treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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Adobe Reader DCの邪魔な右側を消したいとき(レジストリ編)

AdobeReader DCのツールパネルウインドウを消したい、この要望を満たすために手動の設定はできましたが、多数のPCに展開するときは?
これを実践するための手がかりとなるレジストリキーをご報告します。

コメントで「HKEY_CURRENT_USER\Software\Adobe\Acrobat Reader\DC\AVGeneralにあるbRHPStickyを0→1で切り替わるようですよ。」と頂戴しまして、さっそく確認してみました。コメントありがとうございます。

追記(2018年10月6日):
本記事は投稿日である2017年10月11日現在での最新のAdobe Reader DCで動作確認しています。このため、最新のAdobe Reader DC 2019以降では動作が異なるようです。
ページ末尾のコメントで頂戴しましたように
"DC 2019ではレジストリの同じ場所に文字列「aDefaultRHPViewModeL」を作成して「Collapsed」にすると右側が消えた状態になりました"
とのことです。

結論:64ビットOSならこのレジストリキー

自動設定に必要なのはレジストリキー、レジストリキーさえわかれば何とか展開は可能です。64ビットOS環境で設定自動化を用意することにしました。
ちなみに本題と関係ありませんが、PalletControlを使っています。PalletControlというソリューションを使って必要なレジストリキーを配布、対象のイントラネット内の全PCに配ってしまうようにしました。

やりたいのは、「右側を消す」と環境設定の「ツールパネルの現在の状態を記憶」の有効化です。

そのレジストリキーは
「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Adobe\Acrobat Reader\DC」
にあります、いや正確にはここに作成します。
要するに、
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Adobe\Acrobat Reader\DC」配下に「AVGeneral」というキーを作成します。

f:id:treedown:20170924175703p:plain
この「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Adobe\Acrobat Reader\DC\AVGeneral」の中に以下のキーを二種作成する、というわけです。

f:id:treedown:20170924175727p:plain
「bExpandRHPInViewer」というキーをREG_DWORDで、値「0」で作成します。
「bRHPSticky」というキーをREG_DWORDで、値「1」で作成します。

キーを展開する

作成したキーは.regファイルにしてインポート用に用意してもいいですし、前述のPalletControlのようなソリューションを使ってレジストリキーを配布してもよい感じです。私はPalletControlで展開しましたが。

Windows10の64ビットOSで動作を確認してみましたが、AdobeReader DCの環境設定で「ツールパネルの現在の状態を記憶」が未設定の状態のAdobeReader DCで、レジストリキー設定後に再びAdobeReader DCを起動して該当の設定箇所を見てみると、ちゃんとチェックされた状態になっていました。
と、いうことは、環境設定画面を開いて設定する、という操作は自動化できたので、あとはAdobeReaderを開いた後でツールパネルウインドウを閉じる(非表示にする)というところだけを実行すればいい、ということになります。

いったんツールパネルウインドウを非表示にしてしまえばあとは(ツールパネルウインドウを表示しない限りは)ずーっと隠れたままになりますので、目的はほぼ達成されたといえます。

未確認:32ビットOSだと?

64ビットOSは動作検証したのですが、32ビットOSは未検証。

「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Adobe\Acrobat Reader\DC」に「AVGeneral」というキーを作成し、「bExpandRHPInViewer」と「bRHPSticky」をそれぞれ同じ値で作成する、ということになる、とか。
32ビットOSだと「WOW6432Node」ってのがないからですね。64ビットOSでは「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\」にはAdobeというキーがないですが、32ビットOSなら「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE」にAdobeキーが存在する、ということの模様。

機会があれば32ビットOSの環境でも確認してみようと思いました。

追記:確認しました

以下でできました。

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Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Adobe\Acrobat Reader\DC\AVGeneral]
"bExpandRHPInViewer"=dword:00000000
"bRHPSticky"=dword:00000001

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