Windows10でBSoD:0x0000034が発生したPCの対処を依頼されて、どうにもならなくなって予備機と故障交換した、という話がありましたのでご報告です。
結論を言ってしまうと結局修復を諦めてしまいました。
症状と環境
ThinkCentre M93pのWindows10環境で、電源投入後にWindows10起動の段階で自動修復を繰り返してWindows10が起動しない、という動作をするようになってしまいました。
以前にもWindows10起動時に自動修復が動作することがあった、というPCで、その際には自動修復によってなんどか起動失敗⇒再起動を経てWindows10が最終的に起動するようになった、というPCです。
ただ、以前自動修復によって復旧したWindows10環境ですが、今回は自動修復でも復旧できない問題が発生しているようで、Windows10はエラーのまま再起動を繰り返すものの、復旧することはありませんでした。
このPCでは過去に法人用のログ収集・管理ソフトウェア製品(対象PC内の操作ログを全て収集し証跡として蓄積したりデバイス制御で機密データ持ち出し制御を実行するソフトウェア)をインストールしていた(現在は削除済)こともあり、OSの再インストールをしたほうがいいかもという感じもしていました。
エラーメッセージの詳細
起動時に発生するBSoDのエラー内容の記録です。
--------------------------------------------------------------
エラーメッセージ
--------------------------------------------------------------
Your PC device needs to be repaired.
The boot configuration data for your PC is missing or contains erroes.
File:\Boot\BCD
Error code:0xc0000034
You'll need to use recovery tools. If you don't have anu installation madia (like a disc or USB device), contact your PC administrator or PC/device manufacturer.
--------------------------------------------------------------
PC デバイスを修復する必要があります。
PC のブート構成データが見つからないか、エラーが含まれています。
ファイル:\Boot\BCD
エラー コード:0xc0000034
回復ツールを使用する必要があります。インストール メディア (ディスクや USB デバイスなど) がない場合は、PC 管理者または PC/デバイスの製造元にお問い合わせください。
--------------------------------------------------------------
BCD=ブート構成データ=ブート領域に問題が発生してWindows10の起動ができなかった、という内容のエラーが画面に表示されています。BCDにはWindowsの起動に必要な情報が保管されていて、これを正しく読み込めない、ということのようです。
確認作業で実施したこと
内蔵SSDの問題かと思ったものの、他のPCでUSB接続にしてSSDの動作確認(FromHDDtoSSDなど確認⇒確認例<SSDが不調になって調べたことと対処作業 - treedown’s Report>)をしたところ問題なしという実行結果。
組み込み済のハードウェアチェックをしてみたがどれもテスト項目をパスして故障なしの診断となりました。
※実は以前の<ThinkCentreのハードウェアチェック(組み込み)ツールを使ってみる - treedown’s Report>は、このときの故障確認のために実施した内容です。
エラー コード:0xc0000034 を修復すべく、OSインストールメディアをDVDドライブに挿入して起動してみたら、起動中に電源断となってしまいOSインストーラが起動しない(再起動ループ)、という動作を見せます。
インストールされているWindows10OSのDVDから起動ができないため、コンピュータ修復でブート構成データ(BCD)を修復するという手順もできないという結論になってしまいましたし、素のWindows10をインストールし直すということもできないという動きをしています。
※このDVDやUSBからのブートができるなら、巷で「BSoD 0xc0000034 boot\bcd」などで検索した際に検索結果として出てくる他の事例での修復作業ができそうなのですが、今回のPCではこのブートが上手くいかないこともあり、作業ができないという状況に陥ってしまいました。
このPCではAcromis製品でイメージバックアップが取得してあったので、AcronisのブータブルDVDメディアから起動してみたものの、OSインストールメディアで起動した時と同様に、ブート中に電源断し再起動ループになってしまいます。
試しにLinuxのインストールメディア(Rufas作成のUSBメモリ)からブートしてLive起動をしてみたところ、前述のようにブート中に電源断し再起動ループとなるので、メディアによって差があるわけではないようです。
Memtest86+を動作させ(これはCD/USBブートなのにすんなり起動した、不思議)メモリの確認をしてみました。
1周目はすんなりとパスし、
2周目も
このようにパスしてしまいました。もう分からん。
復旧を諦め故障交換
このときは、時間の問題もあったので、予備機にデータ移行し、交換することでいったん対処完了としました。
ただ、システムボードを始めとしたハードウェアの確認でも問題となりそうな箇所はなく、メモリやSSDといった故障でもない、ハードウェア側じゃないという結論になってしまいました。
それならと、Windows UpdateによってOSがソフトウェア的に破損してしまったとしても、CDブートが途中で(ブートに失敗してしまっているのか)電源断してしまい再起動ループのような格好になってしまうので手を入れることができない、手詰まりになってしまい時間切れとなってしまいました。
結局、内蔵ドライブからブートしないし、付属のDVD&USBブートもブート中に遮断されてしまうので、どうにも復旧ができず諦めることになってしまいました。なんか残念。