ある日の会話で、
「素朴な疑問ですが、Androidの(OSとしての)寿命っていつなの?」
という質問をされたので、ここでご報告します。
スマートフォンの寿命、という観点ではいろいろな考え方を寿命としてとらえることが可能ですが、あまり考慮されないAndroidの寿命という視点で考えてみます。
結論:アップデートが提供されない機種は寿命
結論から言ってしまえば、Androidのアップデートが提供されなくなった機種は寿命を迎えたと考えて良さそうです。
もちろんセキュリティアップデートが提供されない機種であっても、いままで使っていた機能やアプリ(アプリ単体では更新がていきょうされるので)使うことはできます。
AndroidというOS上に発見されたバグによるセキュリティホールがセキュリティアップデートによって埋められないことで、その点の安全性は保証されなくなっている、と考えることができます。
Windowsには具体的にセキュリティアップデートの提供期限がありますが、AndroidはGoogleがセキュリティアップデートを提供しているものの、端末メーカが提供してくれるかどうかでユーザの端末にセキュリティアップデートが届くかどうかが左右される、という点が相違するので、判断が難しくなる要因となっています。
例えば、同じAndroid6.0.1でも
同じAndroid 6.0.1をOSとするVAIO Phone A(VPA051)とXperia Z3 Compact(S-02G)で違いがあるので、見比べてみます。
設定画面の端末情報のAndroidのバージョン画面を見比べてみます。
VAIO Phone A(VPA051)では
Androidバージョンの欄は6.0.1と表記されています。Androidセキュリティパッチレベルの欄は「2018年8月1日」となっています。
一方のXperia Z3 Compact(S-02G)では
同じくAndroidバージョンの欄は6.0.1と表記されています。しかしAndroidセキュリティパッチレベルの欄は「2017年4月1日」となっています。
ドコモのサイトで確認すると、以下のサイトで
Xperia(TM) Z3 Compact SO-02Gの製品アップデート情報 | お客様サポート | NTTドコモ
ビルド番号が「最新ビルド番号:23.5.B.0.396」と記載されています。この状態が最新であることが分かります。
て、ことは2018年のアップデートはXperia Z3 Compact(S-02G)では配信されていない、ってことになりますので、Xperia Z3 Compact(S-02G)はAndroidとしてはもうアップデートが提供されなくなったと推測できます。
VAIO Phone A(VPA051)は後継機種が発売されていないのに対して、Xperia Z3 Compact(S-02G)はもう何世代も新機種が発売されているので、「新機種使ってよ~」ってことなんだと思っています。
寿命は人それぞれ?
スマートフォン自体の寿命を考えると、ハードウェアを起点として寿命をとらえる人が多いと思います。例えば、「バッテリの持ちが悪くなったら寿命と考える。」という人もいますし、「バージョンアップされなくなったら」という人もいれば、「使いたい機能が使えない(使えなくなった)タイミング」というケースもあるし、「飽きたら」という場合もありますね。
でもワンタイムパスワードを発行するアプリやネットバンキングの鍵としても使われることが増えてきたスマートフォン、そうなると「セキュリティアップデートが提供されないOSバージョンでいいのか?」という疑問がわいてきます。
そこで気にしておきたいのが、同じAndroidバージョンでもメーカによってセキュリティアップデートを提供してくれるかどうかは違う、と言う点です。お金に絡む機能(情報)が入っているスマートフォンはセキュリティアップデートが提供されている本体で使いたいものですね。
WindowsだとOSのセキュリティアップデートにサポート期限が設けられているのでその期間が目安となりますが、Androidでは端末メーカがアップデートを提供しなくなるタイミングを知ることが難しいので一ユーザの視点では期限を切るに切れないというところがありますね。