ThinkPadは起動時にエラーがあったとき、ビープ音で判断できるようになっています。
この"ビープ音"がある世代から変わっているというご報告です。
障害発生
ユーザからThinkPadが1台起動しないという報告を受けて、障害対処をすることになりました。
電源ボタンを押下すると、通電はするけど直後ビープ音でメロディーのようなものを奏でて、その後は真っ暗な画面のままOSが起動してこない、という症状だという連絡がありました。
加えて、電気系統の問題かどうかは確認した(バッテリ切れやACアダプタには問題ないことを確認した)という報告も受けました。
対象のPCはThinkPad L470、結構新しめのA4ノートPCです。
ビープ音を探る
この報告を受けて、最初はメモリとか部品の問題かと思っていました。
以前に<ThinkPad T400で故障発生(起動時ビープ音) - treedown’s Report>やったときのようなビープ音の組み合わせで…と思いましたが、このL470の世代ではビープ音が進化しており、エラーコードを示す音階をスマートフォンのアプリで聞き取り、アプリ上で判別する、という仕組みになっているそうです。
いままでやったことなかったので、早速やってみることにしました。エラーの原因の判別もできないようですし。
アプリで診断してみる
アプリはLenovo PC Diagnosticsを使います。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.lenovo.lenovoworkstationdiagnostics
iOS版もあるそうなのでiPhoneユーザも大丈夫そうです。私はAndroidアプリで試しましたけど。
インストール後、起動すると、以下のような画面が表示されます。
ここで「ThinkPad コード」のボタンをタッチ。すると、このような画面になります。
見づらいですが、画面中央上部に赤い円が回転しています。画面の案内によればどうやらこの状態でPCに近づけておき、ビープ音をスマートフォンに聞かせるようです。さっそく電源ON。
ビープ音を聞かせると、自動的にコードが表示されました。コード:011028と記載があります。
このコードを調べればいいのか、と考えて、まずはコードをメモしました。
そういえば、スクリーンショットを取ってなかったな、と思って、もう一回同じ手順でやり直しすると…
ん?コード:010288になりました。なんかさっきと違うような…。
ひとまずメモしておきます。
アプリの機能でこの後のエラー表示まで自動的にやってくれるのかなと思っていたのですが、どうやらそういう動きではなさそうです。コードが表示されるだけで、特にそこから画面が遷移することはありませんでした。
※追記:注)後から作業のためにカバーを外してビープ音を改めてアプリに聞かせたところ、コードを正しく認識し、後述のコード対応原因画面が自動的に開きました。どうも聞き取りの精度によって動作が不十分になるようです。
そこで、アプリ内になるコードの一覧からそれらしいコードを探っていくことにします。011028か010288で探してみると、それっぽいエラーが一つ見つかりました。
末尾四桁0288が合致しています。「Computer display error」という記載。
アクションの欄に記載されていることを確認してみます。
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1.システムボード側とコンピュータディスプレイ側の両方でディスプレイケーブルを再接続します(サービスプロバイダーのみ)。
2.外部モニターを接続し、ディスプレイを確認します(顧客またはサービスプロバイダー)-ディスプレイがある場合は、LCDパネルを交換します(サービスプロバイダーのみ)。 ディスプレイがない場合は、システムボードを交換します(サービスプロバイダーのみ)。
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内部のケーブル接触不良が原因?
外付けのモニタを接続してみて表示を確認してみる?
初めてのLenovo PC Diagnosticsによる診断はなんかすっきりしないような感じに終わりましたが、ひとまず、ディスプレイ周りに絞って確認作業をやってみようと思います。
続きます
確認作業などはまだやっていないので、後日。