treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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Paint-dot-netのポータブル版を試してみる

前回「続・Paint-dot-netのインストーラ仕様が変わったのでサイレントインストールの検証」でその存在を確認したポータブル版とおぼしき(paint.net.4.3.12.portable.x64.zip)を試してみたのでご報告です。

確認した動作環境

今回の環境は、Windows10 Proバージョン21H2の環境、


Windows Updateは記事現在の最新で、動作要件である.NET(.NET Framework)も最新のものがインストールされています。

Paint.netのポータブル版を導入

導入は思ったよりも簡単でした。

通常版のダウンロードは公式サイト<https://www.getpaint.net/download.html>から

実施しますが、オフラインインストーラ(従来のMSIインストーラ)やポータブル版のPaint.netはGitHubのPaint.netページ<https://github.com/paintdotnet>からダウンロードできます。

■GitHub - paintdotnet/release
https://github.com/paintdotnet/release

最新版のページを開いて、ダウンロードリンクの用意されたページを開くと、


ダウンロード候補がいくつか表示されます。今回はポータブル版のPaint.netなので、実行環境にあわせてダウンロードを実行します。(今回はIA_x64のWindows10環境なのpaint.net.4.3.12.portable.x64.zipをダウンロードしました。


ダウンロードした「paint.net.4.3.12.portable.x64.zip」(64ビットOSなら64ビット版のPaint.netを推奨、32ビットOS情報ならpaint.net.4.3.12.portable.x86.zip)をフォルダに展開して、展開したフォルダから「paintdotnet.exe」をダブルクリックなどで実行します。


これだけで、インストールしたPaint.net同様にすんなりと起動してきますので、あとはいつも通り画像を開いて加工するだけ。手軽に使うことが出来ます。

ただ、設定画面にインストール版にはある「更新プログラム」のメニューはないので、バージョンアップをする時は都度ポータブル版のPaint.netをダウンロードして起動ファイルを入れ替える必要があります。


プログラムと機能画面ではOS標準しか表示されていないPCでこのようにインストールしていないPaint.netが起動出来ています。

以前からあったポータブルモード

実はポータブル版としてダウンロードが提供されたのはバージョン4.3から(だという記憶がある)のですが、実はバージョン4.0の時代から「ポータブルモード」というモードでセットアップする方法が提供されていたらしい。

■PORTABLE MODE IN PAINT.NET 4.0.17+
https://blog.getpaint.net/2017/07/21/portable-mode-in-paint-net-4-0-17/

この公式のドキュメントによればバージョン4.0.17から提供されたポータブルモードを利用してこのバージョンからポータブル版のPaint.netを利用可能だったらしい、とのことです。
ざっと読みましたが、JSONファイルを用意したり、インストール済のPaint.netフォルダをコピーして.exe.configファイルを編集してポータブルモードを有効化したりとちょっと初心者には敷居の高い手順が記載されています。

これらの手順を実行しなくても、公式サイトから.zipファイルをダウンロードして展開するだけでポータブル版のPaint.netが利用可能になった、というのはかなり大きいと思います。インストールの余力が少ない古いPCではポータブル版を活用してみようかなと思います。

インストール版とポータブル版

簡単にどっちを使えば良いかの使い分けを考えてみました。

インストール版を使う環境

  • Paint.netを良く使う、あるいは最新版を維持したい環境
  • Paint.netの更新(バージョンアップ)を簡単に済ませたい環境
  • 動作要件の.NETなど依存関係を知らなくても使えるようにしたい環境

ポータブル版を使う環境

  • システムドライブ(Cドライブ)の容量が少ない(インストール場所を移動できる)
  • バージョンアップはファイルコピーで済ませたい(異バージョンを併用したい)
  • ショートカット作成や動作要件を自分で整える(勝手に入れて欲しくない)環境

どちらを使うかは一長一短ですが、あまりPCに詳しくない場合にはインストール版、自分で色々やれる場合には(どっちでもいいけど、好みなら)ポータブル版をと言う具合になりそうです。