treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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小規模事務所にNETGEARスイッチをお勧めする記事

今日は小規模事務所でNETGEARのアンマネージプラススイッチを使う、というご報告です。
小規模事務所やSOHOなどでは、スイッチも家庭用を利用されていることが多くないでしょうか?確かに必要十分であることも多いです。ただし、ちょっとした需要を見直してみると違った面も見えてきます。

需要

今回、ちょっとしたネットワーク更改があってスイッチを選定しました。

普通なら安い家庭用のスイッチを選んでも構わないところですが、ちょっとした需要があり検討することになりました。

  1. 無線LANのアクセスポイント(無線AP)がPoE給電できるとイイ⇒今はインジェクタかACアダプタで給電しているけど電源が取れない場所に設置したいから。
  2. IP電話機がPoE給電できるとイイ⇒ACアダプタで電源取れるけどPoE給電の方がコンセントをふさがなくて済む

フムフム、ではPoEスイッチで安いのないかなぁ、で探すとNETGEA製品がよい感じでした。

PoE給電できてVLANにミラーポート付きのスイッチがこの価格、PoEなしだとさらに半額、いい世の中になったものです。NETGEARさんの企業努力には頭の下がる思いです。
なおこの間<NETGEAR GS108を磁石で付けたい - treedown’s Report>でくっつけたスイッチがこの二台です。

構成を考える

この二つを用意してデータ用にGS108E-300AJSを使っておき、IP電話を接続する音声系としてGS108PE-300AJSを使うようにスイッチを分散するのですが、音声系はそれほどポート数が必要ないので、ポート余りがち(あるある)です。
アンマネージプラススイッチですと、ポートVLANとタグVLANが使えるので、データ用スイッチのポート数が足りなくなったらば、VLAN設定して余ってる音声系スイッチのポートをデータ用に割り当てることができる、ってことです。
このPoEが使えつつVLANでポートを分割できるのが痒い所に手が届く的な便利さです。

ちょこっと簡単な図にしておきます
図:構成図例

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通常はブロードバンドルータなどでインターネットと直接接続をして、その配下のスイッチで事務所内の各場所のスイッチを束ねていることが多いです。
無線APとIP電話機がPoEを使いたいので、スイッチのPoEポートに対して各々を接続して給電します。PoEスイッチに接続するのはあくまでのLANケーブルで通信と給電を1本でさばくためです。
でも無線APはセグメントとしてはデータ用のセグメントでPCと通信をする機器で、対するIP電話はVoIPルータだけと通信をしてできればデータ通信の影響を受けたくありません。(データ通信で混雑すると通話に影響が出るから、と言うのがその理由です。)
そこでPoEスイッチでVLAN分割してこのポートは音声系、このポートはデータ系、という具合に分割してしまうと、1台のPoEスイッチで使いたい用途にPoEポートが供給できる、というもんです。

VoIP担当者の声

「いやあ、最初は安いから半信半疑でしたが、こんなにいいとは予想外でした。」
広域イーサネットのようなL2接続のVPNでも(応答遅延が少ないサービスだから、ってのもありますが)VLANのタグは正常に通ってIP電話機の通話に遅延もそれほど感じられず正常通話が確認できました。
「最近は安物でも、遅延しないですね。IP電話がイイんだか、スイッチがイイんだか分かりませんがね。」

少なくともスイッチが悪ければIP電話の通話には影響しますので、選定したスイッチは問題なさそうです。

ある程度安価な製品なので複雑にVLANを組まないほうがよい、というところはありますが、シンプル構成でちょっとだけVLAN使えればいいくらいの需要にはこのNETGEARはぴったしの製品です。