treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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HDDケースLGB-4BNHEU3の動作が勝手に停止する

前回記憶域プールを作成して複数のHDDを束ねて大容量のパーティションを作成しましたが、機器固有の動作で使えない時間が発生してしまいました。
今回はこの動作を改善しようと試みましたのでご報告です。

症状

勝手に切断され電源断となる症状で悩みました。

最初に気がついたのは、まだセットアップする前の状況で、接続してしばらく起動したままにしておいたらいつの間にかHDDがOSから見えなくなっていました。
実際の本体のLEDを確認したら、電源LEDが消灯していたので電源OFFになっていることを認識し、電源ボタンを押下すると問題なく電源ONでOSからもHDDが見えたので様子見をしていました。

次に気づいたのは、HDDのパーティション・ボリュームの設定後、まだテスト段階だったので毎時アクセスがあるわけではなかったのですが、アクセスが不定期だったこともあってか使っている内に上記の電源OFF状態になってしまい、実機の電源ボタンを押下する必要が出てきました。
使っている分には問題なく動作しているのようなのですが、この他にもOS再起動をするとPCの電源がOFFになったタイミングでHDDが電源OFFとなり、(再起動の際の)OS起動時にはHDD側が電源OFFのまま、ということがありました。

目の前のPCで使っている分には問題はそれほどないのですが、遠隔地で起動しっぱなしのWindowsでバックアップを取得しているPCの外付け(USB接続の)HDDとしては、この動きは困るなぁと思い、対処することにしました。

対象の環境はPC本体がThinkCentre M93p SFFに背面のUSB3.0ポート接続でLGB-4BNHEU3を接続しています。

説明書を確認する

以前に<RAID10の外付けHDDが故障したので交換して対処 - treedown’s Report>セットアップしたRAID対応ケース(LHR-4BRHEFU3)ではこのような動きはなかったので油断していました。設置前にもうちょっと動作確認しておけば良かったなぁと後悔。
とはいえ、動作の改善方法を求めて、基本に立ち返り取説を確認することにしました。

スリープ・サスペンドとか電源連動あたりが関係してそう。「電源連動スリープ機能」という項目があったので確認してみました。

電源連動スリープ機能は、接続したパソコンの電源に連動して本製品の電源をスリープ(休止)状態にする機能です。」と記載があり、以下のPC動作とリンクしたHDDケース本体の動作が記載されていました。

PCが電源オンから電源オフor電源オンから休止/スリープ状態になった場合、ケースは電源オンからスリープ状態に移行、LEDは青色点灯からオレンジ点灯に変化

PCが電源オフから電源オンor休止/スリープ状態から電源オン状態になった場合、ケースはスリープ状態から電源オン状態に移行、LEDはオレンジ点灯から青色点灯に変化

と記載がありました。でも、それなら、OSが起動中にHDDケースの電源がOFFになるのはなんだか変な感じです。ThinkCentreでUSBの給電が途絶えているのかな。

注意書きには、LHR-4BRHEU3の電源連動機能はオフにできないという記述があって、LGB-4BNHEU3なら無効化できそうな感じもあります。(無効のやり方は書いていないけど)

探してみると、別ページに電源連動LED(SYNCボタン)の解説には、

  • 青(点灯):パソコンの電源がオフになると、自動的に電源がオフになります。
  • オレンジ(点灯):パソコンの電源がオフになると、自動的にスリープ状態になります。
  • 消灯:電源連動機能がオフの状態です。

電源連動LED(SYNCボタン)で、上記の消灯状態にすればいいのかなと思いました。

やってみる

LGB-4BNHEU3の前面パネルから、「SYNCボタン」を探して押してみます。

このSYNCボタンを押下(数秒の長押し)すると、右下のSYNCとあるLEDが変化していきました。
写真の青点灯から、オレンジ点灯、消灯と三つのLED表示が長押しのたびに変化していきます。前述の取説「電源連動LED(SYNCボタン)」の動作モードの変更が長押しのたびに実行されているように見えます。

今回の困っている動作は、PCが動作中であっても電源が切れてしまうという動きなので、上記のLEDは消灯=電源連動機能がオフの状態、にするのがよさそうに思えます。さっそくやってみました。(SYNCボタンを長押しして、順番にモード変更していき、SYNCのLEDが消灯の状態でSYNCボタン押下を止める)

SYNCのLEDが消灯したところで、しばらく動作を確認してみましたが、勝手にHDDケースLGB-4BNHEU3の電源がオフになることはなくなりました。(PCの再起動はまだ試していないので、次回のWindows Updateのタイミングにでも試す予定です。)

SYNCのLEDが青点灯とオレンジ点灯の差がちょっと分かりにくいのですが、青は自動的に電源オフ=普段使いのPC向き⇒電源ONは手動で実施、オレンジは(原則的には)PCのOS起動やシャットダウンといった全ての動作に連動する=電源のオン/オフは全自動、という違いのようです。オレンジのときはPC起動を待ち受けている状態なので電源は入ったままの状態で常時稼働するようなので、オレンジでもいいかなという感じはしました。(電源連動を無効にしたので、これで上手くいかない動作があるようならオレンジ点灯のモードに変更しようかなと言うつもりでいます。)

ThinkCentre側のUSBポートの問題のような感じもしたので、デバイスマネージャで省電力の制御をオフにしておくことにしました。
デバイスマネージャを起動して、ユニバーサルシリアルバスコントローラを展開し、

その中の「USB大容量記憶装置」をクリックして「電力の節約のためにコンピュータでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックボックスをオフにしておきます。(※今回はデフォルトでオフだったので、オフになっていることを確認する、ということでしたが)

まとめ

今回、PC用の機能である「電源連動機能」でちょっと意図しない動作となりました。

元々の機器の意図する「PC使用時に起動⇒PC利用終了時に自動的に電源OFF」という使い方から外れる(今回のように起動しっぱなしのPCの大容量HDDとして利用する)用途では、通常の利用では便利な機能でも、あまり嬉しくない動きをしてくれることもあります。

今回は機能を無効化することができたのでよかったのですが、これができなかったらと思うと(出費が無駄になると考えると)ちょっと肝を冷やしました。

購入前によく調べないといけないっていうのはこういうことなのかと実感した出来事でした。