前回<フォント狂想曲-発見?あるあるシステム部 - treedown’s Report>でインターネット上のフォントをすべてインストールすることをどうにか思い止まらせることに成功しましたが、実は問題はもう一つありました。
今日は引き続き、残る一つの問題についてご報告します。
もう一つの困ったポイント
もう一つの困ったポイントは、一番の困るポイントでした。
フォントって有償フォントをお金出して買う、ってのも考えていますか?って質問です。
と、いうのも、話の中に
「どうせフォントのインストールを依頼するんなら、ついでにインターネット上で使われているフォントは一通り同時にインストールしてもらえるよう指示しておいて。」
って上から言われたんですよね~、
と又聞きしたんですね。
この点も心配です。後で変に怒られても困りますからね。
ちらっと、言ってたフォントを買う、っていうのも考えているんですか?
答えは、ボンヤリした回答。
「ああ~、イイのがあれば買う、と言ってましたよ。」
ご予算いくら位出しそうな感覚でした?
「大体数千円~一・二万円くらいだったかな…。これくらいで大概、買えるでしょ?って話でした。」
それ?何の値段の感覚?
ああ!フォント1個の単価ってことでいいですか!
「まさか(笑)。
いやいや、フォント一個で一万円とかありえないでしょ?もちろん世の中の大多数のフォントを買い揃えておくって話ですよ?」
ここでちょっと背筋が凍りついてきた。
まさか、世の中に存在するフォントを、格安素材集くらいの感覚で買おうとしている、
という場面に、この現代で出会おうとは思わなかった。と、いうよりフォントと素材集を取り違えているんじゃないか?という疑いもあります。
フォントの価格
ちょっと見てみましょう。
フォントと言えばモリサワフォント、SelectPackで使いたいフォントを一つ選択して利用可能にしてくれるライセンスパック的な商品がコチラ。
メーカサイトの定価20000円の商品が、Amazon価格で多少ディスカウントされています。
これの倍々ゲーム的に膨れるのがフォント利用料です。
これの3フォントが利用可能になった「MORISAWA Font Select Pack 3」が
メーカサイトの定価54000円の商品が、Amazon価格で多少ディスカウントされています。
これを読んでいるあなたにお聞きしたいのですが、
有償のフォントってこういう価格帯が一般的ですよね?
私間違ってないですよね?
わずか一万円や二万円で、世の中に販売されているフォントを全部買ってしまおう、なんてことはできないんだ、と言うのが通常の感覚でいいですよね?
相手が「こんなの常識じゃないか、こんなことも知らないの?」とでも言いたげな態度で
「インターネット上で使われているフォントは一通りすべて購入しておけばいいじゃないか。」
ってドヤ顔で指示されれると、自分の常識は非常識だったのか?と疑ってしまうものです。これで揺らぐ人の心とは弱いものです。
さらに心配ポイント
有償フォントでさらに心配になるポイントは、
"使用許諾条件が守れるか"
が、やっぱり一番心配です。
「お金出して購入したんだからどこでも使えるようにしなさい。」
って言われそうな勢いだな…、と思いました。
でもフォントパッケージって一パッケージ購入につき1台にインストールする、っていう使用許諾条件が多いですよね。一パッケージ購入したら企業内で無制限利用できるなんてあまり聞かないです。
こういうの大丈夫?って聞いてみました。
「いやぁ…(絶句)
ムリだと思いますよ。我慢するのは。
少なくとも部内全員のPCにはインストールしろって上が言うと思います。」
ですよね、やっぱり。
あと、気になるのは、顧客の納品物件に有償フォントを含めたりしないですよね?
「フォントファイルを含めるかどうか、ってことですよね…。
やり…かねない、と思います。」
ダメ。ゼッタイ。
「だいたい~、そういうのを気にする人が部署内に居ない、ってソチラが一番よくわかってるじゃないですかぁ~。」
あーいや、そう堂々と言われても困るんですが。
アウトライン化すればOK、とか言われても、偉い人にはそれが分からんのです。
by.社内PCの整備士
悪いことは言わないから、目的を問わず自由に使用できる使用許諾条件のフリーフォントだけにしときなさい。
「実際、五・六個フリーフォントを入れておけばそれで満足すると思うんですよね。」
こうして、ようやく話がまとまりました。
どのフォントがどれくらいの価格か、偉い人にはそれがわからんのですよ。
by.社内PCの整備士