ちょっとしたTIPS
ユーザのPCに保管されたOfficeファイル(.docxや.xlsxなど)に問題(例えば文書を編集したかどうかなど)があったときに、ちょっと調べる方法をご報告です。
イベントビューアでは、Officeが出力したメッセージの履歴を確認することが出来る、と言う話です。
確認した環境はWindows10のOffice2016(UWPじゃないほう)です。
Officeで表示されるメッセージ履歴
そのイベントは、イベントビューア内の「アプリケーションとサービス ログ」の配下にある「Microsoft Office Alerts」を開くと確認することが出来ます。
※イベントログファイルは「%SystemRoot%\System32\Winevt\Logs\OAlerts.evtx」に保管されています。
これを開いてみると…
このような画面。
Officeアプリケーション上で表示されたメッセージがずーっと記録されています。
画面上に表示されたメッセージが記録される
このログは、Officeアプリケーション上で画面に表示されたメッセージが逐次イベントログに記録され保管されています。
例えば、パッと出てきたこのログ、
このログは、「Microsoft Word」から出力されていることが分かります。メッセージ欄に
「最後にコピーしたアイテムを貼り付けられる状態で保持しますか?
その場合、終了に時間がかかることがあります。」
という記載があって、このメッセージは
クリップボード内にデータが残った状態でWordを終了させようとした時に、表示される、
このダイアログがログに記憶された、ということを意味します。
他にも、Excelで結合セルを使ったシートでコピー&ペーストに失敗したときに、
とか、続けざまに
というウインドウが続けて画面に表示されます。
こういうなんでもないようなウインドウの連続表示であっても、
に続いて
と言う具合に、しっかりとイベントビューアにログが記録されています。
ユーザがOfficeで何をやったかの手掛かりに
「ファイルがおかしい」
と言われて、確認すると、なんかファイルが改変された状態で上書きされて居るぞ?と言うときに、
「いーや、何もやってない」
「いーや、上書き保存なんかやってない」
とか言われると、原因が何かつかめないので、再発防止策を立てようがない、という行き詰まった状況に陥ってしまいます。
こんなとき、PC側にOfficeのメッセージ履歴が残されているので、
「少なくとも画面にどのようなウインドウ(メッセージ)が表示されていたのか」
ということは把握することができます。この記録なら人間の記憶より信用できますし。
あとは、これを元に、そのウインドウでどのボタンをクリックしました?というユーザの記憶を辿っていくと何か掴めてくるかもしれません。
こんな感じで、このイベントビューアのログを調べると、このPCで○○やったんだな、ということが分かるかもしれません。
覚えておいていいかも、と思えた内容でした。