treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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分からないことを分からないと言う勇気

4月は、新しいシーズンの始まり、新入社員も街に溢れます。
新入社員の時期ということで、新入社員だったころに先輩社員からいただいた話をご報告します。

新入社員研修中に言われたこと、その2弾です。
思い出しつつ書いているので、一部実際と異なります。

先輩社員との会話

「私はね、知らないことは"知らない"、"分からない"ってはっきり言っちゃうね。」

ある先輩社員との会話。

「知らないのに知ったような感じで話を合わせてしまうと、
"新しいことを知る機会"
が失われてしまうじゃない。それは損だよね。
新しいことを知るってことは成長するってことだから、知らないことは素直に知らない、だから学ぶし可能なら教えてもらう、ってのでいいと思うよ。まあ、その職場の風土にもよるけど。」

ふーむ、なるほど。
でも、素直に"知らない"と言ってしまうと、周囲の評価が落ちてしまわないか不安になるんですよね。

「あー、まあ気持ちはわかるけどね。"聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥"ってことわざもあるじゃない?

そりゃあさ、ベテラン社員が自分の専門で抱えている仕事の分野の知識について
"それは知りません、分かりません。"
とか言われたら、さすがに評価は下がっちゃうけどね…。」

そういって先輩社員は次に核心を突く発言をするため、一息置いて、言葉をつづけた。

「君は今、入社一年目の新入社員なんだから、いいんだよ。
若い、というのは一つのスキルなんだから。」

この時の認識では、
若いというスキルを持っている間は、知らないことを知らない、と正直に自分を出すことで自己の成長を促してよい、
と認識しました。

「それに、ほら、人手不足の職場なんだからなんかちょっと知ってそうだなと思われちゃったら、自分の分からないことなのになんでも際限なく飛んできちゃう。」

なんか、こっちの方が、すっごく核心ついているような気もします。

ダニング=クルーガー効果

人間は知らないと思われることに引け目を感じる、という傾向があるそうです。

一般的に「自分はいろいろなことを知っている」という自己評価が高い人ほど、出鱈目なことでも「聞いたことがある」「知っている」という態度で知らないことを隠す傾向にあるそうです。
また、「自己の能力が低い人ほど、自分を実際より高く評価する」という傾向や、「自分の能力の低さを認識できない人ほど、自己評価を実際よりも高い評価とする」傾向があるそうです。

これを、"ダニング=クルーガー効果"と呼ぶそうです。
※興味がある方は"ダニング=クルーガー効果"でGoogle検索を

同期から
「なんだ、モノを知らないヤツだな。」
って思われるのはちょっと恥ずかしい…、確かに私もそう思っていましたが、実際に配属されてからは知らないことの連続だったなぁ、などとこれを書いていて思い出しました。

新入社員研修でも、周囲を見渡せば、
「自分より物知りそうに見える人」
「自分より劣っているように見える人」
「自分より秘めた実力を有している人」
いろんな種類の同期社員がいることに気付くかもしれません。
(よーく観察してみると面白い。)

でも、新入社員研修を受けているということは"若い"というスキルを持っているはず、であれば、「知らないのに知っている」という姿勢よりも「知らないから知ろうとする」という姿勢のほうが、未来に伸びていく社員になれるのかもしれません。


なんとなくですけど。