treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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GPD Pocket4を持ち歩きPCに選んだ理由

GPD Pocket4を購入したのですが、購入するまでの選定段階で考えた(頭の中で巡っていた)いくつかの内容をご報告します。
いろいろな要件を満たしてくれるUMPCだという第一印象です。

ちなみにGPD Pocket4自体のレビューではありませんので、その辺の話にはほとんど触れていません。

GPD Pocket4を購入した最初の動機

結論から言えばGPD Pocket4を購入したのですが、ここに至るまでにいくつか段階がありました。

持ち運び用のPCに要求されるのは軽いことと出先での作業をこなせるホドホドの性能(本作業は自宅のPCで実施するので高性能でなくてもよい)だったことで、現状はWindows10世代の古いThinkPadやYOGA BOOKを使っていました。

Windows10のサポート期限が今年(2025年)の10月に切れます。手持ちのモバイル用のPCはどれもWindows11のサポート外ということもあって"Windows11が動作する"という視点で選ぶことになりました。

WindowsにOSをこだわらなければ選択肢はもっと他にあったのですが、どうしてもWindowsでないと使えない機能(代表例としてクイックアシスト)がいくつか仕事上で存在していたため、Windows11で持ち運びが苦にならない軽さとバッテリである程度の動作ができるPCを探していました。

迷った候補達

出先でガッツリと作業する場合はThinkPadしか選択肢がないのですが、ThinkPadを使うかどうか分からない日も鞄に忍ばせておくというのはやや鞄が重くなりがちです。常に鞄に入れておくとなると、現状「YOGA BOOK+ThinkPadワイヤレストラックポイントキーボード」のペアになっていました。
なので、キーボードはそのままThinkPadワイヤレストラックポイントキーボードを使う前提で機種をしばらく考えていました。

迷った候補達はいくつかあります。一番最初に候補として考えたのはSurfaceでした。

元々YOGA BOOKでWindowsタブレットを使っていたこともあってSurfaceって現実的な選択かもと思っている時期がありました。Surface Go2/3だと手頃な値段でWindows11へアップグレード出来る機種が手に入るな、と思いながら商品ページを閲覧していました。

Surfaceの価格の推移を眺めていくうちに時間は経過していたのですが、そのうちLenovoがLegionシリーズという魅力的なシリーズを展開し始めます。ちょっとゲーム機っぽい外観のLegion GoをThinkPadワイヤレストラックポイントキーボードと組み合わせて軽作業に使いつつ、プライベートな用途にも使えるというのはどうか?と思ったタイミングもありました。両方できるっていいよね、と思ったのですが、そんなにプライベートで必要になるか?と言われると多少疑問が沸いてきた時期もありました。

じゃあ、安価なIntel N100とかN150搭載の8インチノートPC型のUMPCはけっこうアリじゃないかと思ったタイミングもあります。One-NetBook社の製品なんかは魅力的に映りました。ただある時期からOne-NetBook製品は10インチPCが主流になっていてハイエンドなゲーミングPCじゃないとUMPCじゃないという傾向が見て取れました。CHUWIというメーカの製品も同様な傾向に見えました。お値段と性能がほどよくモバイルPCとしては魅力だったのですが。

結果GPD Pocket4を選ぶ

いろいろとUMPCに目移りして、昔のFMV-LooxとかVAIO TypeU/TypePに憧れた昔を振り返りながら

「結局、小さいといろいろ妥協しなきゃいけないから買わなかった。」

という結論に毎回至っていたのを思い出しました。でも、今はスマートフォンでできることもなかなか幅が出てきている現状で、なんでモバイルPC必要なんだっけ?と改めて原点に戻って考え直して見た結果、ちょっと見えてきたポイントがありました。

まずLANポート、最近ではノートPCでもRJ-45は省略されたりUSB-C端子で代替されたりと扱いはあまり良くないのですが、自分の使い方だと出先でLANケーブル経由でサーバのメンテナンスやスイッチ・ルータ設定するなんて用途にはどうしてもLANケーブル経由での接続は欲しいところです。そもそもタブレットは言うに及ばずRJ-45搭載のモバイルPCという選択肢があまりなくなっています。

常にカバンに忍ばせていても問題ないサイズや重さでRJ-45が使えて、USB-A端子も必要に応じて使えるPCとなるとなんかこう、これだと思えるものがGPD Pocket4以外ないんじゃないかと思えてきました。

こうしてGPD Pocket4に決めました。ちなみにGPD MicroPCの後継機という選択肢もありましたが後述します

迷っている間のGPD Micro2

迷っているうちに次々と魅力的な製品の情報が入ってくるというのもITあるあるです。GPD Microの後継機「GPD MicroPC 2」が発売となる予定という情報が入ってきたのでGPD Pocket4と迷う段階もありました。Intel N250で7インチのPC、性能と価格面からGPD Pocket4より優位な感じです。一瞬こちらでも…、と思った時期もあったのですが、二つのGPD Pocket4の強みからGPD MicroPC 2を待たずGPD Pocket4に決断しました。

一つ目は内蔵キーボードの差でGPD Pocket4に軍配が上がりました。
Microのキーボードってたぶん両手持ちの親指で押すタイプのキーボードのような感じがして同じ変則的なキーボードでもGPD Pocket4のほうがまだ自分で慣れさせることができそう、という感じがしました。CLIEとかBlackBerryのキーボードを使った時期もあるのですが、あのキーボードってあんまり上手く使えなかった思い出があります。ping %IPAddress% が自然に入力できるかどうかという。

もう一個の動機はKVMモジュールで外付けモニタ&キーボードとして使えるようになる機能にすごく興味が出たことです。GPD Pocket3から搭載された機能ですが出先でHDMIのINが使えるというのはかなり魅力的でした。出先のRaspberry Piでモバイルモニタを持参していないときでもKVMモジュール搭載のGPD Pocket4があれば代用可能です。

ノートPCをコンソールとして使うというのは<古いThinkPadをコンソール化できたら使えそうな気がする - treedown’s Report>で昔考えたことがありましたが、GPD Pocket4が1台でそれを全てこなしてしまうというのはすごく惹かれました。Microにはないモジュール機能なのでこれを使ってみたい場合はやっぱりGPD Pocket4一択だな、と。

あとこれなら、GPD Pocket3 Proという選択肢もあったのですが、3と4の違いとしてバッテリの充電上限が設定できる「いたわり充電(Battery Recharge Capacity Limit)」の有無があったのもあり、GPD Pocket4にしました。

※参考:GPD新機能:【いたわり充電】充電上限の設定方法
https://high-beam.zendesk.com/hc/ja/articles/42731209542809-GPD%E6%96%B0%E6%A9%9F%E8%83%BD-%E3%81%84%E3%81%9F%E3%82%8F%E3%82%8A%E5%85%85%E9%9B%BB-%E5%85%85%E9%9B%BB%E4%B8%8A%E9%99%90%E3%81%AE%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E6%96%B9%E6%B3%95

これから

まだ設定をそれほど進めていないのですが、出先でRDPやSSHを使ってサーバの操作を実施する環境を(昔のPC環境と同等のものを)整えようとしています。

さらにプラスアルファの部分でKVMモジュールを使った非常時の外部モニタの役割を試してみたいと思います。(やり方が分からないので)

具体的に○○を実施するという用途がないとしても、気軽にカバンに入れておける大きさのPCというのは魅力があります。この小ささを活かした機動力がどれくらい貢献してくれるかをこれから試していきたいと思います。