だいぶタイムリーさを欠いた話ですが、Firefoxのレガシーアドオンの話題をご報告です。
Firefox ESRでレガシーアドオンを使っていた環境は2018年9月5日で期限切れとなってしまいました。
ESRのサポート期限
2018年9月5日、Firefox ESRの52系(52.9.0)がサポート終了、おしなべてすべてのFirefox ESRは60系(現在の最新は60.3.0)に移行することになりました。
来年の夏にはESR 60系から68.0(or68.1.0)に移行することになります。
ESR全体がこういうライフサイクルになってはいるのですが、52系から移行するとレガシーアドオンが困ったことに。そんなユーザからご相談が来ました。
相談はやってくる
「Firefoxのアップデート(バージョンアップ)は自動更新ですか?それとも、サーバから配信しています?」
ある日、このような問い掛けがやってきました。Firefoxは自動更新を有効にしますので、勝手にFirefoxが自身を最新版にしてくれますよ、ご安心ください。
「あー、そうですか…。」
何でしょう?ちょっと残念そうです。
「今、Firefox ESR 52じゃないですか。これがFirefox ESR 60になったらレガシーアドオンが使えなくなるんですよね。別の環境でバージョン57にアップデートしてアドオンが全滅しちゃったんですよ。なんとか私だけ外してもらえません?」
うーん、なかなか難しいご要望です。
「やりたいことは互換アドオンを見つけてタブを保存してから更新したいです。といっても便利アドオンの互換はほぼないのですが。」
うーんそうっすね…。
アドオンの問題は(ユーザ権限でできることがほとんどなので)特に管理者側では考慮していませんけども、なんか救済策が必要なようです。
回答
こういう話が来ると思って実は用意していたのは、
「Firefoxのレガシーアドオンをカバーするブラウザ「Pale Moon」というブラウザを用意」
していました。
Pale MoonはFirefoxアドオンの互換性維持が行われていて、レガシーアドオンも動作するFirefoxベースの(派生)ブラウザです。
しかもブラウザ本体のセキュリティアップデートはPale Moon独自に提供されます。
どうしても利用したいレガシーアドオンがありましたら、Pale Moonを使ってみてはいかがでしょう?(ただ、私は使っていませんけども)
レガシーアドオンそのものはアップデートの望み薄(セキュリティアップデートは望めない)ですが、しばらくは現状の手元にあるアドオンを互換ブラウザに入れて乗り切ることも可能じゃないかと思います。
と、こういう回答をしました。
しばらくPale Moonを使ってもらって、結果、色よい返事が、
「使用メモリは少なくて、非常に快適ですよ。必要としているアドオンはPale Moonに用意されていました。レガシーアドオンは今のところ3つほど使っていますけど、Firefoxでも目当てのアドオンが出てきたので、様子を見て再度切り替えようかと思っています。」
んー、何とかなってよかった。
Pale Moonの公式ページはコチラ。
The Pale Moon Project homepage
https://www.palemoon.org/
もう一つある、レガシーアドオン対応のブラウザ
「Waterfox」という名のブラウザを聞いたことはないでしょうか?
コチラもPale Moon同様にFirefox派生ブラウザでレガシーアドオン対応でFirefoxと共存して利用可能なブラウザとなります。
本家FirefoxはレガシーアドオンからWebExtensionsへの移行していますので、レガシーアドオンを利用することができなくなっています。このため、Pale MoonなりWaterfoxなりの「従来のレガシーアドオンに対応したFirefox互換ブラウザを利用する」という必要があるということになります。
どちらも、アップデートは頻繁に行われているので、どうしてもレガシーアドオンを利用したい場合には、しばらくはどちらかのブラウザを利用するってことでいいんじゃないかと。