treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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2024年8月更新プログラムのOutlookの不具合情報

2024年8月のOfficeアップデートで不具合が出ているようなので記録しておく、と言う内容です。
常用しているOutlook(classic)に影響があるので、発生する可能性があるかも。

なお、文中のOutlookの標記はすべてOutlook(classic)です。

ちょっと前から、Office付属の方のOutlookは上記のようにOutlook(classic)となっています。

ucrtbase.dllの障害により、Outlook(classic)起動時に予期せず終了する

Outlook起動時に強制終了してしまうという不具合のようです。
Microsoftサポートサイトに現象と回避策が掲載されていました。

※エラーが発生したモジュールの起動時にクラシック Outlook が予期せず閉じる ucrtbase.dll
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/classic-outlook-unexpectedly-closes-at-start-up-on-faulting-module-ucrtbase-dll-d1002db7-b487-4271-9056-f6cc11ea112e

このページによれば、Outlookのバージョンが「2407」、ビルド「17830.20138」以降で発生するそうです。

該当バージョンで症状が発生する場合にはイベントビューアにイベントID「1000」か「1001」でエラー情報が記録されるようです。

(※エラーの詳細は前述のURL参照)

原因はMicrosoft365 メールアカウントのルールのうち「サーバルール」の方が破損している場合に今回の不具合が発生するそうです。
サーバルールについては以前の記事で解説済
※参考:
Office365環境でのOutlookの仕分けルール - treedown’s Report

ucrtbase.dllに起因するOutlook強制終了の対処法

ルールの破損によって発生している不具合なので、前述のURLの回避策に記載されたルールの削除を実行し、症状の改善があるかを確認する必要がありそうです。

ただ、ルールを削除するので、以前のルールを復旧させる方法を用意しておく必要があります。ルールをエクスポートしておくか、あるいはメモ帳にメモしておいて手動でルールを作り直すか、どちらかを実施することになりそうです。
※症状が発生しているときはOutlookが起動しない状態になっていると思いますので、いったん発生してしまうと既存ルールを取得するのは難しいかも。普段からバックアップしておく必要がありそうです。(※バックアップはGUI画面でエクスポートしかないようです。)

ルールの削除は、"Outlookが起動していない状態で"以下のコマンドを実行します。

※ファイル名を指定して実行に「Outlook.exe /cleanrules」を入力して実行

ただ、Outlook.exeのパスが通っていないこともあるかもしれないので、その場合はフルパスで実行することになりそうです。

Outlook.exeは<C:\Program Files\Microsoft Office\root\Office16>配下にあります。

回避策によれば、これで復旧するような記述ですが、復旧しない場合にはOutlookプロファイルを再作成<https://support.microsoft.com/ja-jp/office/outlook-%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AE%E4%BD%9C%E6%88%90-f544c1ba-3352-4b3b-be0b-8d42a540459d>したり、Microsoft365のOWA(Outlook Web Access)サイトから(残存する)ルールを削除する、という追加手順が記載されていました。

追加情報

ルールの破損以外にもイベントビューアでイベントID「1000」か「1001」でエラー情報が記録される不具合が発生しているケースがあるようです。

※窓の杜:「Microsoft 365」アプリの更新でタイプ中にクラッシュ ~Outlook/Word/OneNoteで
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1618379.html

これによれば、メールやスケジュール、Office文書などの作成・編集を実行中に、テキスト入力やスペルチェックが動作したタイミングでの強制終了が発生するという不具合が発生しているという記述が見て取れます。

この場合にもイベントID「1000」か「1001」は同じなのですが、原因となるのは言語パックのバージョンが旧バージョン=最新じゃない、ことで発生しているという記述があります。

記事には解消方法としてオンライン修復を推奨されています。

※Office アプリケーションを修復する
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/office-%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%92%E4%BF%AE%E5%BE%A9%E3%81%99%E3%82%8B-7821d4b6-7c1d-4205-aa0e-a6b40c5bb88b

また、古い言語パックをアンインストールする必要があるかもしれない、という記載がありました。

なんか、Outlook(classic)側の不具合がちょっと目に付くなぁと思う最近、でもメールソフトってOutlook(classic)かThunderbirdのほぼ二択という状況なので、Microsoftにはもうちょっと不具合起きないようにしてもらいたいなぁと願っています。