新年あけましておめでとうございます。
年末年始、普段よりスマートフォンを使ってアレコレ、という機会も増えるシーズンですね。
そんな忙しいながらも平和な時に起きたセキュリティ関連の話題。
子供に貸与するスマートフォンから
インターネットのWebサイトで調べものをしたい、という要望を受けて、子供にスマートフォンを貸出しました。
なんでもゲームの攻略情報が見たいとか、さっそくちょっと古いスマートフォンでChromeを起動して貸し出すことにしました。
しばらくして…
「なんか、変な表示になってる!」
慌てふためきながらスマートフォンを持ってきました。
「ウ、ウィルス、って出てきた…。」
…?
よく画面を見てみると、
こんな表示。「警告!(2)件のウィルスが検出されました!」とメッセージが表示。
「どうしよう…、何かヤバいことやっちゃった?」
しかし、表示を見ると何か変だな?と思いました。ひとまず落ち着くようになだめすかします。
なんか以前にもこんなことあったな…。
思い出しました。
ここにあった、偽の警告、多分これだ。
OKボタンを押してみる
勇気をもって、画面中の「OK」をタッチしてみました。ダメだったら初期化して再構築しておこう、という最悪の事態も想定しつつ、タッチです。
すると、画面が遷移、既視感のあるカウントダウン画面になりました。
「お使いの は(2) つのウィルスに感染しています!
今すぐ行動を起こさなければSIMカード、ファイル、連絡先が危険にさらされます。」
と表示。
あー、なんか見たことあるなぁ、
しかし、カウントダウンの時間は十分に(5分程度)あります。ちょっと考えてみましょう。
まずURLがGoogle(アドレスがgoogle何某という文字列)じゃない、にも関わらず、画面上のロゴは「Google」ときっちり表示されています。これは怪しい。
しかもアンチウィルスをGoogleがGoogle Playからダウンロードを推奨するという不自然さ。Googleが特定のアンチウィルスソフトを推すわけないし、Googleがアンチウィルスソフトをリリースしたのならもっと話題になっているはず。と、いうことはこれは偽警告だろう、と判断しました。
そっとブラウザからこの警告が表示されているタブを閉じ、何事もなかったかのようにブラウザは初期画面に戻りました。
「大丈夫だった?」
心配そうに質問をされましたが、たぶん、大丈夫。スマートフォンをそっと返しました。
「すぐに報告したのがよかったんだね。」
そうそう、何か異変があればすぐ報告、これ重要ね。
後調査
このやり取りの後からニュースサイトにそれらしい記事を発見しました。www.yomiuri.co.jp
記事を読むと、
- スマートフォンの画面に突然警告
- アプリをダウンロードさせようとする
- 画面にはGoogleらしきロゴなどが表示される
- ウィルス云々と表示が出ている
- でもGoogle表示は偽表示(アドレスが違うから)
概ね共通しているように見えます。
これに該当するみたいだなぁ。
この記事の最後には「実際にはウィルスに感染していない」という表示とアプリのダウンロードを促してアプリ開発者からの報酬が主な目的であること、特に目立った金銭被害は(2017年12月31日現在では)確認されていない、という話も。
なるほど。これだったんだろうなぁ。ウラも取れたので一安心。
ってことで、年末年始にスマホを利用するときには
- 偽警告にご用心
- 偽警告だと安直に判断せず、ホントにウィルスだったらそれもご用心
セキュリティ対策は普段からの準備が肝心、という側面もあります。年末年始の時間を使って普段取り組めないような情報収集や検証をやってみるのもいいのかもしれません。