJ-GD3BV-BDKBP-HH966」を記入しました。VisioやProjectのプレビュー版も同時にインストールするなら、これも追加しておいてもいいかもしてません。

ODT経由でOfficeインストールファイルをダウンロードする。

ここまでの手順を完了後、以下のようになります。

さっそくODTを実行。

チェックを入れて「Continue」をクリック、次の画面で、

ダウンロード先を選択します。「ダウンロード」フォルダを選択しました。

すぐに、

この画面が表示され、フォルダに、

「configuration-Office365-x64.xml」と「setup.exe」がダウンロードされます。

あとは、この「setup.exe」を使ってインストールを進めていけばいいようです。

前述の<Office LTSC 2021 を展開する - Office | Microsoft Learn>にあった手順をやってみます。

オフラインインストールファイルをダウンロードしてみる

「Office LTSC 2021 のインストール ファイルをダウンロードする」にあったコマンドライン「setup.exe /download configuration.xml」を実行してみました。

すると、

このように、「Office」フォルダが生成され、その中にインストールファイル一式がダウンロードされました。これをサーバの共有フォルダに配置してインストールができそうです。

ただ、今回はいろいろやってみる趣旨でもあるので、

「Office 展開ツールを使用して Office LTSC 2021 をインストールする」にあったコマンドライン「setup.exe /configure configuration.xml」で、直接インストールもやってみました。

C2Rインストールをやってみる

前述のようにコマンドライン「setup.exe /configure configuration.xml」を実行すると、画面中央に、

これが表示されます。待ちです。

しばらくすると、

この画面になって、インストールが進行していきます。

待っていると、

インストールが完了しました。
画面にはMicrosoft365 Officeと記載がありますが、.xmlファイルで指定したLTSC版のOfficeがちゃんとインストールされています。

このようにちゃんとインストールされていました。

起動してみる

初回起動でライセンスへの同意が要求されます。

この他、プライバシー関連のメッセージ表示もされます。

画面上の「閉じる」で閉じると、見慣れたOffice画面が起動しています。

Word画面です。

左上のウインドウタイトルが「Word Preview」となっていること以外は、製品版のWordとそう大差なさそうです。

Excelの画面です。

これも製品版と同様に使えます。プレビュー版で新しいOfficeを評価してみましょう。