treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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いまインストールされているOffice2016のプロダクトキーを識別する方法

どのPCにどのOfficeがインストールされているかを調査しているけど、PCにインストールされたOfficeのプロダクトキーが分らない、と、困ったときに調べたやり方をご報告です。

最近のOffice

最近のOfficeはインストールメディアが付属しておらず、こんなカードを購入します。

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カードの裏面にはOfficeのインストールに必要なプロダクトキーが記載されており、コインで削ってキーを閲覧することができるという売り方。

ボリュームライセンス版のOfficeは上記と異なりライセンスキーの管理も楽ができるのですが、パッケージ版を都度購入しているような環境では、後からインストール状況を調べるとなったときにかなり難儀してしまいました。

行き詰まる調査、どこにどれか、が

分らないポイントは、どのPCにどのOfficeプロダクトキーが割り当てられてそのOfficeが稼働しているか、が分らないために調査が難航します。
裏を返せば、PCにインストールされたOfficeからプロダクトキーが確認できれば少なくともインストール済のプロダクトキーの一覧表は作れることになるのですが、話はそう簡単ではありませんでした。

Office2010くらいまではインストールされているOffice製品からプロダクトキーを表示させるフリーソフトなどが使えたのですが、Office2016や2019ではそれができなくなっているよう。

OSPP.VBSを使う方法

行き詰まっていましたが、標準機能でOfficeのプロダクトキー(の一部)を画面に表示させることが可能という情報を見つけ、早速やってみることにしました。
詳しくは、
Office のボリューム ライセンス認証管理ツール:
https://docs.microsoft.com/ja-jp/deployoffice/vlactivation/tools-to-manage-volume-activation-of-office

ここに記載のあるOSPP.VBSを使って、インストール済のOffice製品のプロダクトキーの下5桁だけ表示することができるので、そのプロダクトキーで判別する、というやり方がよさそうです。

早速やってみる。

今回の環境は64ビット版のWindows10にインストールされた32ビット版のOffice 2016環境です。
そのため、OSPP.VBSファイルは
"C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office16"
に格納されていました。

同じ64ビットOS環境でも、Officeも64ビット版のOffice 2016をインストールしている環境では、
"C:\Program Files\Microsoft Office\Office16\"
とパスが変わります。一つ前のバージョンOffice2013の場合には、"Office16"が"Office15"に変わります。

このvbsファイルに「/dstatus」オプションを付与して実行することにより、PCにインストールしてあるプロダクトキーの情報が画面に表示できます。

OSPP.VBSの存在を確認。

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さっそく実行してみます。
コマンドプロンプトを起動して、まずは「cd C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office16」でディレクトリを移動。
移動したディレクトリにOSPP.VBSが存在することをDIRコマンドで確認したら、準備完了。

カレントディレクトリに存在するOSPP.VBSをcscript経由で実行します。
「cscript OSPP.VBS /dstatus」
実行すると、

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ライセンス情報が出力されました。
フリーのAccess Runtimeも使用している関係上、二つの製品の情報が出てきましたが、欲しいのはOfficeの方なので、Office側の情報に表示されている、「Last 5 characters of installed product key:」の箇所を参照します。
※Access Runtimeの情報に記載されているように、五桁の英数字がOffice側にも表示されています。

このプロダクトキー下5桁を、Microsoftアカウントの購入履歴から確認できるプロダクトキーと突き合わせて、合致すればOK

ちなみに、前述の「購入したカードの裏面に記載があるOfficeのインストールに必要なプロダクトキー」と文字列が異なるため注意が必要です。
Microsoftアカウントに割り当てたOffice製品は、Microsoftアカウント画面上で取得するプロダクトキーが実際の製品インストールに使われるので、ここで表示される下5桁はMicrosoftアカウントの

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この画面で確認するプロダクトキーと照らし合わせて確認しました。合致。