treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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Paint.netのインストーラが変わった(と.NETの話)

Paint.netのインストーラが以前と違うようなので調べてみたら、どうも新バージョンは従来と違うらしい、ということが分かったのでご報告です。
結論から言えば、.NET FrameworkのようなWebインストーラの形式になったようです。

Paint.netのインストーラをダウンロードするも…

以前に<Paint.netの無人インストールを試してみる - treedown’s Report>とか<dot-NET Frameworkバージョン判定しインストール - treedown’s Report>にてPaint.netの無人インストールやサイレントインストールをテストしていた際に気づいたことです。

どうせなら最新版を…、と思ってダウンロードしたPaint.netでしたが、バージョンが4.3になってから以前とインストーラが相違していることに気づきました。

新たにダウンロードしたインストールパッケージは「paint.net.4.3.11.install.anycpu.web.exe」という名称となっており、バージョン4.2までの「paint.net.4.2.16.install.exe」とはちょっと違っていました。
なにか変わったのかなと思ってちょっと調べてみたことを記載します。

調べる:対応する.NET Frameworkの変更

Paint.netはバージョン4.2までは.NET Framework 4.8がWindowsに導入されていれば動作していたのですが、この.NET Frameworkの要件が「.NET 5」必須に変更になったようでした。ちなみに.NET 5は.NET Framework 4.8の(※ほぼ実質的な※)後継で名称からFrameworkがなくなって「.NET」と改められています。
ほぼ実質的な後継、というのは、正式には.NET 5は.NET Core 3.1という技術の後継であって、正式には並行して進められていた.NET Framework 4.8の後継ではないという位置づけらしい。

※参考:.NET5の新機能
https://learn.microsoft.com/ja-jp/dotnet/core/whats-new/dotnet-5

本記事現在では.NET 5の後継となる.NET 6が最新となり、Paint.netの動作要件も.NET 6に改められています。.NET 5がLTSでなくサポートが終了することに伴って、長期サポート(LTS)バージョンである.NET 6が動作要件となったようです。

一方で.NET Framework 4.8の後継はなく、バージョン4.8でリリースが終了となり、以後はサポート期限である2031年10月以降の終了日まで(おそらく)セキュリティ更新のみの提供になるものと思われます。

技術的に.NET Framework 4.8の後継ではない.NET 5/6ですが、使うだけのユーザ側から見ると実質的に.NET Framework 4.8はその役目を終え終了、今後は.NET Coreから始まった.NET 5/6が継続していくということのようです。

ちなみに、2022年8月9日の日付で、.NET Framework 4.8.1のリリースが後悔されています。

■.NET Framework 4.8.1 の発表
https://devblogs.microsoft.com/dotnet/announcing-dotnet-framework-481/

ここに「Arm64 のネイティブ サポート」とか「WCAG2.1 準拠のアクセス可能なツールチップ」といった新機能の紹介や既知の問題の欄には「今後のリリースに問題の解決策が含まれる予定」といった表記が見て取れるので、即.NET Framework 4.8をどうこうしなきゃいけないというわけではなさそうですが、徐々にクロスプラットフォームである.NET 6(元.NET Core)側が注力されているということだと思うので、Paint.netもこの動きに追従していち早く.NET 6を動作環境としていることだと思われます。

インストーラを試してみる

インストーラをダブルクリックすると、


「以下(Paint.net)がダウンロードされ、インストールされます。」と表示され、進めるには「Continue」ボタンをクリックするように促されます。(Webインストーラの形式なので、インストールする実体ファイルを取得するところから始める模様。


進めると、Webインストーラによるダウンロードが動作して、


しばらく待つと、いつものMSIインストーラを起動したときのような見慣れた画面が、


いつものインストール画面が起動してきます。

違いは、前段階のWebインストーラによるダウロードの段階(とはいえ何も操作することはないのですが)が手順として加わっていることがこれまでとの相違点になりそうです。

続きます

今回はインストーラを実行した動作確認だけに留まりましたが、以前検証したサイレントインストールとMSIインストーラの生成が出来るかどうかも確認した(けどまだ作成中)ので、次回その結果をご報告します。