treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

※https化しました。その影響でしばらくリンク切れなどがあるかもしれませんが徐々に修正していきます。 リンク切れなどのお気づきの点がございましたらコメントなどでご指摘いただけますと助かります。

(2/3)掴みどころがない残業と評価の関係性

作業の〆切に端を発した、残業との兼ね合い。

昨日の続き。

案の定…だ

「おい、これ、何なんだ?」

数日後、勤務表を見た上司から呼び出された。
「え?何がです?」

「毎日残業って、何やってるんだ?」

あのー、一日+6時間っておっしゃいましたよね…。
多少呆れながらも、

「こないだのミーティングで出た作業、今週中に間に合わせるために終電近くまでやってますけど…」

という言葉をさえぎって

あ、それか。いや、早く帰れる日は早く帰れって言ったろ?

喰い気味に反論する上司。
小声で「あ、それか」って行ったのを聞き逃してはいない。絶対忘れてたんだ、と根拠のない自信があった。
てか、早く帰れる日は…云々って確かに言っていたけどね。早く帰れないからこうなっているってことなんだよなぁ。そもそも作業内容なんて意に介さず今週中って期限を切ったのは誰なんだ?って話ですよ。
…と頭の中に浮かんでは来たが、声に出しては言えない。
グッと堪え、
「終わらせるためにはこれしかないです。間に合わないです。」
と反論するにとどめた。

ふーん、という表情を見せた上司は、

「くれぐれも残業時間には気を付けるように。」

言葉少なにこういって、犬猫を追い払うような手振りで自席に戻るよう促していた。

査定

次の月、たまたま人事考課があった。
イロイロ無理を聞いてるし、人員補充がない中で一人分以上の仕事をしているのだから、査定は悪いことはないよね、などと思いながら面談の場へ向かっていた。

人事考課面談の場に上司と二人で席に着くと開口一番上司が切り出した。

「キミ、残業多いよね。残業多い人には好評価を付けられないなぁ(笑)。」

勝ち誇ったような表情で上司が言う。口元はニヤニヤという表現が合うような笑いが浮かんでいた。

ん?その残業って…?
不審に思った私は念のため確認する。

「その残業って、作業開始前のミーティングで指示された残業も含んでいますよね?」

「ん?」と目の前の口から小声が漏れた、上司が眉をひそめる。

「あぁ~、その話ね。

オレは今週中に終わらせろ、って言ったんだよ。無尽蔵に残業してもイイなんて許可した覚えはない。」

う、うわぁ…。そう来たか。
しかも次に続く言葉にはさらなる衝撃が走る。

「いや、そもそも残業しろ、なんて言ってないし。」

冗談キツイぜ。
少々ムッとしながらも、冷静さを失わないように努め、反論を続ける。
「残業せざるを得ない仕事量になっている、というのが現実です。」
ここから言葉を重ね、諭すつもりだったのが目論見は外れる。

「実際、数字で表れているだから。残業してる人は評価しない。
そもそもだな…」

ヤブヘビだった…。説教じみた話が始まってしまった…。

「全社的な取り組みで残業代抑制の通達が出ていたのは知ってるだろう?一人一人の意識が重要なんだよ。」

確かに通達があった時にミーティングでお達しがあった、
”従業員の意識改革”とか”働く一人一人が業務時間内で手持ちの業務を全て終わらせる能力を!”とか聞いたなぁ…。

「全社的な取り組みに対して、だ。お構いなしに残業を重ね、残業代として稼いでおきながら、人事考課では"評価してください"なんて虫が良すぎるんじゃないの?」

と、言われても…。というのが実際のところ。理想と現実は違うし、今まで残業しなきゃ間に合わなかったものが、明日から「残業禁止」とキツイお達しが出たからって急に残業なしで帰れるものではない。仕事が不十分なら容赦なくミーティングでさらし者だ。

「目の前に残業している人と残業していない人がいます。さあ、どっちを評価するでしょう~っか?」

…。
この時点でもはや、何も言えるものではなかった。言葉を持ち合わせていなかったといってもいいのかもしれない。

甘んじてその上司の低評価を受け入れるしか選択肢は残されていないようだった。