treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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SoftEtherの簡易インストーラ作成ウィザードを試してみる

SoftEther VPN Clientはサイレントインストールや無人インストールができないか、を調べてみたのでご報告。
結論を言ってしまうと、無理でした。必ず操作が必要。

SoftEtherクライアント

SoftEther VPN Serverで提供されているVPN接続に目の前のPCを接続するために、WindowsではSoftEther VPN Clientをインストールして、接続ファイルを設定する必要があります。

バージョンアップも新規インストールも同じ手順なのですが、この手順を簡素化できないかと思い、調べてみることにしました。

動機となったのは、リリース日2021/08/17の「SoftEther VPN 4.38 Build 9760 RTM」
これを既存のクライアントに展開するとしたら、と考えました。

サイレントや無人インストールは不可

インストールには通常.exeファイルを実行するのですが、インストールファイルに「/?」オプションを付けても通常のインストールウィザード(のGUI)が起動するだけで、特にインストールオプションが用意されているわけではないようです。

調べてみてもMSIインストーラのようににオプションを付けたり、応答ファイルのようなテキストで無人インストールはできないようでした。

簡易インストーラ作成ウィザード

SoftEther Clientの機能の一つにインストーラを生成してくれる「簡易インストーラ作成ウィザード」という機能を見つけて試してみることにしました。

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スタートメニューから「SoftEther VPN Client」メニュー配下から起動することができます。
起動すると、

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最初に説明画面が起動します。「次へ」をクリック。
すると、入力欄が二つ提示された画面が起動します。

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上には、接続設定ファイルを指定するようにという説明があります。どうやら、既存のSoftEther Clientからエクスポートした接続ファイルを指定できるようです。
「参照」をクリックして、テスト用の.vpnファイルを指定してみます。
オプションの「接続設定ファイル内にユーザ名とパスワードを格納しない」は好みでチェックを付けたり外したりしておきます。
次に、「生成されるEXEファイルの保存先ファイル名を指定してください」という欄に、

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簡易インストーラ作成ウィザードで生成されるインストールexeファイル保管場所を指定して、

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ここまでやって、「次へ」をクリックしました。
すると、生成中の画面が表示され、

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ここは待ちになります。しばらくすると、

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生成完了。

試しにインストールをやってみる

生成されたファイルは、

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「easy-sevpnclient-v4.38-9760-2021-08-17-windows.exe」というファイル。
これを別のPCで実行してみることにします。

が、結局、

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いつも通りインストールウィザードが起動して、いつもの入力がスキップできるようなものではありませんでした。

ただ、通常のインストールと相違して、

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この画面ではVPN Clientのみとなっています。
(※通常はこの画面は以下のようになっています。)

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ユーザが誤った選択をクリックしないようにするには良いのかもしれません。

結局、その他は通常のインストールと変わらず進んでいきます。つまり、インストールを実行するユーザが次へをクリックしないとインストールは進んで行きません。(ただ、それでも次へをクリックするだけなので簡単ではあります。元々SoftEtherのインストーラは容易な作りになっているのですがより選択肢をなくしたような感じ。)

最終的に、インストールが完了したところで、VPN用に仮想NICが自動的に生成され、既存の接続ファイルに加えて、簡易インストーラ作成ウィザードで指定した接続ファイルも追加された状態で起動してきました。

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そして、自動的に接続ファイルの指定にあるSoftEther Serverに接続しようとするところまで自動化されています。ユーザ名とパスワードが空の接続ファイルを指定していたので、

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入力を要求する画面が自動的に起動してきました。

なるほど…。

思っていたバージョンアップ目的には使えなかったのですが、これはこれで使いどころがありそう。特に新規インストールとしてはVPNプロファイルも自動追加出来ることもあって使いドコロはありそうです。
自分の引き出しとして覚えておくようにします。