久々にPCのハードウェアをメンテナンスした記録。今回はVAIO Duo 11(モデルSVD112A12N)を分解しましたのでそのご報告。
きっかけ
きっかけは、液晶が全く表示されなくなったVAIO Duo11の障害発生、というところからはじまりました。外部VGA出力での画面表示も一切されないという状況で「故障ですね…」「なにぶん古い機器ですし修理も費用が掛かる、もう諦めよう」ってことで完結。
それでもリモート操作はできるものだから、リモート操作でしばらく使っていたのですが、気づいたら液晶からベタベタした液体が漏れ始めるという驚きの症状。
※この「ベタベタした液体」というのは、どうやら液晶パネル内で使われている"接着剤"が溶け出して漏れている、ということのよう。
で、完全に使えなくなったVAIO Duo11、諦めたのはいいんだけど…。
「あ、ドライブのデータはどうします?」
う、イタイとこ突きますね。
それはやっぱり、"廃棄するときは記憶媒体を消去"ですよね。
「うーん、まあ、そうね。SSDだけでも使えたらいいなと思って。」
なるほど…。
確かにM.2のSSDが主流に移行してからと言うもの、mSATAが世の中的には品薄(というか販売されている製品の種類が少ない)ということもあって、他のPCの予備部品としてはいいかも。
と、いうことで、あまり深く考えることなく、
"SSDだけ取り出してデータ消去仕掛けましょうか?"
という作業を申し出ていました。
さっそく分解
起動しない(正確には起動するけど画面が表示されないから全く操作ができない)PCの記憶媒体のデータ消去ってのはなかなか困りものです。
いつもやっているのは、システムドライブとしてマウントされている内蔵SSD(HDD)を取り出して、USB経由で外付けしてデータ消去ってのがいつものパターンです。
そこでさっそく分解。分解のために裏面のビスを外します。
ネジを外す箇所は、18ヵ所、マズマズの量です。
画像の上部のスピーカーシールの部分を外すのは結構難しいですし、目隠しシール二箇所、ゴムの目隠しが二箇所、ゴム脚も二箇所と粘着で貼り付けられている箇所を慎重に剥がしてから下に隠れているネジを外す必要があります。故障PCで廃棄前提じゃなかったらなかなかプレッシャーの掛かる作業だなと思いながら、シール剥がしてネジを外します。
外したネジはなくさないように注意します。。亡失と忘失を防止するべく順番に並べておきました
ネジをすべて外すと裏面のパネルが外せるようになります。こういうとき"ツメ"で留められている部分が(折れる・破損するので)とても厄介なのですが、幸いにもVAIO Duo11にはツメで留められている部分はありませんでした。
外すと、上部には大部分を占める巨大なバッテリが目立つ配置になっています。その下の真ん中くらいのところにSSDが配置されています。
SSDに注目、mSATA恒例の二本でネジ留めされているのでネジを外す必要があるのですが、そのネジを外しただけではSSDは取れませんでした。どうやらバッテリを外す必要がある模様。バッテリを固定しているネジをすべて外してバッテリを外してから、SSDを取り出します。
無事に取り出せました。
一苦労。
SSDを確認してみると
SSDをディスクチェックしたら、残念ながら故障していました。途中まで読めるけど特定のブロックが読み書きできなくなっている模様。
うーん、これは参ったな。
やむなく、できる限りはデータ削除ツールを何周か実行させてSSD内のデータを読み出せないよう消去しました。(が、故障しているのでデータ削除ツールも結局エラー箇所に到達するとエラーで止まってしまう。)
で、元に戻す。
結局「SSD予備部品にする」という目論見もSSDの故障のため達成できず、PCごと廃棄することになりました。
会社内にまだVAIO Duo11はまだ何台か存在するので、次に分解するときにはまたこの記事を思い出して、ネジ外しの箇所を思い出すようにします。