treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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Windows10の機能更新プログラム適用、どうしています?

Windows10の機能更新プログラム
これ適用するタイミングが意外と難しいものがあります。
あるとき聞かれたので、ご報告がてら、ちょっとしたことですがここに記録しておきます。

機能更新プログラム

Windows10の機能更新プログラムは半年に一度提供される「大型アップデート」と呼ばれます。
大型アップデートの公開直後、適用が全世界のWindows10で実行されるのですが、これがなかなかの曲者であることも。

昨年秋の大型アップデートでは、ファイル消失が大きく問題となりました。これを解消するために一時Microsoftが大型アップデートの提供を休止、バグ修正後に改めて公開を実施する、と言う状況になりました。

と、いうことは、
「セキュリティアップデートのように、公開後すぐに適用するのは危ない」
ということにもなりますし、
「ずーっと適用しない、と言うわけにもいかない」
という側面もあります。

Windows Updateの設定で制御しよう

ここでWindows Updateの設定で上手いことコントロールです。
その手はWindows10 Pro以上(EnterpriseやEducation含む)なら利用可能です。Home Editionではこの方法は使えない、という。
※Home Editionならフリーソフトで制御してしまう方法もネット上には紹介されていました。(ここでは対象外)

その設定は、
Windows Updateの設定画面を開いて

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画面中の「詳細設定」から設定します。

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スクロールしていくと「半期チャネル」とか「半期チャネル(対象指定)」の二種類が選択可能な箇所があります。

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ここはエディションでせっかくProを使っている恩恵を受けるため、
「半期チャネル」を選択しておきます。
その下にある、日数の指定で、どれくらい大型アップデートの更新適用を遅らせるかを日数で指定しておきます。

一番下はセキュリティアップデートなので0日~長くても10日(いや一週間程度のほうがいいかも)くらいに留めておきます。

適用設定例

ではどんなふうに適用をやっているかと言いますと、個人的にやっているのは大きく三パターンあります。

その1:実験的、試験的、最新バージョンをいち早く適用

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公開後すぐ適用されるようにしています。何といっても適用からどんな状況になるかは適用してみないと分からない、という一面はあります。
なので、すぐ適用されるような設定にしておいて、試験的、実験的に使ってみる環境ではすぐ適用される設定にしておき、不具合があればイメージバックアップ(TrueImageなど)で戻せるようにしておきます。

その2:ある程度の期間で適用する、標準的な環境

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手持ちの環境で一番多い設定がこれです。
だいたい公開から半年後に適用が動作するように設定しておくような感じです。
例えば1803の適用が動作したのが今年の1月になりました。半年もあればさすがに不具合も落ち着くだろう、という前提で180日の猶予を持たせています。

その3:一番遅い適用、どうあっても不具合が出てほしくない

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ちょっとでも不具合が出る率を抑えたい環境では、上記の環境で問題が出きった後で適用されるようにさらに遅らせています。(全台適用を遅らせるのは現実的ではありませんが、不具合が出たらその時点で致命的、くらいの保守的な体制が要求されるような環境であれば、極力適用を遅くしておくようにしています。何台かこれに該当します。

究極はLTSC(LTSB)

究極はEnterprise Editionで提供されている、LTSC(LTSB)バージョンのWindows10を利用することも検討に値します。
オープンライセンスを保有していないと利用できないのですが、10年の長期セキュリティアップデートのサポートが約束されている低機能Windows10です。
Microsoft Edgeが利用できないとかWindowsアプリストアのアプリが利用できないといったいくつかの制約がありますが、「単純にWindowsでOfficeしか利用しない」とか、「単純にデスクトップアプリ(会計ソフト、帳票ソフトなど)しか利用しない」といった"従来のWindows(7とか8.1)でやっていた作業(ソフトの利用しかしない"という環境なら、ライセンス購入でLTSC(LTSB)を利用するという方法も検討の余地があります。てか、この方が大型アップデートに振り回されないし、セキュリティアップデートの適用だけ気を付けていればいいので、日々の運用は楽。

機能面では劣るけど、Windows Updateの更新に疲れ果ててしまったら、LTSC(LTSB)を検討してみるのもいいかもしれません。