今日は久々にもはや十年以上前になる昔話を一つ。
システムは夜間に日々メンテナンスやバックアップなどを実行しているものです。
しかし、そんな夜間の動作が会社内で問題とされた、ある日の出来事。
その質問は会議後に
「"昨日サーバが使えなくて仕事にならなかった、一体システム部門は何をやっているんだ。"と、先ほどの会議言われたんだが、昨日はメンテナンスも障害もなかったよね?」
こう言って来たのは管理職が出席する役職者会議から戻ってきたシステム部門の部長その人。
障害、という言葉に敏感に反応してしまう脳がなんともシステム管理者の条件反射、悲しいものです。
え?本当ですか?、とリアクションを取れば、
「ああ、えらい剣幕だったよ。でもこちらには何も覚えがない、とこういうわけだ。」
落ち着き払って会議での内容を説明する部長。
しかし、その部長の説明の中に気になる内容があった。
その、使えない時間帯っていつですかね?という話。
「ああ、そういや、時間は…朝の5時だか6時だとか言ってたな…。」
そ、それです。
その時間帯は、バックアップジョブやら夜間バッチやらデータベースの最適化だとかが動作していて、ジョブの処理量が多い時にはその時間帯にも処理が食い込んでサーバが使えないことも確かにあるかも。
と解説すると、
「あー、そうか、夜間バッチね。ありそうだな。冷静に考えてみればこれまで24時間使えるなんて言ったこともなければシステムの動作を保証したこともないよなぁ。」
"今更だよね"という雰囲気を醸し出しながら、部長は言葉をつづける。
「ま、私は問題だとは思ってないが。私はね…。」
少し間を置いて、会議で言われたことを復唱する部長。
「でもスゴイ剣幕でな…、"サーバを勝手に使えなくするとはシステム部門けしからん"とか言ってるんだよな。なんて言っておこうか?」
うーんこれはこまったなぁ。
対処策
こうして、早朝にPCを利用しようとするユーザに向けて、
「サーバの使える時間の解説と、利用を保証する時間帯」
を文書で作成することになった。
利用可能な時間帯は営業日の9:00~24:00、これ以外は保証の限りではないので、利用できるかどうかは各自の判断、みたいな内容を書いた記憶がある。
で、何やっているかといえば、バックアップタスクとか、Exchangeメールボックスの最適化とかシステム間のデータ連動とかいうメンテナンスを実行しているので、利用できないことがありますよ、みたいな内容を文章にして形式ばった文書を作成する。
作成後、さっそく部長に提出。
「うん、次の会議でこれを出して説明しておく。」
よろしくお願いします、といった後、ふと気になった。
これって、誰が言ってたんですかね?
その質問を聞き取った部長はニヤリとすると、こう返事をした。
「総務部長だよ。」
…あ、あの、総務部長か…。
その時、その名物総務部長との数々の日々が頭に浮かんできた。
このときも
この時も。
そして、
昔、レベルEというマンガを読んでいるときに出てきたセリフを思い出しました。
"奴は必ずその少し斜め上を行く"
"あいつの場合に限って 常に最悪のケースを想定しろ"
なるほど、ためになる言葉だ。