本日は月例のWindows Updateの日、5月11日です。
今日の出来事をご報告します。
メールが送信できなくなった
メール送信時に、SMTP接続でエラーが発生するようになってしまいました。しかも突然。
5月11日の今朝例えば9:00から始業として、9:00前にはPC起動してメーラを起動しています。メーラはOutlookで朝のメールチェック…
ここまでは特に問題はありませんでした。
9:00台は普通に使えていたOutlook、それが10:00過ぎたあたりからエラーになり始めたのです。
画面は取り忘れたのでメッセージもしっかり記憶しているわけではないのですが、
「タスク 'アカウント名- 送信' エラー (0x800CCC13) を報告しました:
ネットワークに接続することはできません。ネットワーク接続かモデムを確認します 。」
と表記されています。
いつものことですが、エラーメッセージにあるようなネットワーク接続の問題ではありません。どの環境でもそうですが、POPやIMAPによるメールの受信・閲覧には問題がないのです。送信だけが突然できなくなった、という困った状況です。
付近の社内メールユーザ全員で発生していました。ここまでの状況だと、サーバを疑いますよね…。
ところがサーバは正常だった
先々月同様のSMTP障害がメールサーバで発生したこともあって、てっきりサーバだと思い込んでしまったので、サーバサポートに連絡してしまいます。
結構時間が掛かってしまったらしく、一時間以上は電話していたと思います。
その電話の結論としては、
「サーバでは障害は発生しておりません。PCかネットワークの障害です。」
ホント?でもPOPとIMAPは接続できるんですよ。ネットワークの障害ならPOPとIMAPも接続できないんじゃありません?
「いやでもサーバには異常がないのです。アラートが出ていませんから。OSのアップグレードとか回線の交換とか最近しませんでしたか?」
してません。そもそも9:00台には使えていたわけだから、全台10:00過ぎてから使えなくなるって、ちょっとあり得ないよね?
「と、言われましても、サーバでは何も起きていないんです。」
参った、そうなるとドン詰まりです。ひとまずログ(特にSMTPログ)を確認してもらうよう依頼しておきましたが、別の視点が必要なようです。
あのさ、今日WindowsUpdateの日だよね?
そんな絶望感の中、一本の電話で光明が開けてきました。
「Outlookを起動しなおすとどう?私のはいけましたよ。」
促された私は、さっそくOutlookを×ボタンでいったん閉じて、再度Outlookを起動しなおしました。
再度Outlookを起動しなおしたところ、Outlookを起動しなおした後から作成した新規メールや返信、転送メールについては正常に送信ができるようになっていました。
図:正常に戻った後の図
※Outlookを起動しなおすと何事もなかったかのように送受信が完了します。
動作がおかしかったタイミングで作成していたメールは一旦下書きに保存するか再度新規メールを作り直してコピペで再生成です。
これは、いったい?再起動するだけで何で直ったんでしょうか?
「今日WindowsUpdateの日、だよね?」
今日…?あぁ~そうっすわ。更新プログラム配信日です。そういや朝からやけにCPUの使用率が高いなぁ…とか思っていたんでした。
原因を考えてみる
「たぶん、なんですけどね。」
電話の向こうから、名推理が聞こえてきました。
「朝、起動した直後のOutlookは正常動作しています。だから環境の問題はないんですよ。これはいいですよね。」
はい、大丈夫です。
問題になりそうなことは何もやっていません。
「今日はWindows Updateの日なので、起動後数時間でほどなくWindowsUpdateがバックグラウンドで動作しますよね?これが動作したあとからOutlookの動作がおかしくなっているように思えます。障害の時間帯と関係から言ってそうとしか考えられないんですよね。」
なんと…つまりは、
WindowsUpdateがバックグラウンドで動作する前から起動しっぱなしだったOutlookはWindowsUpdateが動作した後はOutlookを再起動しないと正常動作しなくなります、ってことです。
しかも、メール環境としては複数のメール環境を持っていましたが、ピンポイントでこの社内メールを送信するSMTPサーバだけダメだったってこと?
「おそらく、そうだと思います。今月の配信KBの中でOutlook関連のものがあれば、それが原因じゃないですか?だって私のPCがいま、適用のための再起動待ちになっています。」
そうか、WindowsUpdateは毎回ちょっとづつ問題出してるから、それが原因だと釈然とするものがありますね。
朝全員メールが使えた、午前中に突然使えなくなったタイミングでWindows Updateがバックグラウンドで動作した、各PCは自動更新・自動適用をしているので、適用完了し再起動待ちのPCでは、本症状="SMTPサーバに接続できません"が発生した、適用完了後再起動待ちになったPCから症状が発生した、ということなんで、手元のPCを見てみました。
図:Windows Update画面⇒更新履歴の表示
確かに私のPCでも「再起動を保留しています」状態のKBがたくさんあります。
複数のメールサーバを使っていたせいで、問題の見極めが遅れてしまいました。メールサーバってどれも同じ環境というわけではないので、影響を受ける接続と影響を受けない接続ってのがあるんだなぁ…ということです。
またWindowsUpdateが原因だとすると、ですよ。
サーバの障害だよね、という風味で問い合わせを入れてしまったのがちょっと恥ずかしいです。
みなさんもお気を付けください。特にWindowsUpdateの設定が自動更新・自動適用になっている場合には 自分が意識しないうちにWindowsUpdateが完了していて「再起動待ち」になっているが、この再起動待ち状態では動作が不安定になる、ということもあるものです。
今回は思わぬ落とし穴でした。毎月11日付近、いつも使っていたOutlookが何の変更もしていないのに突然エラーで使えなくなったら、まずはOutlookの再起動、次にOSの再起動を試してみたいところですね。しかもその際にはバックグラウンドでWindows Updateが動作し再起動待ちになっていないかを確認しておく、と言うのは一つの確認ポイントとして覚えておくようにします。
Windows Update公開の日、というのは忘れてはいけませんね。なんかある。