もうだいぶ今更な話題ですが、Vivaldiというブラウザについてご報告します。
すでにベータから正式リリースに移行し、ベータの時は多少安定性に難があったところもあるのですが、正式版(現在のバージョンは1.2.490.43)に移行してからはそういうこともなく利用できています。
Vivaldiとは
Vivaldiというブラウザは元々OperaのCEOがスピンアウトして立ち上げられたVivaldi Technologiesによって開発されている新しいブラウザです。Ciscoからスピンアウトしてネットワーク機器を開発する会社、とかNetscreenからスピンアウトしてUTMを開発する会社、なんてのが結構多いなかで、Operaの場合にはCEOがスピンアウトして新しいブラウザを開発し始めた、ってとこですかね。
Operaを使っていたユーザは検討してもいいかもしれません。
Operaは昨年から今年に掛けて買収によってOperaユーザがVivaldiに移行する、と言う流れが流行りになっているように思えます。
ベータ時代からOperaとVivaldiを比較しつつどっちがいいかな…?と試していたのですが、買収騒ぎでVivaldiにしよう、という決心がつきました。
Operaが魅力的だった点
ちょっと脇道にそれますがOperaが良かった点を書いておきます。あくまで個人的な主観です。
「低スペックでブラウザ実行がスムーズ」これにつきます。Operaは独自のレンダリングエンジン搭載やスマートフォン向けにOpera Miniのリリース、通信の際に通信内容を圧縮して通信量削減や画像を低解像度で表示する、といった低スペック向けの設定が充実していて使う端末を選ばず快適に使えるブラウザ、という部分が一番の魅力的でした。特にLinuxに移行するようなWindows XPが過去に動作していたPCは機能を絞ってOSをLinuxに移行するときに、ブラウザをOperaにすると快適に使えたのと、スマートフォンとPCのOperaで同期されるブックマークなんぞを便利に使っていたものです。
最近ではどのブラウザでも似たようなものですが、スピードダイヤルという新規タブを開くと表示されるよく使うページを自分で追加しておける簡易ブックマークも心地よい感じです。
で、Vivaldiは
これから発展するブラウザということで、Operaのすべてがカバーされているわけではないのですが、新しいタブを開けばスピードダイヤルが表示されますし、Linux用に32bit/64bit用の.debパッケージと.rpmパッケージで計四種類が用意されています。私はDebian系をメインで利用しているので、.debが用意されているのはうれしいですね。
Chromiumベースのブラウザ、ということでChromeと同じ拡張機能が使える…と言うところまではOperaと同様なのですが、Operaでは使えないChromeアプリもインストールが可能という点がいいですね。豊富なChrome Webストアの拡張機能が使える、という点はブラウザが便利になるポイントなのですが、ChromeでなくてもVivaldiでこれが使えるということです。
(※去年くらいの以前はOperaでChrome拡張機能はDownload Chrome Extensionをインストールすることで使えたのですがChromeアプリは使えなかったんですね。いまは知らないのですが…。)
早速拡張機能のPassword Managerだけ使えるようにして数か月、使っていますが全く動作には問題ありません。これはいい。
そのうち、Operaでは失敗したOffice Online(旧Office WebApp)が使えるかどうかも試してみたいところです。これで使えるのならLinuxでもWord&Excelが使えるってことになります。
個人的にいちばん重要なのは
安心して使える、という点ですね。
そういう意味ではFirefoxもIE(Edge)も安心して使えます。Operaは安心して使える、という点で脱落してしまった感じがあります。
Vivaldiは安心して使える側にいるように見えますので、Firefoxの補完的なブラウザとして使っています。
将来的にOperaの良い機能を吸収しつつ新しいブラウザとして進化していくことが期待できそうです。第三のブラウザとなれるようユーザが拡大していくといいなぁと思っています。