treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

※https化しました。その影響でしばらくリンク切れなどがあるかもしれませんが徐々に修正していきます。 リンク切れなどのお気づきの点がございましたらコメントなどでご指摘いただけますと助かります。

宅ふぁいる便難民のための代替サービスにFirefox Send

先週の3月12日にMozillaからFirefox Sendリリースが発表されました。
ちょうど、宅ふぁいる便の問題で代わりとなるサービスのようなフィット感を感じましたので、早速試してみることにしました。
この様子をご報告。

追記:2020-12-03

2020年9月17日にこのFirefox Sendサービスは終了が発表されました。
悪用が増加したことにより2020年7月からサービスを中断することになっていましたが、再開することが出来ず廃止が決定されたそうです。
非常に残念な決定ですが、過去にこういった製品があったという例としてそのまま記事は残してあります。※つまり現在はこの記事にあるFirefox Sendというサービスは利用できません。記事中のURLも反応しないと思われます。
(追記ここまで)

宅ふぁいる便サービス復旧見通し立たず

宅ふぁいる便の問題は1月に発生、

blog.treedown.net

現状サービスを停止して利用不可、いままでのトップページ<https://www.filesend.to>には状況の経過報告が掲載され、最近は提供元の会社のホームページに自動ジャンプするようになっています。

システム再構築で全面刷新が必要になる、と報じられていることもあって、そう簡単にサービス復旧とはいかないようです。

そんなときFirefoxがリリースしたサービス

そんな状況のなかでふと目にしたFirefox Sendリリースの報。
む?これは使えるんじゃないだろうか、そう思って試してみた、というのがきっかけ。
元々はFirefox Test Pilotでベータ版のような扱いだったサービスなのですが、このテスト段階から次なるステージへ、正式にリリースされたということの模様です。さすがにFirefox Test Pilotの時には業務用のデータを送受信するのに抵抗があったのですが、正式サービスとしてリリースされた現状であれば、検討してみるのはアリのように思えます。

自身の認識としては宅ふぁいる便のフリーサービス同様に、アップロードされたファイルが安全に(暗号化され)サーバ上に一時的に保管され、そのファイルを取得するためのURL(リンク)が生成⇒そのリンクを使って受け渡ししたい相手にファイルのありかを教えることができる、というサービスです。
ダウンロード回数が制限できることや、有効期限が切れることで生成されたURL(リンク)が無効化され、データがサーバ上から(自動的に)削除される、という点まで宅ふぁいる便と同様の機能性はありそうに思えます。
ちなみにパスワード設定も可能な模様。

やってみる

アクセス先は以下(※自動的に日本語ページが開きます。)

send.firefox.com

URL:<https://send.firefox.com/>

アクセスすると、一目で分かるシンプルな画面がお出迎えしてくれます。

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右上のログインをクリックします。元々Firefox SyncでFirefoxアカウントは作成済み&利用済みです。忘れたらオプション画面から確認可能。

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オプション画面から確認したFirefoxアカウントをログイン画面に入力します。

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ログインしなくても利用可能なんですけど、Firefoxアカウントを使うことによって、最大容量が1GBから2.5GBに増えるとか、リンクが1日から7日間有効化できるようになるとか、ちょいとパワーアップしてくれるのでFirefox SyncなどでFirefoxアカウントを所有している人は是非ともログインして利用したいところですね。
この次にパスワード画面が表示されますので、Firefoxアカウントで設定してあるパスワードを入力。
するとトップ画面がささやかに変化。

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さっそくファイルをドラッグ&ドロップでアップロードしてみます。(テストのため、何でもないようなPDFファイルで試しています。

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アップロード準備完了。

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オプションを必要に応じて選択します。有効期間として何回ダウンロードできるようにするか、とか

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有効期限何日?ないし1時間とか最短の5分しか有効じゃないとか選べます。

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パスワードも付与できます。

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パスワードつけてみました。
終わったらアップロードボタンをクリックして、データを送信してみることにします。
送信すると、進捗バーが動作(一瞬で消えちゃいましたが)後に
「ファイルが暗号化され、送信する準備ができました」
と画面に表示

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リンクとなるURLが入手できました。「リンクをコピー」ボタンをクリックしてURLを入手、すると「コピーが完了しました」とボタンの表示が変わり、数秒後に、

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自動的にこの画面に変化してしまいました。でも、アップロード済みのファイルはここから制御可能のようです。

受け取った方はどう見える?

さっそく受け取った方の動作を確認してみるようにします。
受け取った人がどんな操作でファイルを受け取ることになるのか、が非常に気になるところ。
さっそく、メールなどでリンクを受け取ったと仮定して、ブラウザでリンクのURLを開きます。
開くと、

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「ファイルをダウンロード」というタイトルで、パスワード入力画面になります。※さっきパスワード設定したからですね。
さっそくパスワードを入力して、「ロック解除」をクリックします。

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早速ダウンロード開始

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保存先を聞かれます。

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ダウンロード完了

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無事PCに詳しくなくてもファイルが受け渡しできるような操作に見えました。
ファイルは安全に受け渡しできるように見えます。

制御が効いているかどうか

あと、気になるのは「ダウンロード1回」という制限が効いているかどうかです。
ダウンロードが完了してから、Firefox Sendのトップページを見ると、アップロードしたファイルの表示が消えていることが確認できました。画面表示からなくなっている=消えていると思える動きです。

試しに2回のダウンロードに設定してダウンロードしてみたら、「有効期間:2回のダウンロード」と表示されている箇所が「有効期間:1回のダウンロード」と回数がリアルタイムで変化するのが確認できました。

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制御もしっかり効いているように見えます。

安全で手軽なファイルの受け渡しに使えそう

と、いうことで、結論としては、
「安全で手軽にファイルの受け渡しに使えそう」
という好感触でした。

宅ふぁいる便が復旧しない現状ですので、Firefox Sendを利用するというのは一つの代替案としていいかも、って思いました。