treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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初めてのLXDE、ThinkPad X40で使う

ThinkPad X40をLXDEで使ってみようと思いインストールをしてみた時の使ってみた感想などをご報告します。
ほぼ所感です。

ThinkPad X40

まずは使ったPC、このThinkPad X40は知る人ぞ知る有名モバイルPCです。
IBMの最後のThinkPadと言われています。新品で買ったときは分割払いでコツコツ払いながらなんとか購入したものですが、いまやネットオークションなどで数千円で取引されています。時代の流れを感じますね。

で、このPCは残念ながらPentium MなのでPAE非対応となっています。PAEとは物理アドレス拡張ともうしましてPhysical Address Extensionの頭文字をとってPAEです。このPAEが機能として内蔵していないCPUでは最近のWindows(Windows8以降)が使えません。Ubuntuも最近はPAE対応が必要とされます。
当時は、「うーむ、となるとThinkPad X40はもう引退?」などと寂しさを覚えたものです。
でも、世の中にはテキスト専用にX40を活用している人もたくさん居て、なんとかうまいこと自分の使いやすいようにできないか?と考えて、今回やってみようくらいの感じでセットアップしてみました。

使うOSはDebianで

OSはDebianにしました。
こういうときはLubuntuのような他の軽量Linuxが使われているケースが多いのですが、どうせインストールするなら使い慣れたDebianの方がいいかなぁ、と思ったのと、DebianがJessieになってから(他のPCとかサーバにインストールしている感覚では)OSの起動時間が速いようなのでX40でも試してみたかったのもあってDebianでLXDEにしてみることにしました。

インストールは通常通り進めて最後の「ソフトウェアの選択」でDebianデスクトップ環境の子メニューに当たる「LXDE」を選択します。

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あとはどうせインストールするのでSSHサーバと標準システムユーティリティを選択しておきます。

インストールが完了するとLXDEの画面が起動してきます。

初見の感想

LXDEはWindowsに近くてとっつきやすい、と思いました。
これまではUbuntuのUnityやGnomeなどを利用していたのですが、どうもタスクバーが上にあるのが馴染めない(設定で下に持っていきますけど)とか、画面上の時計を確認するときにどうしても画面右下に視線を移してしまうとか、Windows癖が抜けなかったところがあってなんとなく馴染めなかったものです。

でもLXDEはWindowsに近いタスクバーの配置、スタートメニューもぽい感じで時計も右下、Quick Lunchっぽいものもあります。これでいて軽量デスクトップ環境というカテゴリに入るので、Pentium Mのような旧式CPUのPCでもそれなりに動いてくれます。

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あ、あと知らない間にIceweaselがFirefox ESRになっていて、お?っと思いました。

さっそく入れたパッケージ

さっそくインストールしてみたのはFreeRDPです。リモートデスクトップクライアントのオープンソースソフトウェアの一つで、xrdpと違ってRDP8.0が実装されています。
完璧ではないにしろRDP8.0が実装されているということはxrdpではアクセスできないNLA(ネットワークレベル認証)でのリモートデスクトップ接続ができちゃう、ということです。ここら辺は数年前に結構話題になりましたので、詳しくはその辺のページを。

さっそく「sudo apt-get install freerdp-x11」とコマンド入力し、依存パッケージも含めて丸ごとインストールしちゃいます。

インストールして使ってみたところでは、早速アクセスできました。コマンドラインで接続なのでGUIでダブルクリック、認証情報入力、という本家リモートデスクトップとは操作方法が大幅に違うのですが、結構使えます。
図:接続してみた図

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X40では動作しないWindows8.1の画面がリモートデスクトップ経由でX40のディスプレイに表示されています。
下にはLXDEのタスクバーが出ていて、見づらいのですが上の方にFreeRDPの右クリックメニューが表示されているという画面。

うーん、知らぬ間に結構進化していました。嬉しい進化ですね。

これはLinuxで簡易シンクライアント的な端末を作ることもできるんじゃないか?って思えてきました。