treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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オフィス内のレイアウト変更、情シスとしては…

新年度が4月から開始する会社も多いのではないでしょうか?新年度に向けてオフィス内も模様替え、という動きが社内にあるような時期です。
本日はこの「オフィス内のレイアウト変更」についてご報告します。

オフィス内のレイアウト変更後に起こったこと

「通信が使えないじゃないか!」
ある日、ユーザから怒りのクレーム電話が掛かってきました。
え?どうしたんです?LANケーブルの爪でも折れたんですか?
「ケーブルがないんだッッ!!何をやっている。すぐに来い。」
ちょっとした剣幕で呼び出されました。ちょっと気が進みませんが、ユーザのもとへ出向きます。
出向いてみて唖然としました。

…机の配置が変わっとる…。

つい数日前に来た時とオフィス内の机の並びがガラッと(いうほどでもないがそれなりに)変わっていました。で、そこらへんにゴミのように投げ出されたLANケーブルが束になって佇んでいます。

えーっと、机の配置を変えたんですか?
「新年度で入社してくる社員(増員)の分の座席が足りないから、机を増やしたんだよ。」
まったく、聞いていないんですけど。
「いやいや通信できるようにするのはキミたちの仕事だろう?」
そうなんですけど、レイアウト変えることを聞いてないから、そりゃあ準備してませんよ。
あそこにある(といって床に放置されたLANケーブルの束を指さす。)ケーブルを机に配線しないと通信は使えないですから。
「じゃあ、今から言うぞ。レイアウトを変更するから今から通信できるようにしてくれ。よろしく。」
とりあえず、自分の怒りをぶつける対象を間違えていた、ということには気付いてもらえたようです。誤解の解けたユーザは「よろしく」と一言残し、そそくさと喫煙所へ向かうために退出しました。

今日の午前中、別の仕事するはずだったのになぁ…。
こうして午前中はLAN配線作業を実施する羽目になってしまいました。

レイアウト変更は別部署が主導する

システム部門はOSI7階層でいうところの物理層で配線を管理し、ネットワーク層でスイッチHUB(VLANなど)を管理しています。つまり、LAN配線はシステム部門の管轄です。
ですが、机や棚などの什器の配置やLANではない電源の配線などはシステム部門で管轄していないことが多いです。つまりここですれ違いが生まれることがあります。
つまり、レイアウト変更において机をどのように配置して誰をどこに座らせるか、という点と机一席につきテーブルタップ一個を用意する、というところまではシステム部門でなくても考慮してもらえるのですが、意外と電源が考慮してもらえてもLANケーブルが全く考慮してもらえないことがよくありました。こうしてレイアウトが実際に変更された後で(後に引けないような状態になってから)LAN配線をやらなきゃいけない、ということが過去に何度もあったものです。
レイアウト変更のたびにこれでは疲弊してしまいます。

対策はただ一つ

レイアウト変更の担当者と話ができるようになること、ですね。
そのためには噂レベルでも聞きつけたら、ひとまずLAN配線についての相談をしましょう、という直談判をなんどもしに行ってるうちに、
「情シスではLAN配線をやっているから、レイアウト変更のときにはひと声掛けよう。」
という認識をようやく持ってくれるようになりました。
それでも、人によってはスルーされることもあるので、噂話レベルでも聞きつけたら、即行動です。だって当日にユーザにドヤされるのはコリゴリですからね。

本来の業務の視点から言えば、レイアウト変更を主導する部署がLANケーブルの敷設を担当する部署である「システム部門」に働きかけて
「レイアウト変更という業務を達成するためにベストを尽くす」
というのがあるべき姿だと思います。これは誰もが賛同してくれる話だと思います。
ですが、理想だけではうまくいかないのも世の中の一つの事実です。
現実問題としてレイアウト変更でシステム部門が手を動かし汗をかく作業が発生するにもかかわらず無情にもシステム部門をスルーしてしまう、「レイアウト変更担当者」は実際に存在するものです。

ひどい担当だと、丸投げしてくる場合もあります。「じゃあキミのところでやってくれたまえ。」ってLAN配線だけでなく、電源(電気工事)手配に電話線(内線やPBXの管理管轄)といったシステム部門では所管していないような設備の部分についても丸投げしてくる場合があるんですよね。正直このときはしんどかったです。(知識がないですから)当時は手探りで業者の人から教わりながらアレコレ決めて社内に手配したものです。
いまなら、多少は知識と経験がありますから、あの時よりはうまく動ける自負はありますが、なにせMDF/IDFが設置されている場所(MDF室とか機械室とかよく呼称される共用部のこと)って、ビルの数だけパターンがありますから、いま別の会社のことをやるにしてもバタバタするだろうなぁと思います。

ここは一つ謙虚な姿勢でレイアウト変更の担当者とうまく関係性を築けるようになるのが遠回りと見せかけて近道だと個人的には考えています。