前回<Windows11で古いデバイスをインストールしてみるも失敗した - treedown’s Report>にて試したことの続きをやってみました。今回はThinkPadでなくThinkCentreを使って内蔵のSynaptics ポインティング デバイス ドライバに影響しない環境で試しました。
インストール方法
前回<Windows11で古いデバイスをインストールしてみるも失敗した - treedown’s Report>のエラー(以前のバージョンのドライバをインストールするには、現在使用している Synaptics ドライバをアンインストールする必要があります。)でインストールをやめた箇所から再開です。
今回はThinkPadではないためSynaptics ポインティング デバイスの存在していない環境でのインストール作業となります。このため、前述のエラーメッセージは表示されず、インストール作業はすんなりと完了しました。
Windows10で導入が上手くいったsetup.exeを管理者として実行します。

実行後インストーラが起動、

進めていくと、

ドライバのインストールが進行する画面となり、

完了メッセージが表示されました。

Synapticsのデバイスドライバが導入されたメッセージが表示されています。
しかし、OS再起動してもHID準拠マウスドライバと同等の動作にしかなりませんでした。やっぱり上手くいかないようです。
前回と重複しますが、Windows11ではUSB接続をすればキーボードとマウスの基本機能(左/右クリックとポインタを動かす)くらいはInboxドライバが自動適用されて正常に使用可能です。
通常のキーボードとマウスとして利用する分には、今回のようなインストール作業すら必要とせず、USBでキーボードを接続するだけで認識して正常利用が可能です。
ただし、この状態ではセンターボタンが以前のように動作しないため、センターボタンでのスクロールが出来るようにならないかと、確認をしています。
動作確認:SynTPEnh.exeの手動実行
導入に成功したWindows10ではプロセス(タスクマネージャの詳細タブ)にSynTPEnh.exeが常駐していることが確認できました。
今回のテスト環境であるWindows11はインストール後でもプロセスにSynTPEnh.exeが表示されていないことから、インストールが上手くいっていないか、インストールされたあとのSynTPEnh.exeの起動が上手くできていないという可能性が高いと思いました。

本来<C:\Program Files\Synaptics\SynTP>にデバイスの動作に必要なファイルが保存されているはずですが、今回のテスト環境Windows11での導入では<C:\Program Files\Synaptics\SynTP>フォルダ自体が存在していませんでした。
※何回か繰り返し互換性設定を試してインストールを繰り返していたら、<C:\Program Files\Synaptics\SynTP>フォルダが最初は存在していなかったのですが、どれかのインストールのタイミングで<C:\Program Files\Synaptics\SynTP>フォルダが作成され、ファイルも一通り配置されていました。が、センターボタンは想定したスクロール動作をしてくれないので、目的の動作に辿り着くことはできませんでした。
アプリケーションによって相違する?
センターボタンが動作していないというわけではなさそうで、ブラウザやプロパティ画面では標準の中ボタンのホイールクリックが動作していました。エクスプローラではスクロールが動作しません。他にも設定画面とかコントロールパネル画面などもスクロールが動作しません。

ブラウザで動作するスクロールは上図のように、標準の○に⇔のマークでスクロールするタイプで画面スクロールが動作します。このスクロールが他のアプリケーション(エクスプローラとか設定画面)では表示されず、スクロールの動作もしてくれません。
UltraNav(TrackPoint)ドライバがセンターボタンを押下すると全てスクロールという処理をしてくれるのが、そのドライバが正常動作していないということで、ブラウザでは中ボタンスクロールの動作をしていても、エクスプローラでは中ボタンは別の動作をするようにボタンが割り当てられているようです。
テストモード利用
ドライバ署名の問題という可能性もあったので、いったんテストモードを使って切り分けをしてみることにしました。
まずはテストモードを利用するためにBIOS/UEFI設定を変更します。
BIOS画面で「Security」を選択、

「Security」画面内から「Secure Boot」を選択して設定画面を開きます。
「Secure Boot」設定画面から、

Secure Bootを「Disabled」に変更します。
このあと、Windowsを起動して、コマンドプロンプト(管理者)から
bcdedit /set testsigning on
とコマンドを実行し、WindowsをOS再起動することで「テストモード」という署名されていないドライバであってもインストールし動作を確認することができる動作環境でWindows11を起動することができるようです。
なお、作業が終了したところで、「bcdedit /set testsigning off」で通常モードに戻し、変更したセキュアブート設定を有効化しておく必要があります。

テストモードで起動出来たかどうかは画面右下に「テストモード」という表示の有無で判断できます。今回は評価版のWindows11で起動したので、評価版の記述の上に「テストモード」という表示が確認できました。
これでインストールを確認して動作に変化があるかどうかを確認したのですが、センターボタンの動作に変化はみられませんでした。(HID準拠マウスで認識した状態と同じ動きをしているように見えました。)
動きが変わるけどこれじゃない動き
これでインストールを実行したところで、センターボタンが特殊なクリックに変化したようで、エクスプローラでフォルダをポイントしてセンターボタンを押下すると、別のタブでそのポイントしたフォルダを開く、という動きをします。
Ctrl + 左クリックが割り当てられたようです。マウスの中ボタンクリックでもこういう動きをするマウスはあるようなので、スクロールじゃなくてホイールクリックにセンターボタンが割り当てされた、という感じがしました。
結果として、センターボタンをスクロールの動作にすることはできず、HID準拠マウスとして認識した状態(インストールを実行せずにUSB接続した直後の状態)以上の進展はできませんでした。