treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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WindowsUpdate後にExcelで警告がでるようになった

Windows Updateが要因であることはMicrosoft公式に公表されていないのですが、テストしてみて概ね間違いないだろうというExcelの症状をご報告です。

環境と症状

Windows10のPCでOffice2013がインストールされている環境で発生しました。
別のWindows10でOffice2016の環境では発生せず。

対象の環境で共有フォルダ上のExcelファイルを開くと警告メッセージが表示される、という動きをします。

警告メッセージは、


「'hoge.xlsx' のファイル形式と拡張子が一致しません。ファイルが破損しているか、安全ではない可能性があります。発行元が信頼できない場合は、このファイルを開かないでください。ファイルを開きますか?」

ここで「はい(Y)」をクリックするとファイルを開き、
ここで「いいえ(N)」をクリックするとファイルを開かずに、何も開いていないExcel画面だけが表示されます。

メッセージにあるようにファイルが破損しているわけではなく、正常に開くことができます。

動きを調べてみる

これ、なんだろうということで、動きを確認してみました。

テスト用のフォルダ<\\server\shareF\フォルダ>にあるExcelファイル(hoge.xlsx)で動作を確認してみます。


<\\server\shareF\フォルダ\hoge.xlsx>を直接ダブルクリックで開くと、警告メッセージが表示され、「はい(Y)」をクリックしないとファイルが開かない状態でした。(ファイルによる差はありませんでした。)

これを、警告メッセージが表示されるPCのデスクトップ<%USERPROFILE%\desktop>にいったんファイルをコピーしてみます。


このデスクトップにコピーしたファイルを開くと、警告メッセージは表示されない(これまでと同じように普通に開く)状態です。

デスクトップ<%USERPROFILE%\desktop>にコピーしたファイルを共有フォルダ<\\server\shareF\フォルダ>にコピーしてExcelファイルをダブルクリックして開くと、やっぱり警告が出てきます。

結論として、共有フォルダ<\\server\shareF>にあるExcelファイルで警告が出て、同じExcelファイルでもPCにいったんコピーして開くと警告は出ない、ということが分かりました。

もうちょっと調べてみる

先ほどやったように、この場所のファイル<\\server\shareF\フォルダ\hoge.xlsx>
これをダブルクリックで開くと警告メッセージが表示されるところまでは分かりました。

さらに追加で調べたことも記録しておきます。

ファイル<\\server\shareF\フォルダ\hoge.xlsx>を同一ファイル内でコピーして


ファイル名を変更、


内容は同一のファイルですがファイル名だけ<\\server\shareF\フォルダ\テスト.xlsx>にします。

このようにリネームして、同じ内容のはずの「テスト.xlsx」を開くと警告がでなくなる、ということが分かりました。

もう一回。

警告の出る<\\server\shareF\フォルダ\hoge.xlsx>をいったんデスクトップに移動し、ファイルを(ローカルデスクトップ上で開くと警告がでないので)開きます。


開いたExcelファイルは、とりあえず何も編集せず上書き保存します。(たぶん名前を付けて保存でも同じ)


このhoge.xlsxを元の場所<\\server\shareF\フォルダ\>に移動して、


ファイル<\\server\shareF\フォルダ\hoge.xlsx>をダブルクリックで開くと警告はでなくなる、という動きを見せました。

別のPCで開いてみる

ここで仮説として「2022年8月のWindows Updateが影響しているのではないか」という考えがよぎりました。

さっそく、Windows Updateが(2022年8月分は)未適用のPCを用意して動作を確認してみることにしました。
※実際には前月の2022年7月分まで適用されているPCが用意できればよかったのですが、在庫PCなのでもうちょっと古い適用状況です。

オフライン状態で予め操作してWindows Updateが動作しないようにしたのち、テスト用の<\\server\shareF\フォルダ\hoge.xlsx>にアクセス、Excelファイルをダブルクリックで開いたところ、警告メッセージは表示されませんでした。 

と、いうことは、
2022年8月のWindows Updateが完了したPCからこの現象が発生している
と考えることができそうです。
適用されたのは、


この辺り。2013と2016(はRuntimeのみ)が混在しているので分かりにくいのですが、ExcelのアップデートであるKB5002232とかOfficeのアップデートであるKB4462142あたりが影響しているのではないかという感じがします。(未確認)

結論

Windows Update(正確にはOfficeのUpdate)で修正待ちということで、ひとまずそのまま。
ファイルが破損している(破損する)わけではないし、警告メッセージが表示されるのは一手操作が入る分手間ではありますが、修正されることを信じてこのままに。

ただ、以前<Office2013とAccess2016共存環境で差し込み印刷時にエラー - treedown’s Report>のときのように、2013と2016の共存環境であることが発生条件なのだとしたら、これはちょっと話はややこしいことになりそうです。

追記:(2022-09-15)

翌月となる2022年9月のWindows Update(Officeのアップデート)適用後に、このエラーが発生しなくなることが確認できました。

2022年9月の月例更新で解消したという結論に至りました。

https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/2022-年-9-月-6-日-excel-2013-の更新プログラム-kb5002268-1af9090f-2af9-4839-800e-215d5ee72a6d

ここに、

この更新プログラムは、長いファイル パスを持つネットワークの場所からファイルを開くと、ファイル形式と拡張子の不一致に関する警告が正しく表示されない問題を修正します。

と記載があります。この症状を指しているように読み取れます。