今日はWindows7のクリーンインストールについてご報告します。
Windows7withSP1のクリーンインストール2015年版、という感じでやってみましょう。(今日が何月何日かは置いといて)
発端は、ストレージ(HDD)の故障でOSが起動しなくなった、というよくあるシンプルな話です。
ですが、バックアップは定期的に取ってあるのでOS自体を予備のストレージにインストールしてやればOKです。もう慣れたものです。
ただ、突然きたのは意外でした。前兆はなかったんだけどなぁ、でもあまり使っていない環境だからまあいいか。
対象のThinkPad は以下です。
型番:ThinkPad T61(モデル名:7658-A37)
インストールするOS:Windows 7 Professional SP1
CPUはCore2 Duo T8100を搭載するほどほどに使えるPCです。メモリは2GB搭載しています。
インストールするもの
OSインストール自体はDVDブートでインストールするだけなので簡単です。
お次は恒例のインストール後に自動認識しないデバイスドライバをインストールする必要があります。
この型番でINBOXドライバで認識しないデバイス&追加インストールは次の通り。参考までにインストールに使ったファイルのファイル名を記載しておきます。
- Intel チップセット サポート(INELINF)
ファイル名:g1ic09wj.exe - インテル マトリクス ストレージ マネージャ ドライバ(IMSM)
ファイル名:6iim10wj.exe - インテル AMT 2.6 LMSおよびSOLドライバ
ファイル名:7tr204wj.exe
(※LMS=ローカル マネージャビリティー サービス、SOL=シリアル オーバー LAN) - インテル AMT 2.6 マネジメント エンジン インターフェース(MEI)
ファイル名:7tr104wj.exe - Lenovo 省電力ドライバ
ファイル名:n1cku27w.exe - Lenovo 省電力マネージャ
ファイル名:guu403wj.exe - Ricoh マルチ・カード・リーダー ドライバ
ファイル名:7kss55wj.exe - モニタドライバ(v4.38.0.0、入れなくても可)
ファイル名:79oi30wj.exe - 指紋認証ソフトウェア
ファイル名:g1f713ww.exe - パスワードマネージャ(入れなくても可)
ファイル名:zb55z004us00.exe
すべてMicrosoft Windows 7 32 ビット, 64 ビット用がLenovoダウンロードサイトからダウンロードできます。
インストールの注意点
昔の伝統であって現在には当てはまらないことかもしれませんが、いくつか注意点を記載しておきます。
OSインストールが完了した後、Windows Updateを適用する前にドライバやThinkVantageテクノロジーをインストールします。
インストール順番として「Intel チップセット サポート(INELINF)」を最優先でインストールします。
ファイル名:g1ic09wj.exeを実行してから、解凍先である「C:\DRIVERS\WIN\INTELINF\infinst_autol」配下のsetup.exeを実行します。
「Intel チップセット サポート」はどのドライバやソフトウェアよりも先にインストールする、というのが10年以上前からのThinkPadの定石です。(いまはしりませんけどもたぶんそう)
「Intel チップセット サポート」さえインストールしてしまえば後のドライバは順番を問われることはありません。
INBOXドライバで認識するので「インテル マトリクス ストレージ マネージャ ドライバ」と「モニタドライバ」は特にインストールしなくても問題ありません。よりよく動作する、という点で手動インストールをしています。また、この2点だけはインストールを「デバイスマネージャから該当のデバイスを指定して、手動で更新する必要がある」という点も注意が必要です。
該当の機種ではIMSMが「Intel ICH8M-E SATA AHCI Controller」として認識していましたのでこのプロパティからドライバタブを選択し、[ドライバーの更新]ボタンをクリックしてドライバの場所を指定しインストールします。なお「IDE」と表記がある部分はウルトラベイで利用されているIDEインターフェースのことなので、触れちゃいけません。(この機種は2.5インチベイ=SATAでウルトラベイ=IDEという機種です。)
モニタファイルはモニタが「汎用PnPモニター」として認識しているので、同様の手順でモニタファイルの展開パスを指定して認識させます。認識後は「ThinkPad Display 1280×800」として認識します。
あまり変わった感じはしませんが、インストールしておくことで人目に触れないところで、いい感じで動作してくれます。
不明なデバイスが分からない場合
不明なデバイスが何か分からない場合、不明なデバイスのプロパティ画面で詳細タブを開き、プロパティ欄から「ハードウェアID」を選択して値を確認すると、だいたいの見当がつくことがあります。
今回はこれなんだっけ?という不明なデバイスが一件ありまして、該当の値を見ると「ACPI\IBM0068」と記載があります。ACPIということは電源管理関係の単語なので省電力ドライバをインストールし忘れていた、というオチでした。(うっかりうっかり)
例えば他にもこのハードウェアIDの値で「VEN_1180&DEV_0476」リコーマルチカードリーダー、とか「VEN_8086」とあればインテルの何か、と推測できます。
特に「PCIシンプル通信コントローラ」や「基本システムデバイス」などが不明なデバイスと並んで表記され、VEN_8086と記載されていることが多いのですが、概ねインテルAMT関連のインストールを実行できればすっきり片付きます。
と、このように「VEN=ベンダーID」が分かれば概ね調べきることは可能です。
他とちょっと違う不明なデバイス「Biometric Coprocessor」は指紋認証ソフトウェア(指紋認証ユーティリティー)をインストールするとドライバとソフトウェアをセットで一括インストールしてくれるので、ソフトさえ入れれば解消されます。
完成
ここまで完了すると、デバイスマネージャの不明なデバイスが全部なくなり、以下の画面のようにきれいになります。
図:完成、デバイスマネージャ
ここまでやると、メーカ出荷状態だけど余分なメーカプレインストールソフトウェアが入っていない、とてもクリーンな状態になります。
Windows Updateで注意点を一つ
2015年現在で、Windows7 SP1をクリーンインストールした後のWindowsUpdateは200個を超えるKBのインストールが必要になります。
これがまた、長い…、だけならほおっておけばいいのですが182個ぐらいのところから
「メモリ不足のため実行できません。」
などとエラーメッセージを吐き出してWindowsUpdateが進捗しなくなります。
※メモリ2GB搭載の場合高確率でWindowsUpdateは上記のように停止します。4GBもあれば動作は違うかもしれません。
これを避けるためには、WindowsUpdateを100個づつくらいを目安に複数回に分けて実行することをお勧めします。
※経験則ですが、100~150程度のKBをインストールするあたりから動作が怪しくなります。
年末年始って、まとまった時間が取れるから、こういうクリーンインストールに取り組んでみるのも悪くないものです。ただしクリーンインストールができるメーカ機種かどうかは事前に確認が必要です。