treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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ThinkPadのキーボードライトは意外と使う。

不定期にThinkPadを褒める昔話、第三弾です。
ThinkPadといえばキーボードですが、そのキーボードに隠れた脇役が居るのをご存知でしょうか?

それがキーボードライトです。
液晶上部をよく見るとフチの部分に小さいLEDライトが付いています。
試しに「Fn+PgUp」を押してみてください。LEDライトが点灯します。
※キーの組み合わせが上記と相違する場合もあります。ご自身の機種でご確認ください。

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これ、意外と心地よい灯りをもたらしてくれる状況がいくつかあります。

夜間乗り物社内でのPC利用に最適

一番あってよかったと思ったのは、夜行バス(高速バス)の社内です。
暗いんですよね。寝ている人が多いので当然なのですが。
ここで、ちょっと仕事しなきゃいけないことになれば、周囲には気を使って「照明は付けない」「キーボードを押下する音は最小限」といったマナーにも気を使う環境です。
この照明が使えない、という環境において、キーボードライトは効果を発揮します。
私はあまり縁がないのですが、このほかでも、飛行機の中で(夜間フライトで)照明が落ちた場合とか、プロジェクターで画面を投影しているときに室内を暗くしますが、このときも同じシチュエーションですね。
実際に試してみていただければ分かるのですが、手元が暗くて見えないとどうしてもファンクションキー(F○キー)やDel/Homeなどの液晶パネルの直下にあるキーが見えなくなることが分かります。しかも暗くて見えないキーはブラインドタッチではあまり使わないキーであることが多いです。
ただ「Home/End」はテキスト打ちの際には行頭/行末、Ctrlと組み合わせて文頭/文末にジャンプするのに便利に使えますし、「PageUp/PageDown」は一ページごとにスクロールしたりPPTスライドを一枚送りするのに便利です。
暗いからこの便利なキーが使えない、というのはキーボード派にとってはちょっと残念な話です。
ですが、安心してください。
ThinkPadなら、内蔵しているキーボードライトを点灯させて、暗い室内でもちょっと使いやすくキーボード付近を照らすことが可能です。
キーボードライト点灯キーを押下するとディスプレイの上部縁、フレームのヒサシ状のでっぱり部分(本体を抱え込んでる部分)の内側からLEDの主張の強い灯りがキーボード全面を照らしてくれます。
さらに、高速バスの暗い社内では書類を見るのもやや難儀することがあります。(特に細かい字)この辺もThinkPadのキーボードライトを点灯させ、書類をキーボード上に置くことでちょうどいい明るさで書類を見ることもできます。

暗い部屋でもキーボードライトの灯りだけでOK

私のもう一つの思い出といえば、当時忙しくて夜中に家で仕事しているときに、0歳児が寝ているから電気が付けられないことがありました。
電気が付けられないとはいえ、日本の住宅事情は残酷です。その部屋にしかインターネット通信環境がないため、別の場所でPCは使えないのです。
現代なら、じゃあスマホテザリングで我慢して、別の部屋に行こうか…ということも可能なんですが、当時はFOMA以前のMOVA時代、今のようなデータ通信が発達しておらず、WiFiもそれほどメジャーではない(高価で繋がらない)時代で、我が家では有線LANしか選択肢がなかったものです。
当然、部屋の照明は落とさなければなりません。真っ暗の部屋の中ディスプレイの光だけでキーを叩いていましたが、ふと過去に高速バスの車内で使ったキーボードライトをつけてみようと思いました。
真っ暗な部屋の中でキーボードライトを付けるとアルファベット部分だけではなく、他のキーも見やすくなり”最低限キーボード全体は見渡せるほどの照明”が確保できました。
さらにうれしいことに、LEDライトの光は直線的な光なので、照明が他へ漏れることもなく最低限のキーボード周辺だけを照らしてくれます。
これがもし、あまり使わない機能だからという理由で「安物の電球」が使われていたら寿命が短いのでいざ使おう、と思ったときに使えないとか、消費電力が大きくてライトを点灯させるとバッテリの持ち時間に影響するとか、そういった残念な仕様になるかもしれませんが、実際に使われているのは白色LEDです。(一部の機種は白色じゃない)ここにも妥協がない設計思想が反映されていて、省電力と明るさの両立がされている点、評価できます。

さらに照らされる側のキーボードにも工夫が

修理に来てくれたIBM保守作業員の方からの受け売りですが、キーボードライトのLEDは直接目に入れると眩しすぎるほどの輝度があるにも関わらず、さらにこれを効果的にするために、キーボード側にも工夫がされているそうです。
キートップの文字が搭載LEDライトではっきり見えるように文字の色と、キートップの地(表面)の加工にも試行錯誤し、コントラストがより高くなる組み合わせをセッティングした、というのがThinkPadキーボードです。単純にLEDライトを内蔵しただけではないということです。

さすが、キーボードと言えばThinkPad、と言われるほどキーボードの評価が高い製品はこんなマイナー機能にまでキーボードの可能性を極限まで引き出す努力がされているのです。

現代はスマホで文字入力の方も多いのですが、キーボードで文字入力されることが多い場合にはこういったデバイスの使い勝手にも着目することで全体の使いやすさに繋がります。