あるメールサービスを契約して移行を進めていたときのこと、
DNSのMXレコードについて聞きたいことがあって電話サポート窓口に電話したことがあります。
本日はその時の模様を踏まえて「伝えるのって難しいですね。」という内容をご報告します。
その電話は
まず電話がつながってから、こちらの構成について一通り説明を実施しました。
「ドメインは独自ドメインを持っていますので、DNSレコードはそちらで実施しようと思っています。」
はい、大丈夫です、という返事を確認しながら、電話の向こうに誤解がないことを確認しながら話を続けていくようにします。
「本番移行の時に、MXレコードとかAレコードないしCNAMEレコードの設定が必要だと思うんですが、サポートサイトにそのような記載が見当たらないんですよね。
ドメインのDNSをメールサービスの貴社DNSに変更するように、と言う記述は見つけたんですが、"他社DNSを使う場合"というページに具体的なレコード設定が見つからないんです。貴社サーバに向けるためのMXレコードやTXTレコードの書き方ってどのページにありますか?」
AレコードとMXレコードを新メールサーバに向けなければ新メールサーバにメール環境の移行はできない、ということで質問したんだが、ちょっと質問が悪かったようなのです。
次の答えで電話を持つ手に力が入ることになりました。
「DNSレコード設定はお答えできません。」
うっ。
い、いや、そんなわけないでしょうに。
ご丁寧にサポートサイトには
「Webサーバとメールサーバを分割する場合、他社DNSを利用することになります。」
って書いてあるじゃないか。
DNSのレコード情報が分からないと、他社DNSを使ってWebサーバとメールサーバを分割して設定できないじゃない。
それができない、という仕様じゃないでしょう?
概ねこういったニュアンスのことを電話の向こうに言った記憶(記録?)があります。細かい確認だが、これは伝わったようでした。
「そういうお客様もいらっしゃいますね。その場合にはお客様でご用意されたDNSレコードをお客様自身で設定していただくことになっています。」
「…。」
ちょっと間が空いてしまいました。そのレコード情報が聞きたいのです。
「それゆえ、レコード設定するので、レコード情報を教えてくださいよ。」
なんか質問が堂々巡りしてきそうな気配がしてきました。
案の定、
「他社DNSをご利用のお客様には、お客様固有の環境がございますので、レコード設定についてはお教えできません。」
いや、だから。
レコード情報おしえてくれなきゃ、他社だろうが自社だろうがDNS設定はできないでしょう?
MXレコードに何書けばそちらのメールサーバでメールができるようになるのか、という情報は一契約ユーザじゃ分からないんだからそのレコード情報をおしえてくださいよ、ってことですよ。
このときは、徐々にこちらの精神的余裕がなくなってきたのを感じましたね。
でも回答はそっけないもんです。
「お客様のDNSは他社のDNSをお使いになるため、レコード設定については他社の仕様に準ずるものとなります。」
う、違うんだ、違うんだよ。
それは他社DNSのUIや手順を含めた
"DNS設定方法"
の話をしているよね?
違うんだよ。知りたいのはレコードなんだよ。
×=レコードをどうやって書けばいいか、書く方法
じゃなくて
○=実際にDNSに書き込みレコード情報、書く値
が知りたいだけなんだよ。
※たぶん「レコード設定」とか「書き方」なんて単語を使ってしまったもので、誤解を生んでいるよう。
がんばってどうにか説明したところようやく理解してくれました。
誤解を生んだ要因
誤解を生んだのは、「DNSのレコード設定を教えて貰いたい」と言う表現に対して、先方の受け取り方が、レコード設定=設定手順と受け取ってしまい、「そんな方法は分かりません。」となってしまったようです。
ですがDNSのレコード情報が知りたい、というのはそれほど少ない問合せでもないでしょうに、それでも通用しない、ということはよっぽど私の説明が悪かった?ということなんでしょうか。ちょっと反省。
で、そもそも誤解の元凶になったのは、サポートの人が、
「このメールサービスは弊社DNSに移行する前提です。」
という条件1と
「このメールサービスは他のDNSでも利用可能ですがお客様責任で実施してください。」
という条件2が、厳しめのニュアンスで適用されていることで誤解が始まったことです。
つまり、こちらは独自ドメインのDNSで契約したサービスを運用したいのだが、レコード情報が分からない、
サポートの人はDNSレコード設定は契約者の自己責任で実施するもの=だから答える必要はない
というすれ違いでした。
結局教えてもらったから、もう大丈夫です。次から気を付けます。