treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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4月も?Windows Update不具合(特に32bitのOS)

Windows7に適用するWindows Update不具合が3月の不具合を含んだ形でさらにパワーアップして帰ってきた、という話題をご報告します。
4月もか…

今回は特に32ビットOSに影響が大きいようです。

前置き:こんな場面はイヤだ

「またですか…、先月のKB4088875とKB4088878とKB4088881とKB4099467あたりで出た不具合はKB4099950で解消された、とばかり思っていたのに…。」

なんて声が聞こえてきそうな今月2018年4月のWindows Update月例更新。今回の対象はKB4093118の適用で不具合が発生します。
しかも、大々的に

「対処はできました!KB4099950配信によってネットワーク設定消失の不具合は発生しなくなります。」

って案内メールを配信しちゃったものだから、4月の月例更新で同じ症状が発生する、などという動きをしてくれちゃったらば、

「KB4099950配信で不具合の対処を完了させたって言ったでしょ!カブロン!」

って怒られてしまうんじゃないかって思います。そうなっちゃうと対処法は「ぐぬぬ、すいません。」って謝るしかなさそう。

最近のWindows Updateはロス・インゴベルナブレス(制御不能な奴ら)ですがな。

f:id:treedown:20180413170951p:plainあ、ちなみに上記のようなやり取りは発生していません。

対象はKB4093118

まずは彼を知り己を知る、KB4093118はどんなもんか、です。

https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4093118/windows-7-update-kb4093118

既知の問題、って箇所には、「適用するとSMBサーバでメモリリークが発生することがありますよ」って記述と、「Streaming Single Instructions Multiple Data (SIMD) 拡張機能 2 (SSE2) 対応してないPCだとSTOPエラー(BSoD=ブルースクリーンエラー)が発生しますよ」って記述があります。
※SSE2は古いCPU=PentiumⅢ世代のPCが該当するようで、Pentium4以降はSSE2対応のようです。

ですが、それ以外にも、「ネットワーク設定が消失しますよ」って不具合と「再起動ループに入り込んでPCが起動しなくなりますよ」って不具合が(ページに書かれていませんが)発生するケースもあります。

どっちかというとSMBサーバのメモリーリークとかSSE2対応しているかどうかという点についてはあまり大きな問題じゃ無さげ。
再起動を繰り返すという症状でPCが使えなくなる症状がかなり不具合としては大きいですね。
再起動ループはWindows7(SP1)の32ビット環境で主に発生しているようです。確かに手持ちの環境で発生していないPCは64ビット環境(x64)のWindows7ですね。

対処方法

何はともあれ、再起動を繰り返す症状を抑えないとどうにもなりません。そこで実施するのは不具合対象のKB4093118をアンインストール、という手。

そのためには「セーフモードでOSを起動する」ことが必要になります。
セーフモード起動には、BIOS起動後にF8キー連打という操作を要求されます。

PCを起動すると、画面にはメーカーロゴ表示が出ます。(※一部UEFI機ではこれが出ないように設定されていることもあります。)

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これが消える直前くらいから、キーボードのF8キー連打
するとWindows7のブートオプションの選択画面を表示させることができます。

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ここで「セーフモード」を選択
画面の解像度が落ちた状態でWindows7が起動したのち、「コントロールパネル」⇒「プログラムと機能」⇒「インストールされた更新プログラム」の順に開き、インストールされたWindows UpdateのKB一覧を表示させます。
右上の検索窓で「KB4093118」と入力すれば、インストールされているKB4093118だけ表示を絞り込むことができます。

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ここで「アンインストール」をクリック。
アンインストール後、Windows7を通常起動し、動作が回復したかどうかを確認します。

完了。(たぶん)

代替措置:KB4093108の適用

KB4093118で問題が発生し、「じゃあ4月はセキュリティアップデートできないの?それ危険じゃないの?」って思うのは自然なことです。
セキュリティアップデートは2種類用意されており、セキュリティアップデートに加えて非セキュリティな品質アップデートを含むKB4093118と、非セキュリティな品質アップデートを含まずセキュリティアップデートだけがOSに適用される「KB4093108」の2種類です。
特にWindows7の32ビットOS環境で問題が多数起きているようですので、32ビット版Windows7を利用しているようであれば、「KB4093108」を適用しておく、というのがよさそうです。

「KB4093108」さえ適用してあれば2018年4月のセキュリティアップデート自体は適用できていることになりますので、不具合を出すKB4093118の適用にこだわらなくてよくなります。

Microsoft Update カタログからKB4093108を検索して…

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http://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=KB4093108

自分のOS用のKB4093108をダウンロードして手動でインストール、正常適用後再起動でOKのようです。

ひとまず、来月のWindows Updateや来月までに散発的にリリースされるアップデートなどにも注意しておきたいところですね。しばらくはWindows Updateの悩みは晴れないような感じがしてきました。