Windows10の次期バージョンWindows 10 April 2018 Updateが配信を開始しています。
IPv6関連の変更点がちょっと気になったので、ご報告します。
公表された次期バージョンの機能削減
いままでサーバ系の機能では機能を廃止/削除といった予定を「推奨されなくなった」という表現で廃止予定を示唆してきていたのですが、Windows10のようなクライアントでもそういう情報発信があることに気づきました。(なにを今更…、という話でもありますが)
ここに
「IPv4/6 Transition Technologies (6to4, ISATAP, and Direct Tunnels)」
という項目があり、以下の解説が記載されています。
6to4 has been disabled by default since Windows 10, version 1607 (the Anniversary Update), ISATAP has been disabled by default since Windows 10, version 1703 (the Creators Update), and Direct Tunnels has always been disabled by default. Please use native IPv6 support instead.
記載されている内容はこんな感じ。
6to4はWindows10バージョン1607(Anniversary Update)以来ずっとデフォルトで使用不可(無効化)にされていて、ISATAPはWindows10バージョン1703(Creators Update)以来ずっとデフォルトで使用不可(無効化)にされていて、Direct Tunnels(たぶんTeredo)はいつもデフォルトで使用不可にされています。
代わりにネイティブのIPv6サポートを使ってください。
Windows10で確認
netshコマンドでIPv6の優先順位を確認すると、
-------------------------------------------------------
>netsh interface ipv6 show prefixpolicies
アクティブ状態を照会しています...
優先順位 ラベル プレフィックス
---------- ----- --------------------------------
50 0 ::1/128
40 1 ::/0
35 4 ::ffff:0:0/96
30 2 2002::/16
5 5 2001::/32
3 13 fc00::/7
1 11 fec0::/10
1 12 3ffe::/16
1 3 ::/96
-------------------------------------------------------
このような表示がデフォルトでされます。IPv6優先のIPv4をサブで利用可能、という感じ。
このうち、fec0::/10(サイトローカルで利用するユニキャストアドレス)は廃止予定となっていて、3ffe::/16や::/96の表記は既に廃止されているアドレスのようです。
これに加えて、Windows10がバージョンアップすると、トンネリングを意味するアドレス2つ2002::/16(6to4)2001:0:/32( Teredo)が廃止される予定にある、という事に読み取れます。
※現状は無効になりますよor無効になってますよというアナウンスのみですが。
重要なIPアドレス表記
これまでの調べた情報によって重要なのは以下の4つだと考えられます。今後もこれらはしっかりと注視しておきたいですね。
::/0=IPv6の通信
::1/128=IPv6でのループバックアドレス
::ffff:0:0/96=IPv4のマッピング(実質IPv4を意味する)
fc00::/7=リンクローカルで使うユニキャストアドレス
重要なのは、この4つに絞り込まれることになりそうです。
各用語の解説、詳しくはコチラが分かりやすい