treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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(2/2)ある朝の通勤電車でエマージェンシーコール

スマートフォンでVPN接続で社内LANに接続、
これ、何の役に立つの?と担当者自身が懐疑的だったものが、この状況では最後の望みの綱となっている。

通勤電車の中、対処に追われるシステム管理者。

設定済みのVPNから…

「確かこうだったな…。」

電車の中なので心の中でつぶやきながら、VPN経由で社内LANに接続する操作を実行していく。
スマートフォンの設定画面を開く、設定画面からネットワークを選択、VPNを選択⇒接続設定をタッチ、という操作を経て、どうやら社内LANに繋がったかのような表示が画面上部に現れた。

「うーん、これでいいのかな…、」

あまり自信が持てなかったが、とりあえず物は試しとリモートデスクトップアプリを起動。

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名前解決云々を考えるのが面倒だったので覚えているIPアドレスを入力しリモートデスクトップ接続を実行、おお、つながった。

サーバの画面が目の前のスマートフォンに表示され、マウスカーソルをタッチ操作で操作ができるようになった。

…。
しかし、画面見づらいね…。覚悟はしていたが。
当時はそれほど画面解像度も高くはなく、(記憶の限りでは確か960×640くらいだったような)スマートフォンでWindowsの画面全体を表現するのはなかなかに難しいようだった。
必要に応じて、画面を縮小⇒全体表示、欲しい箇所へカーソル移動⇒画面を拡大⇒確認したい箇所を見る、という操作を繰り返していた。

幸い、通勤電車の車内はすし詰め状態、というわけではなく、ある程度混雑はしていたものの、スマートフォンで操作をするくらいは余裕のある空間を確保できていたことは幸いしていた。

さらに通勤電車で狭い空間、座席が確保できているわけでもないこの状況を考えると、実はモバイルPCよりいいんじゃないか?などと思い始めていた。

ひとまずWindows Serverにリモートデスクトップしてコントロールパネルからサービス画面を起動、起動していなかったサービスを手動で起動し、対処は完了したように思えた。

終わった…?

さっそく次の駅で電車が停車、いったん下車して電話を掛ける。
ちょうど担当者は乗り換え中だったようで、運よく電話がつながった。

日頃の行いがよかったってことだろうな、と思いながら、電話で報告。

Windowsのサービス画面から起動していないサービスを起動しておいたよ、と伝えると、

「あ、ありがとうございます。それで復活でした?」

確認しようにもこちらには確認するためのPCがないので、何とも…ね。

「いえ、大丈夫です。なんか○○君が既に会社にいるみたいで、数分前くらいから動作が復活したってメールをくれました。」

確認済みだったんですかい。

「あ、すいません。でもこれで何とか始業には間に合いましたね。
とりあえず、再発防止策として、詳細は会社に着いてから打ち合わせしましょう。」

てなわけで、始業に何とか間に合った、というわけですが、
ネットワーク管理者からは

「スマートフォンで、VPN経由で社内ネットワークに接続して、何に使うんです?
使うもんなんてないじゃないですか(笑)」

などと言われていたスマートフォンでのVPN接続、思わぬところで役に立ったですよ。

出勤後、ネットワーク管理者に厚くお礼申し上げたのは言うまでもない。

事前の準備って大事ですね。
そして一見すると役に立たないように思えるものが、意外なところで役に立つ、ということもあるんだなぁ、と実感したのがこの時の教訓。

入れててよかった、VPNとRDP。