前回「(1/2)PCの使用開始と終了時に自動的にバックアップしたい」で設定したバックアップ作業の続きです。
前回はログオフスクリプトを設定する、というところまで実施しました。
使用終了=ログオフスクリプト
これ以降の設定はWindows Home Editionでは使用できず、Windows Pro以上のエディションでのみ実施可能なログオフスクリプトを使用します。
まず、先ほどタスクスケジューラに直接入力したコマンドラインを、以下のようにバッチファイルにしました。

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D2D-LOGOFF.bat
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@echo off
"%programfiles(x86)%\Nagatsuki\BunBackup\BunBackup.exe" /AUTO:"%USERPROFILE%\Documents\AppFiles\BunBackup\D2D-LOGOFF.lbk" /APPDATAFOLDER
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次にポリシーエディタ(gpedit.msc)を開きます。(※管理者権限が必要なので、権限がない場合には別ユーザで実行などで起動します。)

起動したローカルグループポリシーエディタ画面から、「ユーザの構成⇒Windowsの設定⇒スクリプト(ログオン/ログオフ)」と選択していき、右画面から「ログオフ」を選択します。
選択すると「ログオフのプロパティ」画面が表示されるので、ここで「追加」ボタンでログオフスクリプト(となるバッチファイル)を追加します。

スクリプトの編集画面で参照ボタンから用意したバッチファイル("%USERPROFILE%\Documents\AppFiles\BunBackup\D2D-LOGOFF.bat"を選択するだけで設定完了です。
ここまでで、ログオンとログオフのバックアップジョブの設定が完了しましたので、実際にログオンとログオフを実行して、動作を確認してみることにします。
自動バックアップのテスト
テストデータとして用意したのはバックアップ対象フォルダに保管した「test.txt」というファイルです。

これが、バックアップジョブで別のフォルダに正常にバックアップが取得されることを確認します。
このtest.txtがバックアップ出来ていれば成功です。さっそくサインアウトしてから再度Windowsにサインインします。
サインアウトとサインインを実行したので、バックアップが実行されていることになります。さっそくバックアップ取得先に指定した"%USERPROFILE%\Documents\\Backup\%COMPUTERNAME%"フォルダを開いてみます。

フォルダ内にはLOGON/LOGOFFのフォルダが作成されており、その中に、

それぞれ、デスクトップ上の対象ファイルであるtest.txtが同じタイムスタンプで保存されていることが確認出来ました。
あとは、デスクトップ上のworkFilesフォルダがバックアップ対象であることを忘れないようにすればOKです。対象を変更するときはバックアップジョブ(BunBackup内の.lbk内の設定)を変更すればバックアップ対象を拡大することもできます。
また、サーバに自動保存するときは、この"%USERPROFILE%\Documents\\Backup\%COMPUTERNAME%"フォルダを指定して、(タスクスケジューラなどで自動的に)サーバの共有フォルダへ保管してしまえば、PCの起動時データと前回の終了時データの両方をサーバに保存することができます。
おまけ:サーバの共有フォルダへのバックアップ
ここまで登場したフォルダを全部サーバの共有フォルダに保管してしまう、というのがいざPCに何か問題があってもデータは保存できると考えて、最初は一通り保管するようにBunBackupを設定しました。

バックアップ元がPC内の各フォルダで、バックアップ先には共有フォルダ(ここでは<\\FileSVR\ShareF>を指定)内にコンピュータ名別のフォルダを作成してその配下がバックアップデータとなるようにしています。
サーバへのバックアップは手動で実行する(ユーザがタイミングを選びたい=自動化したくない)とのことだったので、以下のバッチファイルを生成しました。

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@echo off
rem デスクトップに配置する手動コピーのコマンドラインバッチ
"c:\Program Files (x86)\Nagatsuki\BunBackup\BunBackup.exe" /Backup:"%USERPROFILE%\Documents\AppFiles\BunBackup\D2T-TASK.LBK" /APPDATAFOLDER
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このバッチファイルのショートカットをデスクトップ上に作成して、

デスクトップ上のこれをダブルクリックしたらサーバの共有フォルダにデータが保存されますよ、ということで完了しました。