treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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Remote Desktop Connection Manager新バージョンリリース

Remote Desktop Connection Manager(以下RDCMan)が新たにSysinternalsツールに仲間入りし新バージョンがリリース。
嬉しい更新です。

RDCManの提供終了で残念

RDCManはかなり便利に使っていたリモートデスクトップツールなのですが、残念ながら更新終了が公表され、脆弱性(CVE-2020-0765)が修正されないままで廃止の憂き目にあっておりました。

https://msrc.microsoft.com/update-guide/vulnerability/CVE-2020-0765

今回、新たにリリースしたバージョンはCVE-2020-0765の細工された.rdgファイルを読み込むことで発生する脆弱性が快勝されたバージョン2.8となります。

調べてみる

さっそくリリースを調べてみます。
■Remote Desktop Connection Manager - Windows Sysinternals
https://docs.microsoft.com/en-us/sysinternals/downloads/rdcman

ん?気になる記述が。

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「Upgrade note: RDG files with this version of RDCMan are not compatible with older program versions. Any legacy RDG file opened and saved with this version will be backed up as filename.old」
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このバージョンのRDCManのRDGファイルは古いプログラムのバージョンと互換性がありません。このバージョンで開いて保存したレガシーなRDGファイルは"filename.old"としてバックアップ(保存)されます。
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と記載があります。RDGファイルと記載がある部分は恐らくRDCManで使用する.rdg形式の設定ファイルのことだと思われ、古い設定ファイルと互換性はありませんよ、と言っているように読み取れますが、「レガシーなRDGファイルは"filename.old"としてバックアップ」と記載があるので、いきなり削除されるようなことはなさそう。

ダウンロード

ダウンロードはSysinternalsページからできます。

https://docs.microsoft.com/en-us/sysinternals/downloads/rdcman

f:id:treedown:20210630144302p:plain
画面中の「Download Remote Desktop Connection Manager」のリンクをクリックすると、「RDCMan_v2.8.zip」がダウンロード(本記事現在)されます。おそらく今後もSysinternalsツールの一部としてバージョンアップがあればこのページで最新版が公開されていくように思います。

zipファイルを展開すると、

f:id:treedown:20210630144327p:plain
ファイルが二つ、このRDCMan.exeを使うようです。以前はrdcman.msiでインストールパッケージだったのですが、Sysinternalsっぽく.exe提供にかわったようです。
と、いうことはこれを既存のファイルに上書きすればバージョンアップは完了?

以前のバージョン

旧バージョンはmsiインストーラ形式でインストールしているので、

f:id:treedown:20210630144436p:plain
このように、.exeファイルが"C:\Program Files (x86)\Microsoft\Remote Desktop Connection Manager"に保管されています。
管理者アカウントを利用すればこのファイルを置換することでバージョンアップは完了、となりますが、この機会に別の場所から起動するようにしてしまおうかな、とも考えました。この辺は使う人の好みの問題になりそうです。ポータブルAppっぽく使うとしたら、それはそれでメリットありそうです。

ひとまず旧.rdgファイルは念のためコピーしてバックアップを取得しておきます。

「Any legacy RDG file opened and saved with this version will be backed up as filename.old」(このバージョンで開いて保存したレガシーRDGファイルは、filename.oldとしてバックアップされます。)と記載があるけど、念には念を入れる意味でも自分できっちりバックアップを取得。

バージョンアップ

バージョンアップは新しくダウンロードしたRDCMan.exeを使う用にして、旧RDCMan.exeの使用を中止することで完了します。(新.exeファイルの置き場所は自分で考えるとして)

さっそく、新バージョンで起動してみると、アッサリと旧.rdgファイルの内容を読み込んで起動してくれました。ん?

ウインドウタイトルを確認すると、

f:id:treedown:20210630144510p:plain
以前の「v2.7」の表記が「v2.8」となり、新たにSysinternals~の表記が追記されています。
ちゃんと新バージョンで起動していることは間違いなさそう。うーん。

互換性がない、と公式には記載があったのに、特に問題なく以前の.rdgファイルを読み込んで起動してくれました。うーん、これだけで良いのかな。

以前の<PC移行でRDCman再設定したとき… - treedown’s Report>のときのように、設定内容が一部欠損するようなことがあるかと思っていたのですが、特にそういうこともなく無事起動してくれました。

ひとまず、何か問題があれば、バックアップしておいた.rdgファイルを使えば良いので、exeファイルの更新だけを実行して設定などはそのままの現状でしばらく使ってみて経過観察をしてみる予定です。

RDP接続を多用しているユーザにとってRDCManはかなり便利なツールなので、このように復活してくれたのはかなり嬉しいリリースでした。