使い終わったWindowsPCは内臓HDD/SSDを抹消して廃棄、というのは基本ながら、Secureブート世代のPCは標準ではCD/DVD起動をしないということも多いので、その設定方法をご報告です。
抹消ツールを動作させたい
動機になったのは、Windows8.1のDynabookのサポート期限が終了したこともあり、ユーザ側では使用が終わった状態、ただ廃棄するにしてもこのままではデータが残っているため、抹消ツールを実行して内蔵SSDをまっさらに消去する作業が必要になりました。
しかし、Windows7世代のPCと違って、セキュアブート対応のPCではUSB挿して起動だけでは認識してくれません。そのために必要となる設定を実施しました。(元に戻すときに忘れないようにする、という意味もあります。)
対象PC
今回の作業対象となったのはDynabook R822です。
第3世代のIntel Coreプロセッサを搭載しタッチ液晶の(当時では)未来を感じさせたUltrabookと呼ばれるノートPC。
このPCの内蔵SSDを消去して廃棄出来るようにします。
設定
設定はUEFI/BIOS(以下UEFIと表記)で実施します。
起動時にF2キーを押下しているとOSの起動に割り込んでUEFIが起動します。
最初の設定は「Security」画面に移動します。
Security画面上の「Secure Boot」の設定に移動し、「Disabled」に変更します。(デフォルトはEnabled)
次は「Advanced」画面に移動し、
画面にある「USB Legacy Emulation」を「Enabled」に変更します。(これはデフォルトでEnabledだったはず)
次に同じ画面にある、「System Configuration」を選択して、次の画面に。
遷移後画面で「System Configuration」の一覧が表示されます。このなかの「Boot Mode」の設定がデフォルト「UEFI Boot」になっているので「CSM Boot」に変更します。CSMは「Compatibility Support Module」の略で、過去の規格との互換性を維持する設定です。
設定したら、ESCキーで前の画面に戻ります。
最後に、(やらなくても大丈夫だけど)好みで「Change Boot Order」を選択して、抹消ツールをブートするデバイスを一番上に持っていくと起動が楽です。
USBメモリなら「USB Memory」を上にして、CD/DVDなら「USB ODD」を上に移動させます。(移動はF6とF7キーで入れ替え可能)
ここまで完了したところで、USBブートが可能な環境になっています。
USB経由で抹消ツールを起動
ここまで完了したところで、いったんUEFIの設定を保存して終了。
ちなみに一時的に別のブートデバイスを使うにはF12キーを押下すると選択画面になります。
ここで、起動したい抹消ツールのメディア(USBか光学ドライブ)を選択して起動し、内蔵SSDのデータ抹消を実施しました。
ちょっとしたことですが、USBブートはどれをどうすればいいのか、機種によって微妙に表現が相違することもあって、なかなか感覚だけではスッとできないこともあります。