treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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トラックポイントキーボードをワケあって分解

ThinkPad USB トラックポイントキーボード(55Y9024)にアクシデント発生。
そこで分解して掃除しました。思わぬ師走の大掃除。

トラブル発生

仕事で行き詰まって頭を抱えていた夜のこと…。
「あっ。」
と声にならない音を発したとき、キーボードの上に水をこぼしていました。
それも結構な(200ml以上はあったと思う)量の液体がキーボードにしみこんでいました。

はっと立ち上がり、数秒、立ち尽くしてしまいましたが、冷静になるよう自分を言い聞かせ、PC本体のUSBポートからキーボードのケーブルを外す、そして、水に濡れた部分を(できる限り)壊さないように拭き取ります。
しかし、内部に浸入した水はちょっとづつ外部に出てきます。

うーん、ThinkPad本体ではないにしろ、これは精神的なダメージがデカい。

ひとまず、水分が蒸発するまで別のキーボード(さらに昔の、IBMトラベルキーボード(40K9414)という)を持ち出して代替とし、ThinkPad USB トラックポイントキーボード(55Y9024)は乾くまで休養となりました。

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ThinkPad USB トラックポイントキーボード(55Y9024)

実際水をこぼしてしまったそのキーボードというのは…、愛用のThinkPad USB トラックポイントキーボード(55Y9024)です。既にメーカーでは生産終了品となっており簡単に買うことが困難な一枚、ThinkPad史上最高に並ぶと称されていたThinkPad T410やT420世代と同一のUSBタイプのキーボードです。
現在では売ってたとしてもプレミア付きで価格高騰というキーボード。

blog.treedown.net

このタイミングで購入したキーボードでかれこれ10年間、キータイプを担当してきたキーボードになります。
ここでお別れは辛い、そう思ってできるだけ手を尽くしてみようと思いました。

分解

そこで考えたのが分解して掃除です。
乾燥がキーボード内部に行き届くまでPCに接続しない(通電させない)というのももちろんですが、キーボード内部に水がとどまることによって基板の腐食が発生してしまうのも恐怖です。
ただ、いちおうは裏面に水抜きのための

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こんな穴が空いています。キーボードに水をこぼした際、正常な設置状況であれば、この水抜きの穴から水が抜けていくよう設計されています。
そしてある程度の水は排水し、後を自然乾燥に任せるという対処がThinkPadの公式にも言われてたアクシデントへの対処方法です。(※最近のは知りませんけど多分同じじゃないかと)

それでも、さらに早目の乾燥をさせたいと思い、中を見てみることにしました。
まずはキーボードを裏返し、

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続いてネジを外しました。

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ネジは全部で8本ありました。シールの下に隠れているネジが見つけられず、「なんでハズレないんだ…」などと、なかなかに苦労しましたが、よく見るとシールの表面の光りの反射がへっこんだようになっている箇所が二ヵ所あって、その部分にもネジがあることを発見し、全てのネジを外しました。

爪に苦戦

ネジは無事全部外せたのですが、その後にサイドが爪で留められている箇所がいくつかあります。ちなみにサイドは二ヵ所、奥(ケーブルが出ている側)にも四つほど爪で留められた箇所があります。

自分の爪とマイナスドライバーで何とか爪を外すことに成功しました。壊れないかヒヤヒヤしながらの作業になりました。
あと、マイナスドライバーで拡げながら爪を外すときに自分の爪が痛くなるというのもいつものことです。

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苦戦しましたが、こうして何とか外すことに成功しました。

中身は汚れていた…

中身は、ThinkPad T420sでよく見た(記憶がある)キーボードが納まっていました。
よく見ると、キーボードの下、パームレストに当たる部分は空洞になっており、機械的な(基板などの部品やケーブルなど)部品は何一つありません。あくまでパームレストとしての空間ということが分解して初めて知りました。

キーボードをペロッと剥がすと、その下にはUSB変換基板の姿も。

さらにキーボードの裏には、黒いフィルムのようなヒラヒラが付けられていました。
ちょうど、キーボードの

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この部分です。

うーん、こうなっていたのか…、と改めて(初めて分解したから)このキーボードの特徴である「コスト削減による低価格化」と「キーボードとしての使用感の向上」という相反する二つの両立を実現したキーボードである、ということを理解することができました。

別にキーボードの使い勝手に関わらないところは容赦なくコスト削減のために切り捨て、妥協なくトラックポイントキーボードを低コストで提供するという思想で作られたトラックポイントキーボードである、と感じました。

肝心の掃除、その中身は、埃や毛玉(みたいな埃の塊)髪の毛など、キーボードを掃除するときの定番のゴミがたくさん…、そりゃ10年も使っていれば汚れるもんですよね、と思いながら掃除を開始。

これ以上は無理かなというところまで掃除を完了させました。

そして乾燥から再度組み立てて

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完了。

まだ、なんとなく使い始めていないのですが、ちゃんと使えるといいなぁと思いながらこの記事を書きました。

後日、キーボードは(埃が詰まっていてききが悪かったキーを含めて)正常動作が確認できました。よかった。