今週はスマホウィーク?というほどスマホの記事ばかり出しています。
本日はこのエントリの方法論続きをご報告です。
「スマホ、もう使ってみるしかないな。」と思い立ったとき、今使っている携帯を諦めてスマホに乗換える方がほとんどだと思います。
しかし、ガラケーユーザがスマホユーザとなった(機種変更)のあと、再びガラケーに戻るのは料金プランが根底から変わる(場合によっては以前の料金プランに戻れない)ことがあります。特に長期契約で料金プランを変更されていない方、要注意です。
私は、スマホを使ってみて、電話としてはガラケー(フィーチャーフォン)がベスト、だがスマホはPDA的な使い方で必要、という結論が出ましたので、ガラケー(フィーチャーフォン)に戻ることにしました。
戻る際に、ガラケー環境に戻れるように予め準備しておいたので、それほどの手間も掛けず戻ることができましたし、ガラケーは契約として生かしておいたので旧料金プランを割高な新料金プランに変更することもなくガラケー復帰がかないました。
この、既存の環境を丸ごと残してスマホを導入する、という方法は、以下の点に不安や疑義がある場合に有効です。
- スマホがもたらす価値が自分にとっての価値と等しいか確認したい。
- スマホによって高騰する月額料金(正確にはパケット通信料)を払う価値をスマホがもたらしてくれるか確認したい。
- いま、ガラケーで契約している料金プランは新規受付を終了している旧世代の料金プラン(で、お得なプラン)である。できれば解約したくないかもったいないと感じる。
スマホに移行して失敗した!と思ったときにガラケーが生きているのであれば、ガラケーをスクランブル出動させて自分の手間を減らすことが可能です。しかも機種変更だと以前の旧料金プランに戻れないことがほとんどですが、ガラケーを生かしておけばその料金プランを使い続けることができます。
と、このようなメリットを求めて、二台持ちでスマホが自分にもたらしてくれる価値を計るのはいかがでしょうか?
ちょっと一歩踏み込んだ携帯電話とスマホの使い方についてご説明します。
※注※ココの記述は様々な選択肢があるのであくまで一例として受け取ってください。いろいろご自身での調査は必要です。また記述につきまして損害・損失を被ったとしても一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
まず思いつくのは現在契約しているキャリアの二台目契約
既存の環境を解約せず、二台持ちを実現する最短ルートは、現在ご契約中の三大キャリア(Docomo/au/SB)で二台目割引(家族割等)を効かせ&機体代金も抑えることで、できるだけ安くスマホを追加契約することが考えられます。(格別欲しい機種があれば、それもいい選択肢です。)
で、これを二台持ちする、という使い方になるのですが、普段から二台持ちをすることに煩わしさを感じる場合もあります。「オレは一台しか持ち歩きたくないんだ!」と、こう言う方がいらっしゃいます。
そこでそんな「スマホ試したいが普段は一台持ちで不便がないようにする方法は無いか?」というお悩みを解消するための方法が以下の手でスマホ一台に機能を集約する方法です。
ただし以下の点だけご了承ください。
- 集約しない方が余分なオプションがない分、月額は安価に済みます。
- Docomoの契約という前提で話題を展開しています。(他のキャリアのプランは分からないのです。)他のキャリアの方は類似オプションを独自に調査願います。
- この記述は記事作成時現在の情報をもとに作成しています。時の流れとともに風化する情報が含まれていることがあります。
まず気になるのは電話(通話)ですね。
電話は自分の携帯電話への着信は転送電話機能を使いスマホ側へ転送し、スマホに機能を集約します。ただ着信時に転送電話分通話料が余分に掛かってしまいますので、着信通話が多い方はカケホーダイプランを付け転送先への通話が無料となるようにするのがおすすめです。
※転送電話は原則として通話料無料の掛け先(宛先電話番号)には転送でも通話料無料で着信できますが、キャリアによっては別の課金もありますので転送電話についてよく調査の上実施してください。
次に気になるのはキャリアメールですね。
携帯メールは、ドコモならiモードとSPモードを同時契約(正確にはSPモードを追加契約)し、従来のメールアドレスをSPモードに移行することでスマホに機能を集約することができます。
もう少し詳しく書くと、スマホ側から入れ替え、という方法が使えるようです。
手動でやるにしてもiモードとSPモードの同時契約でiモードアドレスを一旦アドレス変更し、SPモード側のアドレス取得で「今まで使っていたiモードメールアドレスを取得する」ことで付け替えができます。残ったiモード契約のメールアドレスはお好みで取得されてもいいです。スマホ解約時に勢いでSPモードを解約しないようにご注意ください。(iモードとSPモードは料金変わらず両方同時に契約ができます。)
一番難しいのがiモードサイトです。
iモードマイメニュー登録(有料サイト/無料サイト)は、そのまま継続しますので、うまいことやってみてください。サイトによって違うので、解説が難しいです。
iモード契約のまま2台目のSPモード契約から参照できるマイメニューサイトは有料サイトでも結構多いようです。
MVNO契約でも音声通話は集約簡単(ただし通話料金に注意)
MVNOキャリアで二台目需要を満たす場合には単純に格安スマホと格安SIMを新たに導入し、一契約追加して使えばいいので簡単です。
料金や調達方法については他のサイトで解説されている内容をご覧いただければいいと思います。
ただし、普段携帯電話を持ち歩かないように、これを一台集約するにはちょっと大変かもしれません。
まず電話ですが、これは転送する転送先の番号として二種類の選択肢があります。
MVNOスマホに090/080電話番号が使えるプランで契約する音声通話付きプランを契約するか、ないしMVNOスマホがデータ通信専用プランであれば050PlusやFusion IP SmartのようなIP電話系の電話契約を転送先の番号に設定して使う、という方法が考えられます。この選択の基準をまずは考えてみましょう。
IP電話系の契約の方が全体的に安価に済みます。ただしIP電話系の通話品質はアプリのレビューを見るとよく分かりますが、"なかなかシビア"です。
何がシビアかというと、おそらくネットワークでいうところの応答遅延とVoIPの通話品質です。電波品質や基地局、端末(ハード面)の出来不出来の影響をかなり受ける点が注意点です。
月々の通話料が1000円に満たない人(電話をそれほど使わない人)はざっくり計算で月に30分以内の通話しかないことになりますので、これでも許容できると思います。
逆にこれ以上の通話をされる方は多少金額が掛かりますがMVNOキャリア提供の090/080音声通話プランを契約したほうが満足度高いです。
どちらの音声通話をMVNOスマホに割り当てるか決めたら、携帯電話から無応答転送を設定してスマホの音声通話に転送してしまいます。
月の着信通話が多いようであれば、携帯電話の料金プランはカケホーダイプランに変更しておく方がよいです。転送電話は着信も通話料課金されますので。
月に電話着信がほとんどない方は、プラン変更せずそのままのプランでいいと思います。たまに着信しても長電話しなければ大した料金にもならないかと思います。
くれぐれも、転送電話は「着信にも通話料が着信者に課金される」点はご注意ください。繰り返しになりますが、着信は自分で制御できないので、着信が多く見込まれるor長電話が見込まれる場合にはカケホーダイプランを予め契約しておくか、着信後スマホの電話番号に掛け直してもらう、とか、うまいこと運用してください。転送電話は原則的に着信の取りこぼし防止のサービス設計になっています。
※転送電話はキャリアによってサービス内容がかなり違います。よくご自身のご契約を確認し、転送電話で着信するときに通話課金を受けないような方法を調査してください。
MVNOでiモードアドレスは?諦めるしかないか?
きょうびiモードアドレスを頻繁に利用している方、って少数派じゃないかと思いますが、それでもキャリアのメールアドレスに依存してメッセージのやり取りをしている方はいらっしゃいます。
この方たちはMVNOでスマホを追加した時は一台集約はできないのか?というと、一応できます。
iモードアドレスはガラケー、SPモードはスマホ、なイメージですが、ガラケーでもSPモードメールは使用できます。
なので、携帯電話契約にSPモードをiモード併用で追加契約します。※ISP割という割引があるので併用しても料金が二重課金にならないのが救いです。
正確に書くとキリがなくなってしまうのでざっくりとした説明になりますが、SPモードの利用設定をするためにはいま利用中の携帯電話(FOMA?)SIMが利用できる3Gスマホが必要になります。(※詳しくは検索してみてください。)
SPモードメールは最悪でもPCからWebメールとして利用できるので、ブラウザからの利用もできる、という点がiモードに対するかなりのアドバンテージになります。
苦労して環境を作った後は…
さて、主旨と多少ズレた「ガラケーのリソースをスマホでも使えるようにする手法」の説明ばかりになってしまいましたが、ここまでいろいろやると副次的なメリットとして、調べながら設定をアレコレすることによって、これから使うスマホや自分が利用する契約プランについての知識が付くことも一つのメリットです。
自分にとって許容できる環境が出来上がったところで、ようやくスマホをしばらく(最長二年)使ってみる、という段階に入ります。
この期間で自分とスマホとの関係性を見極め、スマホは意外と使わないということが分かれば、契約満了時に解約してしまう、という見極め期間です。もしくは満期時にMNP転出用契約にする、という手もあります。
ただし、今回ご紹介した方法では、解約するのはスマホだけでいままで使い慣れた携帯電話に撤退できるよう環境を丸ごと残しているところがポイントです。
つまりスマホに移行した時に実行した、電話転送を止める設定とSPモードをよいようにし(残して)、以前の環境に巻き戻して動作が確認できてからスマホ(のプラン)を解約することで、(ガラケーに戻るための)退路を確保しておく、という点においてこのやり方は有効じゃないかと考えています。
撤退の必要なく、「スマホ便利じゃないか!これなしじゃ生きられない!」となれば、そのままスマホに完全移行すべく従来の携帯電話を機種変更してしまえばいいです。これが主流派ですから一番簡単ですね。
中途半端だが、多少は便利に使う、でも全部携帯電話から移行するほどではない、あるいは意外と二台持ちが心地よい、という方向けには、既存の携帯電話と格安スマホで二台持ちして使ってみる、という選択肢です。意外と一部ユーザで流行っています。
これはなぜかといいますと、(詳しくは後述しますが)月額が安くスマホが使える組み合わせが多いからです。
ガラケーで利用する携帯電話サービスはいわば"枯れた技術・サービス"です。目覚ましい進歩はありませんがいままでの歴史を踏まえて十分使いやすいサービスとして存在感があります。
一方のスマホは"進歩が著しい技術・サービス"が基盤です。日進月歩のスマホは機器・サービスともに進化スピードが速い、故にMVNOで契約期間の縛りなく使う、気になるスマホやMVNOサービスがあればすぐに乗換えるというユーザには合理的な選択肢です。
現在の携帯業界・スマホ事情では、
「大手キャリアのサービス一本で使うより、MVNOサービスを併用して機能を切り出したほうが、月額料金が安くなる」
ということが多いです。以前の商談で(犬のおとうさんキャリアの)営業が言ってましたが、
「パケット代以外では利益率が低いので、今回の法人契約でもパケット契約は強制となっています。ま、どこでもそうですよ。」
ですって。これキャリアの営業の発言としてはちょっとした失言かもしれません。
このセリフからも分かるように法人契約でパケットはあまり使わない見込みでもパケット定額は契約必須とさせて利益率の高いパケットプランで利益確保に必死なのです。
電話はユーザ数減少なのに設備費がかさむ、データはユーザ数増加に伴う設備投資が追い付かない、というキャリアの事情が垣間見えます。
なので、わざわざキャリアの利益率が高いパケット定額を契約しなくても、MVNOって代替があるのだからそれを使えば月額料金が節約できる、というのは分かる話です。
本記事を読んだ方の携帯電話事情に役立つ情報となっていれば幸いです。