Windows10を使っていると、Windows8.1やWindows7まででは自然に使えていたことができなくなっている、ということがあります。
今日はNICが複数あるPCでの動作をご報告します。
複数NICを搭載したWindows10
クライアントHyper-Vなどを利用していると、複数のセグメントにLANケーブルを出すためにUSB接続のNICでNIC増設、ということをやります。そうでなくても有線LANと無線LANが搭載されたPCであれば二つのNICがPCから出ていることになります。
使っているNICは
ロジテックのLAN-GTJU3H3というアダプタを利用しています。
こんなの。
NICとして有線LANの口を増やしつつ、消費してしまったUSB3.0ポートをさらに3つに増やすことができるのでNICを増やしたとしてもUSB3.0ポートが消費されず、むしろ3ポートに増えるというThinkPad T420sのようにUSB3.0ポートが1ポートしかないようなPCでは大変重宝するNICです。値段もお手頃。
AmazonレビューによればLinuxやVMWareでも使えたという報告もあり、結構好意的なレビューが多い印象です。
しかし、Windows10にこれを導入して別セグメントに接続するLANケーブルを接続、クライアントHyper-V用のNICとして使ったらば、たまに認識しなかったことがありました。本体のUSB3.0を繋げ直したら認識する、要するに起動直後に通信できない状態になっていることがあるのです。でもオンボードNICは通信可能な状態だし、USB3.0ポートから抜き挿しすればきちんと認識してDHCPからIPアドレスを取得する、これは何だろう、と疑問に思ったのが発端です。
ドライバ?いやOSだった
最初はドライバなのかな、と思って調べていました。しかしドライババージョンは最新を示していますし、そもそもドライバのインストールなしで認識しています。(たぶんWindows Updateで最新版ドライバが収集されたんじゃないかと思いますが詳細は不明。)公式にWindows10対応も記載があるデバイス。
最新ドライバの存在が確認できなかったので行き詰まりつつあったのですが、Windows10の設定(ポリシー)のなかにそれらしいものがあることを知りました。
メモ:グループポリシー(gpedit.msc)を起動して、
「コンピューターの構成」⇒「管理用テンプレート」⇒「ネットワーク」⇒「Windows 接続マネージャー」を開く。
※ローカルグループポリシーエディタでOK
設定するポリシー「インターネットまたは Windows ドメインへの同時接続の数を最小化する」というポリシー、この設定を変更します。
これが「未構成」or「有効」のいずれかになっていると、発生します。
オンボードNICが使えるからサブ側のNICは自動的に切断しオフラインとして取り扱う、というWindowsの動作らしいです。無効にしよう。
ポリシーの説明欄に
「インターネットまたは Windows ドメインへの同時接続が存在する状況では、優先度の低い接続のネットワーク トラフィック量が特定のしきい値を下回ると、Windows によってその接続が切断されます。たとえば、コンピューターが WLAN 接続を使用してインターネットに接続しているときにユーザーがイーサネット ネットワークに接続した場合、ネットワーク トラフィックはより高速なイーサネット接続を介してルーティングされ、WLAN トラフィックは減少します。Windows はこの状況を検出し、WLAN 接続を切断することで対応します。」
という記載があるので、ほぼ間違いないだろう、と推測。
これを無効にすると、「このポリシー設定を無効にした場合、インターネット、Windows ドメイン、またはその両方への複数の同時接続が許可されます。」と記載があります。
これをやってから…
たまに「アレ…?」と思う(USBを挿し直す)ことはありますが、以前のように毎回USBのNICを挿し直さないと認識しない、ということはなくなりました。